平成28年1月12日知事会見記録

ID番号 N41711

平成28年1月12日10時30分から10時50分

広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。本日は知事からの発表はございません。

幹事社
 本日は、記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はありませんので、各社から質問があればお願いします。

記者
 TPPの件についてお伺いします。東北農政局が東北各県で今月下旬から2月初旬にかけて関連政策大綱に絡む説明会を開催するそうで、本県でも26日にアピオで開催するというリリースがありました。暮れにかけて、影響額の試算をどうしていくかという話があった中で、今のところはどういう形になりそうなのか、知事、どのように今現状認識されているか、あと展望等をお聞きしたいと思います。

知事
 TPPに関してはいろいろ動いているところで、TPP協定の方、全文は何かようやく最近できたとか聞いたりしています。ですから、折々国の方から生産の現場の皆さんに説明していただくということは必要だと思っていますし、またそういう機会に生産の現場の皆さんが抱いている質問・疑問に答えていただければなというふうに思います。

記者
 そういった中で、影響額の方は、まだ国から具体的にないのですけれども、経済分析というのでしょうか、そういったものはやはり当然国から出されないと水準は出せないと思うのですけれども、なかなかまだ出せるような段階ではないという、そういう現状と捉えていいのでしょうか。

知事
 さまざま情報はその都度発表はいただいているなとは思っているのですけれども、それは全てを一括して発表しているわけではないので、まず発表したことについては説明をしていただければ助かりますし、また疑問に答えるよう追加的に情報の公開でありますとか、分析の公表でありますとか、そういったことをしていっていただきたいと思います。

記者
 ありがとうございます。また別の件でお聞きします。大雪りばぁねっと。の関係の検証組織について、年末、年内にも人選等を行ってというようなスケジュールをお聞きしていましたが、その後の進捗としてはいかがでしょうか。

知事
 この検証を依頼する相手方もあることですので、現段階で具体的なスケジュールを示すことは難しいのですけれども、県議会議員の方々からは年度内に決着をつけるべきなどの意見もありますので、そうした意見も踏まえて、なるべく早期に新たな検証組織の構成メンバーの人選等を進めて、その後2月議会で報告できるように検証を進めていきたいと考えています。

記者
 そうすると、恐らく2月定例会は来月の下旬でしょうか、あと1カ月ちょっとぐらいなのですけれども、期限的にかなり厳しいような気がします。その点は、何とかしていかなければいけないとは思いますし、何とかなりそうでしょうか。

知事
 ここは、県執行部の中だけでやるわけにはいかないというところに原点がありますので、どういった方に引き受けていただけるかということとの関係もありますので、現段階で具体的なスケジュールを示すことはできないということです。

記者
 予定より少し作業が、そういったことも含めて、相手のあることということもあって、ややずれ込んでいるということと捉えますが、そう捉えていいですか。

知事
 一方、議員の方の中から年度内に決着をつけるべきという意見もありますので、この問題については議会の意向というものを尊重しながら進めていかなければならないと思っていますので、そういうふうに努めていきたいと思います。

記者
 ありがとうございます。もう一つ、緊急雇用創出事業の関係で、DIOジャパンの集中審査の件で、今週15日に復興の特別委員会があって、その場で集中審査をする予定がこちらにも議会事務局の方から情報提供がありました。それで、順番等があるのですけれども、最初に参考人というか、講師を招いて話を聞いて、あと復興の取り組みの実施報告があって、その後集中審査という段取りのようなのですけれども、知事の出席を含めてというような議論が県議会で先月までにあった中で、知事、今週のその15日の午後、対外的な公務がかなり立て込んでいるようですが、そうするとこれは物理的に、もし県議会から出席を求められるようなことがあっても出席できないのではないかなと思うのですけれども、これはどのように捉えたらよろしいか、あるいはどうなっているのでしょうか。

知事
 いや、別に何もないわけでありまして、議会の求めがあれば、それに対して誠実に対応するというのはそのとおりでありますし、一方ことしが国体、障スポイヤーで、また本格復興完遂年、そしていわゆる地方創生、ふるさと振興を軌道に乗せていくということで、極めて忙しい年になるということもそのとおりで、それぞれ両立させてやっていくのが私たちの務めだと思っています。

記者
 そうすると、当日もし出席の要請があった場合は、それは出席するのは、日程を調整して出席することもあるのだという捉え方でいいですか。

知事
 そういう内容は、議会との正式なやりとりの中で調整していきたいと思います。

記者
 県内の橋で、橋に設置されている擬宝珠とか橋名板が相次いで盗難されるという被害が確認されておりまして、県内でもかなり広域的な被害が今のところわかっているようで、他県でも、宮城、山形でも同様の被害があるようなのですけれども、現時点で結構県管理の道路で被害が集中しているようなのですけれども、今の段階でもし被害状況などまとめていらっしゃったらそれを伺いたいのと、今後の対応みたいなものはどのように今お考えでいらっしゃいますでしょうか。

知事
 数字的なものは、今手元にないのですけれども、許しがたい犯罪であるということに加えて、地域の歴史や文化、コミュニティーを侵害する行為だと思っておりまして、普通の犯罪以上にこれは許せないことだなと思っています。やった人たちは、すぐもう出頭し、盗んだ物を返してほしいと思っております。

記者
 それから、県南の方だと、平泉周辺とかで、特に景観配慮の面でそういう擬宝珠なんかを設置した橋なんかで集中的に被害が出ているようなのですけれども、特に世界遺産とかで県の方で景観配慮でそういうものを置いたのかなと思うのですけれども、その辺りの点、いかがでしょうか。

知事
 記憶するところでは、衣川村のころに、地域として衣川の合戦を中心に東北全体の歴史に深く関わった地域の歴史や文化を地域の住民で大事にし、また対外的にも発信していくために、特別にそういう村内、橋のことごとくに擬宝珠をつけるというような、あと欄干を赤く塗ったりとか、特別なことをしていたわけで、今回の犯罪はそれを踏みにじる、侵害するものでありますので、本当に良くないというふうに思っています。

記者
 高校の再編案についてお聞きします。高校の再編案の公表後、きょう最初の地域検討会議が花巻で開かれていますけれども、まずこの高校再編案について、知事としての所感をお聞かせください。

知事
 高等学校での教育に求められるもの、そして高等学校というのも地域の中に存在しているものでありますから、そういう地域との関係、そういう中で岩手の子供たちがどのように高校教育を受けられるようにすれば良いかという観点から、かなり努力と工夫を重ねて練り上げられた案だというふうに思っています。これをベースにしながら、さらに多くの人の意見をいただきながら仕上げていくことができれば良いというふうに思っています。

記者
 そういった中では、やはり地元の方からは残してほしいという意見もこれから出てくるかと思いますけれども、そういった中で、県としてはどのように対応していきたいと考えていますでしょうか。

知事
 これは、いろんな方々の意見を参考にしながら仕上げていくということだと思っています。でき上がった案というのは、これは県民みんなの案から実際の計画になっていくわけで、それが真に県民みんなのもの、岩手全体のものになるように今仕上げていっているということで、それがうまくいくようにというふうに思っています。

記者
 では、また別の話で、北朝鮮での水爆実験についてなのですけれども、岩手県内でも抗議活動などありましたけれども、このことについて、知事としてはどのようなお考えでしょうか。

知事
 さまざま北朝鮮核開発をめぐって、6カ国協議でありますとか、国連での議論でありますとか、そういった国際的な平和に向けての努力をぶちこわしにするようなことですから、許されないということに加えて、そもそもこの21世紀において核兵器というものはあってはならないということから、岩手県内でも多くの皆さんがそういう反対の声、抗議の声を上げているということだと思います。

記者
 県から国へ求めることなどありましたら、お願いします。

知事
 基本的に、国連や、また関係国のそういった外交の場で解決されるよう努力がなされているわけですから、その線に戻していくような努力をしていただければ良いのではないかなというふうに思います。

記者
 昨日ことし最初の東日本大震災からの月命日でしたけれども、くしくもこういう間もなく震災丸5年を迎える年の最初の月命日が成人式と重なりました。せっかくですから、岩手県復興あるいは人口減少対策で正念場という局面にありますけれども、新成人に向けてメッセージをお聞かせください。

知事
 今回成人になった皆さんは、東日本大震災津波直後に中学校を卒業して高校に入学するという世代でありまして、それで県立高校も合格発表を延期したり、また入学式を延期したり、さらには高田高校など、仮校舎で授業を始めなければならないというような、大変苦労をかけた皆さんなので、改めてその苦労について申し訳なく思うし、またそれを乗り越えて学校を卒業、そして象徴的だったのは高田高校の合格発表が遅れて行われた際に、テレビのインタビューを受けた生徒が高校でしっかり勉強して、そして復興の役に立ちたいというふうに言ったことで、この被災地全体、また岩手全体に大きな希望を与えてくれたということを思い出します。そして、それは、沿岸、広い範囲で高校生として学業のみならず、クラブ活動や生徒会活動、地域活動といったところで全県が驚くような活躍とか、あるいは感じ入るような日頃の活動とか、そういったことを展開してくれましたし、また内陸の当時高校生たちもそういった沿岸の高校生としっかりした横軸連携というものを築き上げて、力を合わせて復興を進めてきたということで、苦労をかけて申し訳なかったと思うと同時に、岩手の復興全体を大きく牽引する役割、大きな貢献をいただいた、そういう皆さんだと思っています。高校生の地元就職数、就職率が高まっていますし、また20歳から24歳の沿岸地方の人口が増えているということもあります。今回成人を迎えられた皆さんがこの調子で岩手の復興、またふるさと振興ということに大きな貢献をしてくれること、岩手全体に大きな希望を感じさせてくれることということを期待したいと思います。

記者
 ありがとうございました。先ほど質問のときに申し上げたとおり、ことしの3.11は丸5年ということで特別な年、節目の年になります。例年沿岸で沿岸自治体と合同での追悼行事等はやってきましたけれども、ことし節目の年ということで、何か知事のアイデアでこういう取り組みをしてみたいというようなものがもしあれば、お聞かせください。

知事
 基本的には、沿岸の1つの市町村と県との合同追悼式という形で、まずはご家族、身内、お知り合いの方、犠牲になられたそういう方々の思いを、慰霊・追悼の思いというのを基本にしながら準備を進めているところでありますけれども、私も式辞を述べますし、いろんなところで丸5年たつということを意識したような対応は出てくると思います。

広聴広報課
以上をもちまして、記者会見を終わります。
 

次の定例記者会見は1月18日(月曜日)の予定です。

 

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