知事就任式

ID番号 N5232 更新日 平成26年1月17日

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とき:平成19年5月1日(火曜日)
ところ:12階講堂(テレビ中継)
対象者:総括課長以上の職員

皆さん、おはようございます。達増拓也です。さきの岩手県知事選挙におきまして、岩手県民の皆さんから負託をいただき、皆さんと一緒に働くことができることを心から嬉しく思います。

知事選挙におきまして、私は、「危機を希望に変える」ということを訴えて参りました。平成13年(西暦2001年)に、岩手の県民所得は約7%と大きく下落をし、以来、回復をしておりません。260万円台だった県民所得は、240万円台まで落ち込み、新しい統計でもまだ回復をしていない状況であります。

140万県民のその損失額は、概算で1年に2,800億円にのぼり、それが7年間続いているとすれば、およそ2兆円の県民の富、県民の財産が失われたということになります。これは、戦争に巻き込まれたような異常な緊急事態である、危機であるということ、この危機を直視して、そこから岩手県民の暮らしや仕事を守っていくことが、今、岩手県知事に課せられた任務であるということを訴え、そして大きな支持をいただいたと思っております。ぜひ県民の暮らしや仕事を守るということを職員の皆さんと力を合わせて取り組んで参りたいと思います。

私は、こうした危機管理の理論や、過去の様々な事例について、新渡戸稲造博士も留学したアメリカのジョンズ・ホプキンス大学で1989年から1991年にかけて学びました。その中で一番印象に残っている先生がブレジンスキー教授です。かつて、カーター大統領の補佐官をしていらしたブレジンスキー教授に講義とゼミを受けました。その講義は、アメリカ大統領補佐官になったつもりで、目の前の課題に対応し、大統領に対して選択肢を示して、そこから政策を選んでもらうという訓練を半年間行い、また、ゼミにおいては、アメリカ大統領の諮問会議のメンバーになったつもりで、今後10年間のアメリカの外交、安全保障の中長期目標・計画を策定するという訓練を半年間積みました。

そのブレジンスキー教授の授業を受け、私が非常に深く学ぶことができましたのは、教授の生き様でありました。それは、カーター大統領補佐官としての4年間、その4年間に全ての人生が凝縮されているという生き方であります。それまでの自分の人生はその4年間のためにあった。そして、その後の自分の人生はその4年間の結果としてある。私は、そういう4年間を持ちたい、自分の人生の中でそういう4年間が持てれば本望であるという思いを持ち続けながら、その後の仕事に取り組んで参りました。そして、今、今日から始まるこの4年間が、私にとってそのような4年間になるのではないかという期待、予感でいっぱいになっているところでございます。

達増拓也の今までの人生は、これからの、今日からのこの4年間のためにあった、そしてその後の人生というものもこの4年間の結果としてあるのだという、人生の全てを懸ける4年間というものを皆さんと共有して参りたいと思います。私と一緒に働くこの4年間が、皆さんにとりましても、人生の中で特別に重要な4年間になっていただきたいと思います。私と職員の皆さんの気持ちが一つになり、県勢発展のために邁進することができましたならば、岩手県にとっても、岩手県民にとっても決定的に重要な4年間になるでありましょう。この4年間、岩手にとって光り輝く黄金の4年間であったと言えるように、私、達増拓也、知事として全力を尽くして参りますので、よろしくお願いいたします。

ありがとうございました。

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