平成23年度普代村からの要望(平成23年8月31日受理)

ID番号 N5491 更新日 平成26年1月17日

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平成23年度に受理した市町村からの要望を公表しています。

凡例

  • 要望件名は、要望内容の要旨です。
  • 取組状況は、回答時点における県の取り組みの状況です。
  • 振興局等名、担当所属名は、要望内容を担当する部署です。
  • 反映状況の区分は、次のとおりです。
    A:要望の趣旨に沿って措置したもの
    B:実現に努力しているもの
    C:当面は実現できないもの
    D:実現が極めて困難なもの
    S:その他

1 東日本大震災からの水産業の復興に係る支援について

要望内容

平成23年3月11日に発生した「平成23年東北地方太平洋沖地震」は、我が国の観測史上最大のマグニチュー9.0を記録し、想定を超えた大規模な津波により、本村沿岸部にも未曾有の被害をもたらしました。
また、村外での被災により住民7名の尊い命が奪われたほか、いまだに1名の方が村内において行方不明となっております。
今回の大津波により、本村沿岸部の黒崎や、太田名部、力持、白井、沢向、堀内各地区の漁港、漁港関連施設等は甚大かつ壊滅的な被害を受けました。
住民生活においても、漁船・漁具・養殖施設などに大きな被害を受けたほか、事業所などの経営にも深刻な影響を与えました。特に、本村の基幹産業である水産業は壊滅的な状況に陥り、地域経済の活力低下が必須な状況にあります。
この震災による被害から、漁港や公共施設のインフラの復旧を図り、被災者の一日も早い生活の再生と産業や生業の再建を果たし、震災に見舞われる以前の活力を回復させ、さらなる住民生活の発展のため、本村漁業の復興に資する施策の検討や諸事業の積極的な展開にご指導、ご協力くださいますよう特段のご配慮を要望します。

取組状況(方針)

県では、地域に根ざした水産業を再生するため、地域づくりや地域の防災対策を踏まえ、漁港・漁場・海岸保全施設等の復旧・整備を推進します。
また、水産業の両輪である漁業と流通・加工業については、漁業協同組合を核とした漁業、養殖業を再構築するため、漁船・漁具・養殖施設等の生産基盤や、産地魚市場を核とした流通・加工施設について、一体的に整備を進めるため、村、関係者と連携を図りながら一緒に取り組んでいきます。

  • 振興局名:県北広域振興局
  • 担当所属名:水産部
  • 反映区分:A

2 太田名部漁港海岸(大沢地区)及び沢漁港海岸への海岸堤防の建設について

要望内容

水産等の生産基盤の復旧を進めるためにも、災害に強く安全で安心して暮らせる地域社会を形成することが不可欠であります。
かつて、明治29年と昭和8年の二度の大津波で幾多の犠牲を出した太田名部地区と普代元村地区ですが、先人の方々の先見の明による、太田名部防潮堤(昭和42年完成)と普代水門(昭和59年完成)の建設により、今回の大津波から守られました。
しかしながら、今回の大震災では海岸堤防施設の無かった、太田名部漁港海岸(大沢地区)・沢漁港海岸の漁業関係施設等が甚大な被害を受けました。
被災者の一日も早い生活の再生と産業や生業の再建を果たすためにも漁港海岸堤防の整備が必要でありますので、海岸堤防の建設について、特段のご配慮をお願いいたします。

取組状況(方針)

太田名部漁港海岸(大沢地区)、沢漁港海岸の防潮堤については、今回の津波による被害家屋・施設の調査等を踏まえて、村と連携・協議し、実施可能な事業の検討などを行うとともに、必要に応じ技術的な支援等を行っていきます。

  • 振興局名:県北広域振興局
  • 担当所属名:水産部
  • 反映区分:C

3 まついそ公園の早期災害復旧について

要望内容

今回の大震災による沿岸部地域の被害は、観光を軸とした経済サイクルを断絶させ、地元経済は深刻な状況となっております。
大津波被害や風評被害などにより、観光客の減少が懸念されます。集客力の回復を図るとともに、観光事業の再生、発展に向けた対策が必要です。
被害を受けた沿岸部の観光ルートを復旧整備するとともに、関連する施設等の整備が喫緊の課題となります。
つきましては、本村の観光ルートとしての中心でもあります、「まついそ公園」の早期の復旧整備について、特段のご配慮をお願いいたします。

取組状況(方針)

漁港環境施設は災害復旧制度の対象外であることから、施設の復旧・整備について国の交付金事業や県単独事業等の活用を検討しているところであり、まついそ公園についても、村や地区住民の意見等を踏まえ、施設の優先度を考慮しながら、復旧・整備を検討していきます。
なお、漁港環境施設を災害復旧関連事業の対象とするよう国に対し要望しています。

  • 振興局名:県北広域振興局
  • 担当所属名:水産部
  • 反映区分:B

4 三陸北縦貫道路普代バイパスの早期完成について

要望内容

三陸北縦貫道路「普代バイパス」は、交通の隘路の解消などにより、県北沿岸地域の産業経済の発展に果たす役割が大きく、地域住民をはじめ、関係者等しくその早期完成に多大の期待を寄せているところであります。
つきましては、「普代バイパス」の事業促進について、特段のご配慮を賜りますよう強く要望します。
また、震災復興道路としての位置付けのもと、三陸北縦貫道路の早期整備についても、併せて要望します。

取組状況(方針)

三陸沿岸地域の早期復興のためには、高規格幹線道路や地域高規格道路による三陸沿岸の縦貫軸及び内陸と沿岸を結ぶ横断軸で構成される道路ネットワークの構築が必要不可欠であると考えています。県ではこれらの道路を「復興道路」として位置づけ、集中的投資による全線開通を、国に対し強く要望しています。
なお、平成23年7月1日には、三陸沿岸道路の通る概ねの範囲が公表され、地域の意見を聴きながら、国からルートと出入口の位置が示され、整備に向けて大きな弾みがついたところです。
また、普代バイパスについては、平成22年12月に事業認定の手続きが行われたところであり、早期の開通に向けて、事業が進んでいるものと期待しています。
県としては、今後とも、関係市町村と連携を図りながら、普代バイパスの事業促進と三陸北縦貫道路の早期整備、予算の確保について、国に対し強く働きかけていきます。

  • 振興局名:県北広域振興局
  • 担当所属名:土木部
  • 反映区分:B

5 主要地方道岩泉平井賀普代線の一部路線変更及び改良促進について

要望内容

一般県道普代小屋瀬線と主要地方道岩泉平井賀普代線並びに平成24年度末に供用予定の三陸北縦貫道の接続によるネットワーク化が急務なところであります。このことにより、地域住民の利便性の向上と効率的な管理が図られると考えますので、主要地方道岩泉平井賀普代線の一部道路変更を下記のとおり強く要望いたします。
また、主要地方道岩泉平井賀普代線の本村普代橋から黒崎間については、地形、地質が悪く法面崩落が多発し、非常に危険な箇所が連続しており、災害防除事業等を積極的に実施していただき感謝しておりますが、本路線は小中学生の通学路線でもあり、産業の振興や広域的な観光連携にも重要な路線であります。
3月11日の大津波により被害を受けていることからも、早期に災害復旧工事の実施を行うとともに、危険解消を図るため、下記のとおり改良促進を強く要望します。

県道一部路線変更

  • 旧役場庁舎前一般国道45号との交差点から村道普代駅前1号線との交差点までを廃止し、三陸鉄道普代駅前道路(村道普代駅前1号線)の県道認定による、一般県道普代小屋瀬線並びに三陸北縦貫道路と接続させる路線の一部変更

県道の改良促進

  • 災害防除事業の継続(普代橋からくろさき荘入口付近間)
  • 歩道整備(普代橋から普代浜トンネル間)

取組状況(方針)

県道一部路線変更

現在、国道45号普代バイパス事業が進められており、今後、完成後の旧道管理について、国土交通省、普代村、岩手県の三者による協議が必要と考えられることから、路線変更については、協議の結果等を踏まえ、検討していきます。

県道の改良促進

  1. 普代橋からくろさき荘入口付近までの区間については、緊急度の高い黒崎地区において既に法面防災対策に着手していますが、一部区間において用地難航箇所がありますので、引き続き村の御支援をお願いします。
  2. 普代橋から普代浜トンネル間の歩道整備については、これまで用地測量等を進めてきましたが、一部区間において、用地難航箇所がありますので、引き続き村の御支援をお願いします。
  • 振興局名:県北広域振興局
  • 担当所属名:土木部
  • 反映区分:路線変更【C】、改良1【B】、改良2【B】

6 一般県道普代小屋瀬線の改良継続について

要望内容

一般県道普代小屋瀬線の本村内、茂市(年内渡橋)と普代(国道45号)間 3.5キロメートルは、一部の一次改良に止まっており、自動車交通のみに依存する沿線住民などから、生活に密着する国道アクセス路線として早急な整備が強く求められております。
また、本路線は、岩泉町・田野畑村・普代村を結ぶ広域基幹農道(下閉伊グリーンロード)とも、茂市地区で連絡することから、地域間交流の促進、観光の振興、さらには、県内90分交通ネットワーク整備などにも資する路線として大きく期待されております。
一方、県におきましては、このような地域振興に重要な役割を担う路線の完全改良を待たずして、18年度をもって事業完了とし、到底地域住民の理解を得られぬ方針をお示しであり、大変残念な状況が続いていると理解しております。
つきましては、是非、全区間における本格改良を継続いただくよう強く要望いたします。

取組状況(方針)

御要望の区間については、土地利用の状況、交通量の推移や公共事業予算の動向等を見極めながら、本区間の整備のあり方について検討していきます。

  • 振興局名:県北広域振興局
  • 担当所属名:土木部
  • 反映区分:C

7 二級河川普代川・茂市川及び普代川河口の整備について

要望内容

本村普代地区を流れる二級河川の普代川及び茂市川は、大雨時に氾濫を繰り返しており、下流域の体育施設や観光施設は度々冠水被害を被っております。
また、普代川河口は高波時に河口閉塞を起こし、秋期には孵化事業に供する鮭の捕獲ができない状況が続き、漁業振興上大きな支障となっております。
この河口閉塞対策につきましては、過去に県当局の特段のご配慮により、着実に改善をいただきその被害も減少しつつあり、遡上する鮭の捕獲実績も平成13年度の1,618尾から平成21年度の3,446尾へと順調に増加しており、今後1万尾以上を目標としております。
つきましては、是非、引き続いての河口閉塞対策と普代川、茂市川の治水対策による家屋浸水並びに体育施設等への冠水に万全な対策を講ずるよう、強く要望いたします。

取組状況(方針)

県内の河川改修事業については、近年の洪水により家屋の浸水被害が発生した箇所を優先的に進めているものであり、普代川、茂市川については、周辺の土地利用状況などを踏まえ、県全体の治水対策の中で緊急性、重要性、事業に対する地元の協力等を勘案しながら事業化の時期を検討していきます。
また、普代川の河口閉塞対策については、河川及び海岸の管理に支障が生じないよう、村や地域の関係者と御相談しながら適切な対応を検討していきます。

  • 振興局名:県北広域振興局
  • 担当所属名:土木部
  • 反映区分:C

8 陸中海岸北山崎自然遊歩道の災害復旧等整備について

要望内容

陸中海岸国立公園に位置する本村には、優れた自然の景勝地が多く、中でも、絶景地の「黒崎展望台」、日本の灯台50選の「陸中黒埼灯台」などは人気のスポットでありながら、公園施設の老朽化と災害復旧整備の遅れなど利用者に十分な安全対策等の配慮が講じられていない状態であります。
また、陸中海岸北山崎自然遊歩道(黒埼漁港~田野畑村境)は、シーサイドウォーキングロードとしても平成14年に全国の遊歩百選にも認定され、利用者も多く、人気の高い遊歩道に位置づけられておりますが、平成21年10月の大雨により、遊歩道の決壊、土砂の崩落、橋の流失が7箇所にも及び通行不可となったまま放置されております。
つきましては、本遊歩道の災害復旧により早期に通行できるよう、その対策を講じていただきますとともに、本遊歩道全体の環境整備について特段のご配慮をお願いします。

取組状況(方針)

普代村内の国立公園施設である自然遊歩道と普代浜園地は、村の復興にとって重要なものであると認識しています。
平成16年度の三位一体改革に伴い、国立公園における公園事業の国庫補助金が廃止され、平成17年度以降の整備は、原則として国が直轄で行います。
要望のあった北山崎自然遊歩道を含めた県内の遊歩道の整備については、平成22年度に整備年次計画の作成や自然公園施設の設計を目的とした基礎調査を実施しており、今年度も引き続き調査を実施します。

  • 振興局名:県北広域振興局
  • 担当所属名:保健福祉環境部
  • 反映区分:B

9 陸中海岸国立公園内普代浜園地の災害復旧等整備について

要望内容

陸中海岸国立公園の特別地域となっている普代浜園地は毎年4月から10月にかけて多くの観光客等が海水浴やキャンプに訪れている観光スポットでありました。
しかし、今回の大津波によってトイレやシャワー室等の設備はもとより、防潮林等がすべて破壊、倒木するなど以前の自然あふれる観光地の面影がなくなってしまいました。唯一、砂浜が自然の力で徐々に元の姿を取り戻しつつあり、村民の皆様や観光客の皆様などから貴重な観光資源の早急な復元について、強く要望をいただいております。
つきましては、本園地内が観光スポットとしてより多くの観光客や住民が安全に利活用できますよう早期の災害復旧等整備について、ご支援をいただけますよう特段のご配慮をお願いいたします。

取組状況(方針)

普代浜園地の災害復旧については、公園施設等の大部分が津波による被害を受け、早期復旧が必要であることは県としても把握しておりますが、災害復旧事業についても国が直轄で実施することが原則であることから、平成24年度直轄事業として実施するよう国へ要望しています。
なお、国では、陸中海岸国立公園などの既存の自然公園を再編し「三陸復興国立公園(仮称)」とし、長距離海岸トレイルの新規整備、被災した公園の再整備等を検討することとしていることから、県としてもこの方針の早期具体化を要望するとともに、国及び関係市町村と協調しながら、遊歩道を含めた自然公園の整備に取り組んでいきます。

  • 振興局名:県北広域振興局
  • 担当所属名:保健福祉環境部
  • 反映区分:B

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