平成27年10月20日知事会見記録

ID番号 N39396

平成27年10月20日10時30分から11時12分

 
広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。最初に、知事から発表があります。それでは、知事お願いいたします。
 
知事
 まず、「平成27年度北海道東北地方知事会議」、そして「第10回ほくとうトップセミナー」の開催についてです。10月28日(水)、北海道東北地方知事会主催の「平成27年度北海道東北地方知事会議」を開催します。そして、翌29日(木)には、北海道・東北未来戦略会議主催で「第10回ほくとうトップセミナー」を開催します。開催地は花巻市になります。
 この両会議というか、会議とセミナーは、北海道と新潟県を含む東北の合わせて8道県が持ち回りで開催し、岩手県での開催は平成19年以来8年ぶりの開催となります。
 「北海道東北地方知事会議」では、震災復興と地方創生をテーマにした意見交換や、各種の国に対する提言等の採択を予定しています。「ほくとうトップセミナー」では、東北観光推進機構会長にして、東日本旅客鉄道株式会社取締役会長の清野智(せいの さとし)さんを招いて、官民連携の視点からの地方創生や観光についての講演をいただいて、各道県知事と東北経済界のトップに講師の清野氏を加えた意見交換を行う予定です。
 次の発表事項は、「第5回いわてマンガ大賞」受賞作品の決定について、一般部門57作品、スポーツ4コマ部門257篇の応募総数から、一次審査を通過した作品について、プロの漫画家、漫画雑誌編集者など、11人による厳正な最終審査を経て各賞を決定しました。
 一般部門の大賞は、「ナリタカ」さんの「自称河童と迷子少年」、引っ越したばかりの慣れない土地で道に迷った少年が河童を自称するお面を被った怪しい少年に出会って、思わぬ体験をするストーリーということでありますけれども、ナリタカさんは、盛岡市在住で群を抜く画力、センスと、魅力的なキャラクターが非常に高い評価を得て大賞受賞となりました。私も読みましたけれども、文学という感じの、文学性の高さを感じさせる作品でありました。
 そして、一般部門の優秀賞は、神奈川県相模原市の「サトーショータ」さんの「スターフォレスト」、盛岡市の「山崎 巡(やまざき じゅん)」さんの「くじらすむまち」、滝沢市の「COЯVIA(コルヴァ)」さんの「折爪DoDeN(どでん)」です。その他特別賞5本の受賞が決定しています。今の3作品は、それぞれ岩手は星がきれいだということとか、あと東日本大震災津波を直接テーマにした作品、そしてオドデ様ですね、折爪岳にいるオドデ様の話ということで岩手の魅力、また岩手が直面する課題をマンガという手段で深く掘り下げたところがそれぞれ印象的でありました。
 それから、学校に在籍している生徒・学生を対象とした学生部門、金賞2本、銀賞3本の受賞が決定しました。
 そして、来年の国体・大会を控え、今回新たに創設したスポーツ4コマ部門の最優秀賞は、中学生・高校生の部で岩手町の「韮澤 駿人(にらさわ はやと)」さん「期待の新星」、一般の部で北上市の「728(なつや)」さんの「がんばれそばっち」にそれぞれ決定しました。また、スポーツ4コマ部門では、優秀賞9篇、特別賞1篇の受賞が決定しました。
 この「第5回いわてマンガ大賞」、一般部門の大賞と優秀賞作品は、県が運営するWEBマンガサイト「コミックいわてWEB」で配信します。そして、大賞作品は来年3月発行予定のマンガ単行本に収録予定です。スポーツ4コマ部門の入賞作品は、「いわて若者文化祭2015」内で展示するほか、希望郷いわて国体・希望郷いわて大会の広報誌や関連イベント等で活用します。
 表彰式は、10月31日(土)、「いわて若者文化祭2015」で行います。
 以上です。
 
広聴広報課
 以上で知事からの発表を終わります。
 
幹事社
 それでは、ただいまの発表事項2件について各社から質問があればお願いします。
 
記者
 北海道・東北地方知事会議の件で、これまでも岩手県としてはいろいろな提言を発表してリードしてきていると思うのですけれども、今回特にほくとうトップセミナーでもあるように、北海道新幹線の延伸開業のことだったり、恐らくあとTPPのことも喫緊の課題として出るのかなと思いますけれども、どのような会にしたいとお考えか、知事からいただければと思います。
 
知事
 提言事項は、まだ調整中なのですけれども、まず東日本大震災に係る提言、それから地方創生、農業対策、9月の豪雨災害に対する提言などを今準備中であります。それから、TPPについては、既に10月15日に農林水産省に対し、そして16日には内閣府に対し、北海道東北地方知事会としての緊急要請を行っているところでありますけれども、それを踏まえ、またその後の動きも踏まえた議論は今回の会議においてあり得ると思っておりますけれども、何か具体的にあれする、これするということについてはまだ決まっていません。
 
記者
 ありがとうございます。あともう一つ、マンガ大賞についてですけれども、一般部門を見ると地元の若い方が、今までもだったのかもしれないですけれども、入賞されているなというので、非常にやってきてそういう若い方が育ってきているなというような感じを受けるのですけれども、知事として改めてどう思っているかということと、あともう一つ、表彰が先ほどアナウンスあったように、若者文化祭があるわけですけれども、若者文化祭も今回31日と11月1日と開催されますけれども、どのような会になってほしいかというのを知事からいただければと思います。
 
知事
 マンガ大賞の方、やっぱり若い皆さんの活躍が目立つと思います。そういう意味で、若者活躍支援という事業の中心にあるような「いわて若者文化祭」の中で表彰することは、そういう若者が活躍しているマンガ大賞と軌を一にする、若者文化祭と軌を一にするような形になって、いいなというふうに思います。
 「いわて若者文化祭2015」でありますけれども、ともすれば若者というのは学校の中だったり、職場の中だったり、あるいは地域の中だったり、そこでいろいろやっていて、そういった枠組みを超えて、他で何をやっているかとか、あるいは交流をするとかという機会は、意識的にそういう場をつくっていかないとなかなかできないと思っておりまして、それでこの「いわて若者文化祭」は、そういった学校とか職場とか地域の壁を超えて、オール岩手で他で何をやっているかを知る、情報の共有ですね、情報の共有や、そして交流を進める、深める、そういう場となることを期待しています。
 そういう中で、若者同士、一緒にこういうことをやろう、ああいうことをやろうということがどんどん進んでいくといいなと思っていまして、去年からことしにかけても、この若者文化祭の企画そのものを若者がやるというところが進歩していますし、また「コネクサス」という愛称で、やっぱり若者自身が制作・運営するホームページがつくられたりとか、進んでいますので、そういうふうにさらに発展すればいいと思っていますし、私と宇野常寛(うの つねひろ)さんの作戦会議と称するイベントでも、そういう県による若者活躍支援、そして若者同士が力を合わせ、岩手で何をやっていくかというような作戦会議をしたいと思っています。
 
記者
 マンガ大賞についてなのですけれども、今回スポーツ4コマ部門を新設したということで、すごくたくさんの作品が集まったと思うのですけれども、国体に向けてということもあるのですが、この部門の新設でどんな効果があったか、お聞かせください。
 
知事
 まず、4コマということで、ほとんど初めてマンガに挑戦するとか、初めてマンガを公にするとかという人たちにとっても敷居が低かったと思いますし、また一方、マンガというジャンルの中で4コママンガというのは独特のおもしろさがあり、また意義がありますので、それを国体とかスポーツとか、そういうテーマで岩手の中で深めることができたのは、地方からの文化の発信という意味でも良かったなと思います。岩手日報さんの4コママンガもおもしろいですけれどもね。
 
記者
 ありがとうございます。
 
幹事社
 それでは、発表事項以外について、本日は記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はありませんので、各社から質問があればお願いします。
 
記者
 2点お伺いします。県産の新品種である岩手107号の名称の公表が来月下旬を予定されているということで、先日試食アンケートの方にも行ってまいりまして、実際試食もさせていただきましたし、消費者の方のお話も聞きましたが、今のところ11点候補が出ているということになりましたけれども、今月中に知事が決定なさるというスケジュールになっていたと思うのですけれども、改めて107号についてどのようなネーミングにできればなという思いがありましたら、ちょっと前のめりになるかもしれませんが、お答えいただければと思います。
 
知事
 白さが際立って、そして口に入れたときの感触、そしてかんでいるうちにお米の中身が口の中にほぐれながら広がっていくときのあの食感の良さ、そういったところをうまく言葉にするような名前の候補が挙がってきているなと思いますので、専門家の皆さんにもさらにまたネーミングについては議論をしていただくわけですけれども、そういう中から、あれをベースに議論をしていけば良い名前をつけることはできそうだなという実感は得ていますので、107号について順調に名前が決まって、そして広く市場に出て、広く消費者の皆さんに食べていただけるというところに良い流れができてきているなというふうに思っています。
 
記者
 その件に関して、118号も来年同じようなスケジュールで進むのかなと思っています。それで、これってやっぱり、ネーミングというのはストーリー性をつけたほうが良いのかどうかというのは今後のことになるのでしょうか、どうでしょうか。同じような名前の系譜をたどるのか、それともそれぞれに新たなというか、それぞれの名前をつけていくものなのでしょうか。どういうふうに捉えたらいいのでしょうか。
 
知事
 自然体でいけばいいなと思っていまして、118号の予感みたいなものも皆さん感じる中で107号の名前を考えていただいていて、何か続きが出そうな感じの名前も107号の候補として応募いただいていますし、一方、実際118号を試食してみての感じとか、その評判というのが公になった上で、改めて118号の名前を考えようという、そこは両者の名前が密接に関連するようなネーミングにするという路線と、言葉としては直接関係ないけれども、いわば対比というのですか、107(号)はこうだけれども、118(号)はああだみたいな、その対比ということでそれぞれの個性を際立たせていく路線もあると思いますし、そのどちらのやり方でいくのかというのは自然の流れの中でおのずと決まっていけばいいというふうに思っています。
 
記者
 ありがとうございます。あともう一点ですね、横浜の方で問題になった、傾いたマンション問題があって、固い地盤の方にくいが刺さっていなかったと、データ偽装みたいなものがあったということなのですけれども、県もその点に関して、構造物というか、建築物に関して許認可をある部分で持っていると思うのですけれども、改めて国の通知がこれから出たり、既に出ているのかもしれませんが、そういう構造物の、耐震偽装は昔あったやつで、今回は傾きということだったのですけれども、何か指導とか調査みたいなものを県としてするご予定は今のところございますでしょうか。
 
知事
 岩手は、ILC国際リニアコライダーに向いた固い花崗岩盤があるとか、あと県庁所在地、盛岡市の中心、マンションがたくさん建っているかいわい、東日本大震災のとき震度5強だったのですけれども、この県庁も本が飛び出たりとか、物が倒れたりとかということがほとんどなく、そういう安定した地盤の上に高い建物も建てられているというところがあると思うのですが、今の段階で私のところに何か岩手で心配をしなければならないという情報は上がってきておりませんけれども、もし国の方から何か調査とかというのが来たら、適切に対応したいと思います。
 
記者
 山田町の山田湾でヨーロッパザラボヤという外来種のホヤが異常繁殖しているようです。カキやホタテとか養殖の施設に被害が出ていて、山田町は洗浄する機械を買うにも高いから買えないというふうに困っているそうなのですけれども、県として何か支援とか、対応されるご予定はありますか。
 
知事
 今地元の皆さんや、あるいは専門家の人たちが状況を把握し、また研究しているような段階というふうに承知していますけれども、さまざま海の環境で漁業者の皆さんが困るようなことというのはしょっちゅう起きておりますので、そこに対して県が水産(技術)センターを持っている専門性の高さとか、一体どういう面で協力できるかというのは、まず今専門的な状況の把握や分析の中から、もし何か必要ということがあればやっていきたいと思います。
 
記者
 ありがとうございます。もう一点、先ほど庁議後に橋野鉄鉱山を含めて世界遺産登録を踏まえた部局横断の組織ができたと思うのですけれども、知事、もし橋野鉄鉱山に行かれたことがあったら感想を教えていただきたいです。
 
知事
 山の中に突如大きな石組みの高炉跡が出てきて、見に行った人たちはびっくりするのではないかなと思います。そして、まだ江戸時代ですからね、まだ江戸時代のそういう中で、山の中に一時は町のようなちょっとした工業都市ができて、大勢の人たちがそこで働いて、鉄の出銑をしていたということ、そこに思いをはせるとすごく刺激的な場所だなというふうに思いますので、どんどん見に来てほしいなというふうに思います。
 
記者
 国体の関係でなのですけれども、つい先日県営体育館で一部老朽化による破損というか、天井の落下がありました。ちょうど国体まで1年という時期、冬季国体も100日をそろそろ切ったというところでこういうことが起きたというのは、非常に全国から来る選手団とかにもちょっと不安を与える材料になってしまうと思うのですけれども、知事の所感と、今後その不安解消とかをするために何か県としてやっていくことなどがあればお聞かせください。
 
知事
 布を張っていたので、剥落したコンクリートが直接選手を直撃するようなことはなかったわけでありますけれども、一方でそういう剥落が起きるというのは防いでいかなければならないことで、今回専門家にいろいろ見てもらって、検査の仕方として、こういう検査の仕方をしていけば良いという助言を教育委員会の方でいただいたというふうに聞いていますので、それで先手先手、きちっと検査をしながら危険なことがないようにしていってもらえれば良いというふうに思います。
 
記者
 あともう一点なのですけれども、もう一つ国体で課題になっていくのは募金とかの問題だと思います。特に国体を盛り上げようという団体や活動とかを見ていると、結構地元の町内会とか、老人クラブとか、そういう団体が多くて、高齢の方には浸透しているのですけれども、若い人たちには国体開催というところが浸透し切れていないのかな、盛り上がりにちょっと欠けるのかなと思うのですけれども、今後どのように募金について呼びかけていくかということや、あと若者への浸透というところでどういうのを考えているか、お聞かせください。
 
知事
 募金については、まだまだこれからというところがあると思います。そこはやはり全県的な機運の高まりの中で寄附してくださる皆さんにもその気になっていただくということが大事だと思いますので、和歌山の国体が終わって、いよいよもう次の国体は岩手の国体というのがはっきり感じられるような情勢になってきたので、県の方からのお願いもさらに力を入れていきながら、多くの皆さんにその気になっていただきたいなというふうに思います。
 それから、若い皆さんは、和歌山で岩手県勢16位になったという、そのことのすごさが、競技関係者から始まって、だんだんじわじわと一般の皆さんにも広がっていくのではないかと思います。やっぱりラグビーワールドカップもそうですけれども、強いということが大事で、そこが興味関心の高まりの核になっていくと思いますので、競技力向上にさらに努めて、総合成績8位以内、8位以内というものの中には1位も含まれているという、そこに向かってどんどん進んでいく勢いが関心を高めていくことになると思うので、まずそこを核として頑張っていきますけれども、そしてさまざまな文化的な参画の仕方やボランティア等の参画の仕方、そういったところでも若い皆さん、活躍してもらうよう、働きかけていきますし、あと拡張国体・大会大作戦の部分では、普通にしているとスポーツにあまり関心がなく、ゲームとかそっちの方の、あえて言えば、おたく的な世界の方に関心があるような皆さんに対しても働きかけて、そこも国体・(全国障害者)スポーツ大会と関係してくるぞという仕掛けをつくって、岩手県民残りなく国体・大会に関心を持ってもらえるように働きかけていきたいと思います。
 
記者
 災害公営住宅の関係なのですけれども、内陸の避難者の方から内陸に定住をということで待望論はあると思うのですけれども、以前から年度内に方向性をということで、ちょっときのう議会でも議論があったようですが、改めて沿岸自治体の意向等も踏まえて、一歩進んだ状況にあるのか、来年度予算案に関してもそろそろ検討の時期だと思うのですけれども、そことの絡みも含めて今どういう段階にあるのか伺えればと思います。
 
知事
 まず、内陸に避難されている方々については、できるだけもとの居住市町村に戻っていただくことが望ましいと考えているわけでありますけれども、やむを得ず内陸にとどまることを希望する方々もいらっしゃいますので、内陸での災害公営住宅の建設について沿岸市町村等との協議を進めているというところです。今この関係市町村から意見を伺っているところでありますけれども、建設するということとなった場合に内陸に避難されている方々に対して意向調査を行うということが必要だと思いますし、また建設する場所や建設戸数等の検討という作業に入っていくことになります。できるだけ早く方向性を示したいと考えていますけれども、関係市町村との協議の状況にもよるものでありまして、あくまで関係市町村の意見を踏まえて検討していくということになりますので、早く決めた方が良いことではあるのですけれども、一方締め切りありきで拙速に決められないところもあり、この年度内というところが作業の段取りの流れから自然体な、自然にそのぐらいの段取り感で作業を進めていくのかなというふうに考えています。
 
記者
 ありがとうございます。もう一つ国体の関係で先ほど質問ありましたけれども、県庁舎も含めてかなり公共施設がこれから老朽化進んでいく中だと思いますけれども、今年度総務省の関係で今後のハード面ですね、どういうふうに整備していくかという検討もなされていると思いますが、この辺りに関しての知事の所感を伺えればと思います。
 
知事
 それはスポーツ施設。
 
記者
 スポーツ施設に限らず県所有の公共施設の老朽化という問題、今後出てくると思うのですけれども、なかなか限られた予算の中でどういうふうに進めていきたいかというところですね。
 
知事
 この県庁舎もことしは50周年記念なのですけれども、築50年というのは、よく考えると「えっ、50年」というところもあるのですけれども、でも先人が非常に立派で良いものをつくってくれたので、直ちに建て替えみたいな話にはなってないのでありますが、まず安全の確保ということが何よりでありますので、そういったところがおろそかになるわけにはいきませんから、きちんと必要性に応じて改修ということが中心になっていくと思いますけれども、改修とか、建て替えとか、そういったことをきちっと遅くならないように決めて実行していきたいと思います。
 
記者
 TPPの関連でお伺いしたいのですけれども、県の方でも対策本部などつくられて情報共有が図られていると思いますが、大筋合意後、新たに判明した合意内容などもあると思うのですが、きょうも一部報道あったりしましたけれども。改めて新たに影響が懸念される部分など出てきているのか、その状況と県内産業への影響というものをどのように捉えているのか、改めてお伺いしたいのですが。
 
知事
 大筋合意ということがあって、その後報道を通じて次々に今まで全然聞いてなかったような果物とか、野菜とか、それから水産物とか、また主要5品目というのも細かく分ければ、あれは何百品目にもなって、その中でこれも実は撤廃、あれもこれも実は関税撤廃というようなことが五月雨式にぽろぽろとではあるのですけれども、しかし物すごいスケールで、圧倒的な数の多さでそういう情報がぶわっと出てきていますので、一方まだその全貌が明らかになっていない。報道等で、きょう政府から都道府県にも情報提供があるやに聞いているのですけれども、今の段階ではまだそれは来てなくて、来そうな気配もまだなくて、やはり早く全体像を示してもらって、そしてきちっと網羅的に分析をしていかなければならないというふうに思っています。
 
記者
 国体の話に戻ります。先ほど公共施設全般の老朽化の話がありましたけれども、スポーツ施設に絞りたいと思いますが、県営体育館以外にも老朽化進んでいる施設というのはあると思います。円滑な競技の展開とか、あるいは観衆の安全を確保するという意味では、非常に施設整備というのは重要だと思いますけれども、今までも対策を講じていると思いますけれども、今回の事案を受けて、改めてプラスアルファでの予算確保とか、対応策は何か講じる考えあれば教えてください。
 
知事
 まず、競技会場については、その安全性については確保されていると報告を受けていますので、でも、安全というのはスポーツの場合になくてはならないものですから、そこはちゃんと本番まで何か思わぬ事故とかがないようにそれぞれ気を付けて対応していかなければならないと思います。
 一方、直接競技会場、本番の競技会場になっていないけれども、選手の人たちが練習等で利用するであろう施設についても今回の県営体育館のようにやはり安全は確保されていかなければなりませんので、そこもしっかり本番まで事故等がないように気をつけていかなければならないと思います。
 
記者
 今回の県営体育館の場合はまさに後者で、おっしゃったとおりだと思うのですけれども、そういう直接競技会場でないけれども、使われるような施設、そういうのも含めて改めてまた安全性を確保するために点検するとか、そういうことになるのでしょうか。
 
知事
 いざとなればそこは使わないで別のところを使うとか、いろんな対応は競技場以外についてはより柔軟な対応があり得るのだと思うのですけれども、要は使われるのであれば、使うにふさわしい安全がきちっと確保されているかどうかというのを、基本はまずそこの管理者がきちっと把握することなわけですけれども、その管理者がちゃんとその安全を把握しているかどうかということについては、教育委員会の見ている団体が管理者であれば教育委員会としてもそこは気を付けていくのでありましょうし、県としてもそこは気を付けていかなければならないと思います。
 
記者
 ありがとうございます。あともう一つ関連なのですけれども、わかやま国体が先日閉幕しましたけれども、本県の総合成績は何か上々の結果ということだと思います。今回の成果を、いわて国体、先ほど100日切ったと、冬季大会には100日切ったという話もありましたが、わかやま国体の成果をどう受け止められるかということと、それからいわて国体に向けた選手育成あるいは目指すべき目標みたいなものをお聞かせいただければと思います。
 
知事
 総合成績16位ということで、これは国体が2巡目に入った昭和63年京都国体以降最高の成績でありまして、またことし目標としていた10位台というのを達成する成果でもありましたので、大変良かったと思います。来年に向けて、いい成績をとれたということもありますけれども、その2巡目国体に入ってからの岩手のスポーツ史の中でことしだけを見ても燦然と輝く成績をおさめることができたと思います。
 一方で、来年総合成績、いわゆる天皇杯8位以内というのを達成していくというのはそう簡単ではありませんので、競技力向上ということ、それぞれの競技、またチーム岩手として岩手全体の競技力向上、ますます力を入れて頑張って、そして県民の皆さんにもやはり応援をいただいて、目標達成できるように頑張っていきたいと思います。
 
記者
 先日元県の芸術文化協会の会長の松本源蔵(まつもと げんぞう)さんがお亡くなりになりまして、知事としても国会議員時代からの後援会長と、ご関係深かったと思うのですけれども、改めて松本源蔵さんに対してご所見というか、いただければと思います。
 
知事
 本町通一丁目に住んでいたとき、その本町通一丁目の町内会長さんであって、そして親しくさせていただく中で衆議院議員時代の後援会連合会の会長もしていただいていたのですけれども、県の芸術文化協会の会長にもなられて、文化全般、そして県内津々浦々を訪問する機会があったので、今沿岸が、何市がこんなふうになっているとか、何町でこういうのがあって、すごい良かったとか、そういうお話も聞かせていただいて、岩手全体の今というのを切り口は文化なのですけれども、生活とか、あとは経済情勢とか、そういったことも教えていただいて大変お世話になりました。
 また、新聞の報道の中で斎藤五郎さんが、盛岡の一番良いところを形にしたような方だったというふうにおっしゃっていましたけれども、盛岡弁で語られる、そして、盛岡弁の語り口をそのまま文章にして盛岡の今の話題、また盛岡の昔の話題、そういうのをどんどんみんなに提供してくれて、そういう盛岡人としてのすばらしさというのは自分も学びたい、あやかりたいなと思いながら接していました。
 亡くなる直前までさまざま語ったり、あるいは書いたりされていたということで、そういう謦咳に触れることができなくなるというのは本当に残念なのですけれども、でもその盛岡人としてのあり方、また岩手全体のことに貢献された実績というのは不滅のものだと思いますので、エッセーがCDつきで、声は聞くことができますので、改めて書かれたものを読んだり、声を聞いたり、また昔、直接、接したときのことを思い出したりしながら、自分のこれからの生活や仕事にも生かしていかなければならないなというふうに思っています。
 
広聴広報課
以上をもちまして、記者会見を終わります。
 
次の定例記者会見は11月2日(月曜日)の予定です。

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