年度始めにおける知事メッセージ

ID番号 N5198 更新日 平成26年1月17日

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とき:平成23年4月1日(金曜日)
ところ:第一応接室(テレビ中継)
対象者:全職員

皆さん、おはようございます。

新年度初日の知事訓示ですが、まずは3月11日の大震災津波のことからお話ししたいと思います。
今回の地震、大津波により、私たち県職員も仲間を失いました。また、自分自身や家族が被災した職員も大勢います。そうしたなか、発災以来、直接現地で、あるいはそれぞれの持ち場で、救命・救助や、被災者、被災自治体の支援などの活動に全力で取り組んでいること、敬意と感謝の気持ちをさしあげたいと思います。

岩手県は、県の発足以来、明治、昭和の三陸大津波、カザリン、アイオン台風、チリ地震津波、そして岩手・宮城内陸地震など、何度も大きな自然災害に見舞われてきましたが、その度にくじけることなく、その苦難を乗り越えてきました。
かつて経験したことのないような今回の大災害も、必ずや克服できると信じています。

発災から3週間が経ちました。まず、行方不明の方の捜索をしっかり続けなければなりません。避難をしている方々の衣、食、住の改善が大変重要です。全国的な応援をいただきながら、地域の方々のご協力も得て、きめ細かく対応していくことが必要です。
また、被災により行政機能が低下した市町村への支援は、被災者支援や復旧・復興を軌道に乗せるために、県が取り組むべき喫緊・最重要課題の一つです。
県民一人一人が強い気持ちで日々の課題に取り組むことができるようにするためにも、応急対応にきめ細かく対応すると同時に、復興ビジョンの策定も急がれます。
4月11日には「がんばろう岩手」宣言を行いましょう。4月中には平成23年度の県の事業を見直し、災害対策に対応した年間のスケジュールが見えるようにしていきます。

この1年間、職員の皆さんにお願いしたいことが二つあります。
一つは、人に優しくすること。もう一つは、志を高く持つことです。
この二つのことは、既に県職員専用インターネット掲示板で私から皆さんに紹介していますが、人に優しくする、ということは、被災者の幸福追求権の保障という今回の災害対策の第一原則に対応し、志を高く持つ、ということは犠牲者のふるさとへの思いを継承するという第二原則に対応します。

そして人に優しく、志を高くということは、公というものが求められる根拠であり、行政というものの存在根拠でもあります。

今年度は、災害対策に県を挙げて取り組む、かつてない1年になると思いますが、それは行政の本質、地方自治の本質の部分で力を発揮することであり、県という地方自治体の究極の使命を果たすことでもあります。

県として、市町村がその底力を最大限発揮できるよう支援し、市町村と県と国が協力、連携して今までできなかったようなことを次々と成し遂げる。100年に1度の災害に際し、県が県民に対する責務を果たしていくには、100年に1度の努力と工夫が必要です。
この3週間の経験で、岩手県職員の皆さんにはそれができると、私は確信しています。
「岩手 岩手 ふるさと岩手 大空に描く望みよ」と『岩手県民歌』にうたわれたように、希望を持って仕事をしていきましょう。
以上です。

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