試験研究成果書(果樹)
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令和5・普及「貯蔵性が優れる大玉で着色良好な赤色系晩生りんご品種『岩手15号』」 (PDF 333.7KB)
りんご「岩手15号」は、貯蔵性が非常に優れる赤色系晩生品種である。樹姿は中間性、樹勢は中程度であり、果実の大きさは「ふじ」より大玉で、果皮を被う色は濃赤色で着色良好である。普通冷蔵約6か月後の食味評価は「ふじ」より高く、越年販売に適する。 -
令和5・普及「ぶどう『シャインマスカット』における1回目ジベレリン処理後の果軸長調整による摘粒省力効果」 (PDF 686.2KB)
「シャインマスカット」の1回目ジベレリン処理5~7日後に果軸長を6cm程度に調整すると、2回目ジベレリン処理後に実施する摘粒作業時間を3割減らすことができる。 -
令和5・普及「岩手県における生食用ももの品種特性と優良品種の選定」 (PDF 883.9KB)
無袋栽培条件下における生食用ももの品種特性を明らかにし、収穫時期、果実の大きさ、糖度等を基準に優良品種を選定し、示すものである。 -
令和5・普及「リンゴ黒星病の前年発生園における防除対策」 (PDF 543.1KB)
リンゴ黒星病に対する花蕾着色期の感受性は開花直前に比べて高い。果面発病は、がく片に生じた病斑が伝染源となり生じる。前年発生園では、花蕾着色期と開花直前に新規系統剤による体系防除を実施する。 -
令和5・指導「りんご『大夢』の裂果を軽減するための摘果時期」 (PDF 993.9KB)
りんご「大夢」は、落花60日後を目安に仕上げ摘果を行うことによって収穫期の裂果を軽減できる。 -
令和5・指導「りんご『はるか』に対する摘花剤・摘果剤の効果と有袋果における果皮への影響」 (PDF 285.7KB)
りんご「はるか」に対する摘花剤の効果は高く安定している。摘果剤の効果も認められるが、気象条件や樹齢等により過剰落果する恐れがあるため摘花剤を優先的に使用する。 -
令和5・指導「りんご『ふじ』の各仕立て法による導入コスト、作業労力、収量性」 (PDF 379.4KB)
りんご「ふじ」において、慣行の低樹高仕立てに対し、フェザー苗を利用した密植栽培(フェザー苗密植)は幼木時から収量性が高く、ジョイント樹形(上方誘引)は、成木時の雇用労力の省力化を図ることができる。 -
令和5・指導「令和5年度に発生したりんご『ジョナゴールド』のこうあ部の内部裂果と周辺部果肉の軟化及び粉質化症状」 (PDF 315.2KB)
令和5年度に現地で発生した「ジョナゴールド」の軟化症状は、こうあ部の内部裂果により果肉が軟化、粉質化したものである。 -
令和5・指導「被覆資材利用によるりんごの日焼け果発生軽減対策」 (PDF 432.3KB)
りんごの日焼け果発生軽減対策として、果実への白色化繊布( 商品名:サンテ®)の被覆が有効である。着色への影響を回避するため、収穫前に必ず取り外す。 -
令和5・指導「リンゴ褐斑病に対する開花直前散布の防除効果」 (PDF 261.8KB)
リンゴ褐斑病の一次感染を対象とした重点防除時期(落花期~落花20日後)に加えて、開花直前にテブコナゾール水和剤を選択すると、夏期の早期発生に対する防除効果が認められる。 -
令和5・指導「気象データを用いたリンゴ褐斑病の発生予察法」 (PDF 305.2KB)
気象データを用いることで、リンゴ褐斑病の一次感染開始日と初発日を推定できる。また、感染開始日が「開花期」に出現した場合、秋期の発生量(「やや多」以上) を予測できる。 -
令和4・普及「着色良好で果実品質に優れる中生のりんご品種『錦秋』」 (PDF 374.1KB)
りんご品種「錦秋」は、北上市(農業研究センター)において10月上旬に収穫可能な中生の赤色品種である。果皮は濃赤~暗赤色で着色しやすく外観に優れ、甘み・果汁が多く、食味良好な品種である。 -
令和4・普及「果汁が多く食味良好な早生の西洋なし品種『ジェイドスイート』」 (PDF 440.9KB)
西洋なし品種「ジェイドスイート」は、北上市(農業研究センター)において8月下旬~9月上旬に収穫可能な早生の品種で、果汁が多く、食味も良好である。また、追熟後の可食期が果皮色で判断できる。なお、「ラ・フランス」と交雑和合性があり、受粉樹としても使用できる。 -
令和4・普及「リンゴ黒星病とモニリア病を同時防除できる重点防除時期『花蕾着色期』」 (PDF 335.2KB)
リンゴ黒星病の一次感染は花蕾着色期(開花7~10日前)から始まり、開花期~落花期頃に樹上で発病し第二次伝染源となるため、花蕾着色期の防除は必須である。また、花蕾着色期の防除は、モニリア病の葉ぐされ初期病斑の病勢進展も阻止できるので、両病害を同時防除できる重点防除時期である。 -
令和4・指導「りんご園における土着カブリダニ類保護のための下草管理が樹体生育および果実品質等へ及ぼす影響」 (PDF 395.5KB)
土着カブリダニ類保護を目的として下草を高めに残す管理を実施しても、りんごの樹体生育・果実品質は慣行管理とほぼ同等となる。 -
令和4・指導「ぶどう『サニールージュ』の早期ジベレリン処理技術における適正着房数」 (PDF 555.8KB)
ぶどう「サニールージュ」で、早期ジベレリン処理を行った場合、果粒肥大が促進される傾向にあるが、1新梢あたりの着房数を0.9房程度とすることで、着色が良く、糖度が17度以上の果房が収穫でき、10アールあたり1.7t程度の収量を確保できる。 -
令和4・指導「りんご幼木における急性衰弱症の診断ポイントと改植時での当面の対策」 (PDF 1.1MB)
JM7台樹を中心に発生する急性衰弱症状の診断は、樹液漏出による外観症状に加えて、形成層の褐変腐敗など内部症状を併せて確認する。改植時での当面の対策として、排水不良園で改植する際には排水対策を講じるとともに、発症例が少ないM.26台樹を植栽する。 -
令和4・指導「リンゴ褐斑病の一次感染開始時期の早期化と今後の防除対策」 (PDF 373.9KB)
リンゴ褐斑病の一次感染開始時期は、従来は主に落花期以降であったが、2017 年以降は開花期に早期出現しており、開花期感染年は秋期になると広域的に発生する傾向である。 これまで一次感染期の防除剤として用いられてきたマンゼブ水和剤は、開花期感染年では防除効果が劣るが 、 ジチアノン水和剤は高い効果が認められる 。 -
令和3・指導「岩手県における『シャインマスカット』の成熟に要する積算温度及び収量の影響」 (PDF 250.8KB)
岩手県における「シャインマスカット」栽培において、10アール当たり収量を1.5トンとした場合、果実糖度が18度に達する積算温度は概ね2,200℃である。収量が多い場合は、糖度が低い傾向が認められることから、着果過多は避ける必要がある。 -
令和3・指導「令和3年4月の凍霜害におけるりんごの被害実態」 (PDF 332.2KB)
令和3年3月の高温による生育促進と、4月の低温によって発生したりんごの凍霜害では、品種間差等の多様な被害様相が確認された。収穫果のサビ発生は側果のほうが多いが、果実品質は中心果と側果で大きな差は見られなかった。 -
令和3・指導「りんご土着カブリダニ保護体系における摘果剤、有機リン剤の影響と主要害虫防除効果」 (PDF 570.5KB)
選択性殺虫剤を中心とした防除を実施し、土着カブリダニが定着したほ場では、摘果剤及び7月に有機リン剤1回使用してもカブリダニ類の発生に影響が出にくく、シンクイムシ類、ハダニ類の果実寄生も抑えられる。 -
令和2・普及「耐寒性が強く、ワイン品質が優れる、赤ワイン向け醸造専用ぶどう品種『アルモノワール』」 (PDF 232.9KB)
醸造用ぶどう「アルモノワール」は、北上市(農業研究センター)において9月中旬に収穫可能な赤ワイン向け品種である。耐寒性が強く、裂果も少ないため栽培が容易で、酒質が優れる。 -
令和2・指導「りんご『大夢』の正品率向上のための摘果強度」 (PDF 814.2KB)
「大夢」は、摘果強度を1果あたり5頂芽程度とすることで、550グラムを超える大玉果の発生と、それに伴う障害果の発生を軽減することでき、正品率が高くなる。 -
令和2・指導「りんご『紅いわて(岩手7号)』の1-MCP剤(スマートフレッシュTM)処理による鮮度保持効果」 (PDF 266.4KB)
「紅いわて」は満開後日数130~140日、ヨード反応指数1.5~2.5で収穫し、収穫後6日後までに1-MCP剤を処理することで、常温(20℃条件)で2週間は果実品質および食味を良好に維持できる。 -
令和2・指導「りんご『ふじ』の成木における果実品質を考慮した窒素施肥」 (PDF 655.5KB)
適正な樹勢を維持できる窒素施肥量で施肥した場合、窒素施肥量が多く樹勢が強い場合よりも地色や着色・着色割合の向上が早くなり、蜜入り程度の上昇も早まる。樹勢が強い場合、地色や着色面の品質向上が遅く、収穫期の果実品質は適正な樹勢の場合よりも劣る。 -
令和2・指導「土着天敵保護を目的に下草の高刈りを実施するりんご園地に生息するカブリダニ類」 (PDF 658.4KB)
下草の刈り高を高く管理している園地では全ての園地で樹上・下草ともにカブリダニ類が生息し、土着天敵として有効活用が期待できる。下草には全ての園地でマクワカブリダニ、ケナガカブリダニが生息し、ミチノクカブリダニも広く生息する。樹上では、フツウカブリダニ、ケナガカブリダニが優占する園地が多い。 -
令和2・指導「りんご園地における土着カブリダニ類保護のための下草管理」 (PDF 702.9KB)
下草の刈り高を8cmで管理し、選択性殺虫剤を中心とした防除を併せて実施することで、カブリダニ類の生息数が増加し、ハダニ類の発生が抑制される。 -
令和2・指導「土着カブリダニ保護体系を実施するりんご園地におけるリンゴワタムシの防除対策」 (PDF 595.8KB)
リンゴワタムシに効果の高い薬剤を落花期から7月に2回以上使用すると秋期の発生を抑制できる。また、9月以降にリンゴワタムシが発生した場合は、スルホキサフロル水和剤またはクロチアニジン水溶剤を使用すると高い防除効果が得られる。 -
令和元・普及「酒質に優れ、栽培が容易な醸造用白色ぶどう品種『モンドブリエ』」 (PDF 301.2KB)
醸造用ぶどう「モンドブリエ」は、北上市(農業研究センター)において9月下旬~10月上旬に収穫可能な白色品種である。裂果が少なく栽培が容易で、酒質が優れる。 -
令和元・普及「ぶどう『サニールージュ』の早期ジベレリン処理による省力・熟期前進効果」 (PDF 245.0KB)
ぶどう品種「サニールージュ」は早期ジベレリン処理により慣行と比較して花穂が伸長し、摘粒作業時間が約2割削減でき、熟期が早まる。 -
令和元・指導「りんご品種『紅ロマン』の1-MCP剤(スマートフレッシュTM)処理による鮮度保持効果」 (PDF 232.4KB)
「紅ロマン」は満開後日数105~110日で収穫し、収穫当日に1-MCP剤を処理することで、常温(20℃条件)で2週間は果実品質および食味を良好に維持できる。収穫後、処理までに日数を要する場合は、冷蔵貯蔵し収穫6日後までに処理を行うことで、鮮度保持効果が得られる。 -
平成30・普及「ぶどう『シャインマスカット』の短梢栽培における適正着果量」 (PDF 178.7KB)
ぶどう「シャインマスカット」の雨よけ被覆による短梢栽培では、主枝1メートルあたりの新梢本数を8本程度、1新梢あたりの着房数を0.8房程度とすることで、糖度17度以上、10アールあたり1.6トン程度の収量を確保できる。 -
平成30・指導「りんご『ふじ』着色系統の果実品質」 (PDF 307.8KB)
「ふじ」7系統(寿ふじ、長ふ12、秋ふ1、らくらくふじ、高橋系ふじ、着系みしまふじ、宮美ふじ)は、いずれも糖度が高く蜜入りが良好である。果実の着色は「宮美ふじ」が優れる。 -
平成30・指導「りんごポット養成フェザー苗育成時におけるかん水の生育向上効果」 (PDF 438.9KB)
ポット養成フェザー苗育成時に、かん水することで樹体生育向上効果がみられ、定植後の花芽着生数・初期収量が増加する。使用するポットを口径20cmにすることでポット苗の軽量化が図られる。また、口径30cmポット苗を1年目に地置きで育成することで、埋設作業が削減できる。 -
平成30・指導「りんご鮮度保持剤『1-MCP剤(商品名スマートフレッシュTM)』を処理した『大夢』の貯蔵期間」 (PDF 165.5KB)
「大夢」は、満開後日数165~175日を目安に収穫し、1-MCP剤を処理することで3℃の冷蔵条件下で収穫後3ヶ月まで食味を確保した貯蔵が可能である。また、みつ入り指数2.0以下を目安として収穫すると内部褐変の発生率が低くなる。 -
平成30・指導「りんごにおける補給型施肥基準の検証」 (PDF 340.3KB)
土壌の維持管理基準を満たしている圃場において、従来の施肥基準よりリン酸・カリの施用量を減らした補給型施肥を5年間行っても、従来施肥と同程度の樹体生育と収量、果実品質を確保できる。土壌の可給態リン酸と交換性カリについても、概ね土壌の維持管理基準を満たす。 -
平成30・指導「モモシンクイガ多発りんご園周辺園地における交信かく乱剤の追加防除の評価」 (PDF 215.0KB)
慣行の防除によりモモシンクイガの密度が通常に保たれている園地においては、交信かく乱剤による追加防除により被害が発生しない。一方、廃園、管理不良等によりモモシンクイガが多発しているりんご園の周辺園地では殺虫剤防除に加えて交信かく乱剤を設置してもモモシンクイガの被害を防ぐことは困難である。 -
平成29・普及「りんご『紅いわて(岩手7号)』の着果基準」 (PDF 207.9KB)
「紅いわて」は、摘果程度を1果/5頂芽とすることで、1果重300~350グラムの果実が多くなり、花芽が安定して確保できる。 -
平成29・指導「りんご鮮度保持剤『1-MCP剤(スマートフレッシ ュTM)』を利用した『シナノゴールド』の長期貯蔵法」 (PDF 361.6KB)
「シナノゴールド」は満開後日数150~160日に収穫し、1-MCP剤を処理することで、3℃冷蔵で6ヶ月後まで内部褐変の発生率が低く、食味も良好に維持される。また、長期貯蔵時にMAフィルムを使用すると、しなび果の発生が抑えられる。 -
平成29・指導「ブドウ醸造用品種への垣根仕立て法の導入効果」 (PDF 250.2KB)
垣根施設の設置費は、長梢棚露地栽培と比べておよそ87%となり、管理作業時間も38%となる。また、垣根栽培では、定植2年目から収穫可能となり早期から収量が得られる。 -
平成29・指導「ポット養成フェザー苗利用によるりんご初期収量向上効果」 (PDF 322.2KB)
りんご栽培において、JM7台木を利用したポット養成フェザー苗を定植することにより、初期収量の向上効果が認められ、収益性が向上する。 -
平成29・指導「ユズ苗のポット養成による生育向上および早期結実効果の実証」 (PDF 353.5KB)
ユズの1年生苗木をビニールハウス内で1年間ポット養成することにより、地植苗よりも新梢伸長が増大し、定植後の樹体生育も優れる。また、ポット養成苗は、定植2年目から結実が見られ、定植3年目の収量は地植苗の約5倍となり初期収量が増加する。 -
平成29・指導「りんご主要品種の花粉数」 (PDF 137.2KB)
りんご1花あたりの花粉数は、「紅ロマン」<「さんさ」、「王林」< 「きおう」、「つがる」、「紅いわて」<「ふじ」の順に多い。 -
平成28・普及「りんご樹体内に食入したヒメボクトウ幼虫の効果的な防除方法」 (PDF 215.0KB)
フェンプロパトリンエアゾル剤を6月上旬までに食入孔に噴射することで、りんご樹体内に食入したヒメボクトウ幼虫による被害を効果的に防ぐことが可能である。 -
平成28・指導「りんご『岩手7号(紅いわて)』の収穫適期判断(追補)」 (PDF 194.0KB)
「紅いわて」は、ヨード反応指数2~2.5を目安に収穫することで、流通段階の果実の軟化が軽減できる。 -
平成28・指導「りんご品種『紅ロマン』の品種特性(追補)」 (PDF 240.9KB)
りんご品種「紅ロマン」は、自家摘果性品種「あかね」と同等に早期落果し、摘果剤(NAC水和剤)による摘果効果は見られない。 -
平成28・指導「温度変換日数法によるりんご開花予測の精度向上」 (PDF 213.3KB)
温度変換日数法(DTS)によるりんご開花予測は、発芽日を起算日とすることにより開花予測の精度が向上する。 -
平成28・指導「ユズ既存樹のせん定による樹形改善が収量および収穫効率に与える影響」 (PDF 497.6KB)
ユズ既存樹のせん定による樹形改善を行うことにより、受光体制が改善され、無せん定樹と比較し収量は増加する。また、収穫効率はせん定前と比較し1~3割向上する。 -
平成28・指導「りんご園地内で土着天敵を維持し、ハダニ類の密度を低く抑える防除体系」 (PDF 222.0KB)
初期から選択性の高い殺虫剤を用いた防除体系を実施すると、カブリダニ類が継続的に維持され、ハダニ類が蔓延しにくくなる。 -
平成27・普及「りんご『大夢』の収穫適期判断」 (PDF 231.3KB)
りんご「大夢」の収穫適期判断の目安は、ふじ地色カラーチャート指数4.5~5.0、ヨード反応指数1.0~1.5、満開後日数180~190日、糖度14%以上、酸度100ml当たり0.45グラム以下である。 -
平成27・指導「りんご品種『トキ』の栽培特性」 (PDF 214.2KB)
りんご品種「トキ」は9月下旬~10月上旬に収穫される中生の黄色品種で、酸が少なく甘味が感じられ食味良好である。摘果時は、幼果期の果形が「長円形」で、果台長10~25mm程度の果実を選ぶと良い。 -
平成27・指導「ヒオモン水溶剤によるりんご『ふじ』の裂果軽減効果と使用上の留意点」 (PDF 227.2KB)
「ふじ」では、裂果が多い傾向の年に1-ナフタレン酢酸ナトリウム水溶剤(ヒオモン水溶剤)を満開20~30日後散布することにより、裂果の軽減効果がみられる。「ふじ」以外の品種には効果を確認できていない。本剤散布により、摘果剤の効果抑制や果実肥大の抑制がみられる場合があるので、使用にあたっては注意が必要である。 -
平成27・指導「ぶどう短梢栽培用平棚における『エーデルロッソ』の仕立法」 (PDF 175.6KB)
既存の短梢栽培用平棚を利用して「エーデルロッソ」を栽培する場合は中~長梢せん定が適する。 -
平成27・指導「ブルーベリー栽培における有機質資材の利用法(追補)」 (PDF 274.0KB)
りんご剪定枝チップをブルーベリー栽培でマルチ資材として連年利用すると、ブルーベリーの生育が良好な状態を維持でき、糖度や酸度に影響を及ぼすことはない。土壌中には土壌化学成分、炭素、窒素が蓄積される傾向にある。 -
平成27・指導「りんご園地におけるヒメボクトウ若齢幼虫の効果的な防除方法(追補)」 (PDF 277.6KB)
フルベンジアミド水和剤はヒメボクトウ若齢幼虫に対する活性が高く、残効期間が長い。そのため落花期~7月上旬に本剤を散布することで、本種による被害の拡大を効果的に防ぐことが可能である。 -
平成26・普及「早期結実が可能なりんごのポット養成フェザー苗の育成法」 (PDF 568.5KB)
JM7台木の1年生苗木を不織布ポットに移植し、新梢伸長期からベンジルアミノプリン液剤を10~15日間隔で散布することにより、定植当年から結実可能な2年生苗木が育成できる。 -
平成26・普及「品種 りんご 11月中旬に収穫される着色良好で貯蔵性が優れる赤色品種『岩手4号(雪いわて)』」 (PDF 303.1KB)
りんご「岩手4号(雪いわて)」は11月中旬に収穫される赤色品種である。樹姿は中間性、樹勢は弱程度、果皮を被う色は濃赤色から暗赤色で着色良好である。ふじよりやや小玉で甘みが強く、みつも入り食味良好であり、日持ちは普通冷蔵で5か月程度と貯蔵性に優れる。 -
平成26・指導「カシスの省力的な収穫方法と優良品種の選定」 (PDF 247.2KB)
カシスの収穫方法は、房全体の黒粒割合が75%以上になった時に一斉収穫を行うことで、選り収穫より省力的であり、果実品質も同等である。初期収量性、糖度、抗酸化能(ORAC値)、果汁色から判断すると、品種「ボスクープジャイアント」が優良である。また「サレック」は「ボスクープジャイアント」と収穫期ピークが異なるため、収穫期分散化を狙う上で有望である。 -
平成26・指導「りんごわい性台樹における夏期の薬剤散布量」 (PDF 767.1KB)
ナミハダニ、輪紋病、炭疽病に対しては、夏期の薬剤散布量を10アール当たり550リットルから400リットルに削減しても同等の防除効果が認められる。ただし、すす斑病に対しては9月上中旬が高温多雨の場合や樹体の繁茂程度が高く薬液到達性が劣る樹では、防除効果が劣ることがある。 -
平成26・指導「りんご品種『紅ロマン』の品種特性」 (PDF 263.8KB)
りんご品種「高野1号(商標登録名:紅ロマン)」は8月下旬に収穫される極早生の赤色品種である。甘酸適和で食味良好な品種で、高温下でも着色するため、着色管理が容易である。 -
平成26・指導「りんご『シナノゴールド』の越年出荷における収穫時期の目安」 (PDF 195.4KB)
りんご「シナノゴールド」の越年出荷に向く収穫時期の判断基準は、満開後日数150~160日、ヨード反応指数1以上であり、4℃の冷蔵条件下で貯蔵した場合、収穫後4ヶ月まで貯蔵可能である。 -
平成26・指導「摘果痕を感染部位とするリンゴ枝腐らんに対する防除薬剤」 (PDF 358.8KB)
摘果痕を感染部位とするリンゴ枝腐らんに対し、摘果期間中の定期散布において有効な薬剤を選択することにより、他病害との同時防除が可能である。 -
平成25・普及「りんご『岩手7号(紅いわて)』の収穫適期判断」 (PDF 171.9KB)
「紅いわて」は、デンプン反応指数2以下、糖度13%以上、満開日起算日数130~140日を目安として収穫適期を判断し、果実全体に完全に着色した果実を収穫する。 -
平成25・指導「りんご新品種に対する摘果剤の効果」 (PDF 172.3KB)
りんご品種「紅いわて」「大夢」「はるか」「黄香」「もりのかがやき」は、摘果剤(NAC水和剤)による摘果効果があり、「大夢」「黄香」は満開2週間後、「紅いわて」「もりのかがやき」は満開3週間で散布すると摘果剤の効果が高い。 -
平成25・指導「りんご品種『はるか』の栽培特性」 (PDF 221.8KB)
りんご品種「はるか」は熟期が11月中旬の晩生種の黄色品種で、糖度が高く、みつが入り、食味良好である。果台長25mm以上では青味果の発生割合が多くなるので、果台長25mm以上の長果枝には結実させない。 -
平成25・指導「ぶどう品種『エーデルロッソ』の花穂整形方法と適正着果量」 (PDF 188.2KB)
ぶどう品種「エーデルロッソ」の花穂整形は、開花始期に副穂を除去し花穂長を9cm以上にする。花穂の先端は切り詰めない。適正着果量は1葉当たり13グラム程度である。 -
平成25・指導「おうとう品種『紅秀峰』は垣根仕立て栽培への適応性が高い」 (PDF 225.2KB)
おうとうの垣根仕立て栽培において、結実性の高い「紅秀峰」は適応性が高く、密植することで、立木仕立てよりも多くの初期収量が見込める。 -
平成25・指導「りんご園地におけるヒメボクトウ若齢幼虫の効果的な防除方法」 (PDF 272.2KB)
りんご園地におけるヒメボクトウ若齢幼虫の防除適期は、羽化数が増加する7月上旬である。この時期にフルベンジアミド水和剤を散布することで、本種による被害の拡大を効果的に防ぐことが可能である。 -
平成24・普及「ぶどう白色大粒品種『シャインマスカット』は短梢せん定に適する」 (PDF 19.9KB)
ぶどう品種「シャインマスカット」は第1、2節位の発芽率、花穂着生率が高いため短梢せん定に適している。また、長梢せん定に比べ、収量が確保でき、果実品質は同等である。 -
平成24・指導「りんご新規鮮度保持剤『1-MCP剤(スマートフレ ッシュTM)』の利用上の留意点」 (PDF 43.1KB)
効果的な処理方法は、収穫後直ちに10℃以下の低温で貯蔵し、果実のエチレン生成が落ち着いた時期に処理することが望ましい。エチレン生成量の多い品種は、収穫直後、4℃の条件下で 24時間処理することで十分な効果が得られる。エチレン生成量が少ない品種は、収穫後4℃で貯蔵することで収穫3日後以内の処理においても十分な効果が期待できる。 -
平成24・指導「ブルーベリーの特性評価と優良品種の選定(追補)」 (PDF 25.2KB)
岩手県内で栽培されるブルーベリーの中から、収量、果重、食味等の優れる14品種を選定し、その特性を明らかにした。 -
平成23・指導「津波被災果樹園地におけるりんごの生育状況」 (PDF 57.4KB)
休眠期に津波で浸水したりんご樹で、速やかに排水がなされた場合、果実肥大や新梢生育、果実品質等に浸水当年の悪影響は認められない。 -
平成23・指導「りんごに対する落果防止剤(1-ナフタレン酢酸ナトリウム)の使用方法」 (PDF 178.2KB)
1-ナフタレン酢酸ナトリウム(商品名:ヒオモン水溶剤)を収穫開始予定の21~4日前に、1000倍で1回あるいは2000倍で2回散布することで、高い落果防止効果が認められる。 -
平成23・指導「スピードスプレーヤ用ドリフト低減型ノズル及び立木用ドリフト低減型防除機の特徴(追補)」 (PDF 170.8KB)
生研センターにより開発されたドリフト低減型ノズルと立木用ドリフト低減型防除機による防除は、樹体の繁茂程度が低く薬剤到達性が高い樹では、慣行SSを利用した場合と同等の効果が認められる。 -
平成23・指導「岩手県のリンゴ園地に生息するカブリダニ類」 (PDF 44.4KB)
岩手県内のリンゴ園地に生息するカブリダニ類の主要種はケナガカブリダニ、フツウカブリダニ、およびミヤコカブリダニであった。これらカブリダニ類は8月以降に多く観察された。 -
平成22・普及「JM7台木利用りんご樹の幼木~若木期(7年生頃)における低樹高仕立て法」 (PDF 22.9KB)
低樹高仕立ての方法は(1)毎年、主幹延長枝を切り返し、(2)競合枝はできるだけせん除せず、(3)斜立誘引した強めの側枝を配置する。低樹高仕立ては従来の主幹形仕立てより初期収量が向上し、着果位置が低くなる。 -
平成22・普及「品種 りんご 11月上旬に成熟する大玉で果汁の多い赤色品種『岩手5号(大夢)』」 (PDF 135.3KB)
りんご「岩手5号(大夢)」は11月上旬に成熟する赤色品種である。樹姿は中間性、樹の大きさおよび樹勢は中程度で、果皮を被う色は薄紅色から鮮紅色、ふじより大玉で果汁が多く、蜜も入り食味良好である。 -
平成22・指導「りんご『黄香』の裂果を軽減する摘果時期」 (PDF 98.4KB)
「黄香」は粗摘果をできるだけ早期に行い落花60日後を目安に仕上げ摘果を行なうことによって収穫期の裂果が軽減される。 -
平成22・指導「カラムナータイプ『タスカン』のリンゴ授粉専用品種としての特性」 (PDF 39.1KB)
カラムナータイプ「タスカン」は主要品種より1~2日程度早く開花する。隔年結果するが、摘果剤の効果が高く、主要品種との交雑和合性があることから授粉専用品種として有効である。 -
平成22・指導「スピードスプレーヤ用ドリフト低減型ノズル及び立木用ドリフト低減型防除機の特徴」 (PDF 24.8KB)
生研センターにより開発されたドリフト低減型ノズルと立木用ドリフト低減型防除機は、農薬散布時のドリフトを少なくできる。1分当たり送風量400立方メートル、10アール当たり散布量450リットルの条件下における薬液付着指数は、ナミハダニの防除効果が高い指数である8程度を確保している。 -
平成22・指導「大玉で食味良好な西洋なし『バラード』の特性」 (PDF 105.4KB)
西洋なし「バラード」は岩手県中部で10月上旬に収穫できる。糖度は16%程度と高く食味に優れ、果重は400~450グラムと大玉である。満開後、成熟に要する日数は150日前後で、追熟は4℃前後で10~14日程度予冷し、出庫後常温(室温)に置き、10日程度で完了する。 -
平成22・指導「マルチプライマーPCR法による3種シンクイムシの種識別」 (PDF 125.3KB)
スモモヒメシンクイとナシヒメシンクイの幼虫およびりんごの最重点防除害虫であるモモシンクイガ幼虫を簡易、迅速、確実に識別できるPCRプライマーを開発した。 -
平成22・指導「モモシンクイガに対する各種殺虫剤の防除効果」 (PDF 20.5KB)
モモシンクイガが多発しているりんご園地において、新規殺虫剤を含めた数種殺虫剤の食入防止期間を明らかにした。 -
平成21・普及「リンゴわい性台樹における薬液到達性の高い樹体構成」 (PDF 25.8KB)
薬液到達性の高いリンゴわい性台樹は、(1)樹冠下部(170cm以下)の骨格となる側枝を2~4本で、(2)側枝発出部の間隔をおよそ20cm以上あけ、(3)地上高50cm以上に側枝(結果枝)を配置する樹体構成である。ナミハダニの防除効果は薬液到達性指数が8以上で高い。骨格となる側枝本数を2~4本とした場合、収量は少なくなるが、作業時間が減少するため、労働生産性が向上する。 -
平成21・普及「りんご『ふじ』わい性台木利用樹の簡便な樹相診断手法」 (PDF 28.6KB)
「ふじ」わい性台木利用樹において、簡便な樹相診断項目として頂端新梢葉数と葉身長が利用できる。適正樹相における簡便な調査項目の基準値は、頂端新梢葉数11~14枚、葉身長7~8cmである。 -
平成21・普及「品種 ぶどう 耐寒性が強く食味良好な赤色品種『岩手3号(エーデルロッソ)』」 (PDF 41.3KB)
ぶどう「岩手3号(エーデルロッソ)」は耐寒性が強い赤色の大粒種である。熟期は9月第4半旬頃で、糖度は19%程度と甘みが強く食味良好である。 -
平成21・普及「ぶどう品種『シャインマスカット』の花穂整形、ジベレリン処理、摘粒の方法」 (PDF 151.1KB)
ぶどう品種「シャインマスカット」において、(1)花穂整形は開花初期に副穂及び上部支梗を除去し、花穂の長さを概ね4cmとする。なお、花穂の先端は切りつめない。(2)無核化はジベレリン水溶剤25ppmを満開時~満開3日後と満開10~15日の2回浸漬処理とする。なお、1回目にストレプトマイシン剤200ppmを加用することで、無核化率が向上する。(3)摘粒は結実確認後に実施し、概ね40~50粒程度とする。 -
平成21・普及「デンプン水和剤を用いたリンゴハダニの防除方法」 (PDF 108.4KB)
落花期と落花10日後にデンプン水和剤を散布することによって、慣行のオサダンフロアブル落花期散布にやや劣るものの、リンゴハダニに対する充分な防除効果が確認された。また秋口のデンプン水和剤2回散布は効果的に越冬卵を減らすことが確認された。 -
平成21・普及「リンゴすす斑病の発生が多い園地における防除対策」 (PDF 25.7KB)
リンゴすす斑病の発生が例年多い園地では、8月上旬にトリフロキシストロビン水和剤、9月中旬(最終散布)にフルオルイミド水和剤、キャプタン水和剤およびキャプタン・ホセチル水和剤のいずれかを選択することにより、効果的に防除できる。 -
平成21・指導「リンゴわい化樹における低樹高樹形の最終的な側枝の配置」 (PDF 21.1KB)
先行して間伐・低樹高化に取り組んでいる大規模園地での低樹高樹形を調査した結果、最終的に骨格となる側枝は地上高90cm~2.5メートルの間に3~5本程度配置されている。この樹形により、高さ2メートル以下に約67%の果実が着果する。また、収量は岩手県の平均反収とほぼ同等である。 -
平成21・指導「リンゴわい性台樹の薬液到達性評価法」 (PDF 89.2KB)
リンゴわい性台樹の薬液到達性評価法として繁茂指数や樹冠視認指数は薬液到達性と相関が高く、薬液到達性の評価法として利用できる。ナミハダニの防除効果は薬液到達性が8以上で高いことから、繁茂指数は79以下である。同様に樹冠視認指数は1.5以上である。調査時期は7月上旬から8月上旬とする。 -
平成21・指導「農薬50%削減リンゴ栽培の導入経緯と経営評価」 (PDF 21.7KB)
農薬50%削減防除体系では、慣行防除体系と比較して粗収益の増加、経費の削減が期待でき、作業時間は同等である。生産者は病害虫発生の危険性が高くなることを最も懸念しており、産地では病害虫の発生密度を低下させることを目的として、農薬50%削減防除と慣行防除を隔年で実施する地区ローテーションを導入している。 -
平成20・普及「りんご『黄香』の樹上裂果軽減対策」 (PDF 107.0KB)
「黄香」は満開後135日を経過すると裂果の可能性が増加するため、適期収穫に努める。落果防止剤(商品名:ストッポール液剤)の散布は希釈倍率1,500倍、収穫10日前の散布とする。「黄香」は果重400グラム以下の適玉生産に努める。 -
平成20・普及「出荷規格L(350g)を目標としたぶどう品種『サニールージュ』の花穂整形と摘粒」 (PDF 48.5KB)
ぶどう品種「サニールージュ」の花穂整形は開花初期に副穂(花穂が長い場合は上部支梗)を除去し、花穂の長さを7~8cmとする。花穂の先端は切りつめない。摘粒は果房の表・裏の支梗を各1列づつ除去する。収穫期の房重の目標は350グラム程度であり、収穫時の着粒数は概ね70粒前後となる。 -
平成20・指導「りんご『ふじ』の樹上凍結が果実品質に及ぼす影響」 (PDF 114.7KB)
樹上で果芯部まで凍結した果実は、内部褐変、硬度の低下、食味低下など果実品質が低下する。特に貯蔵20日以降は内部褐変する果実が増加する。 -
平成20・指導「りんご『シナノゴールド』の台木比較評価」 (PDF 26.7KB)
「JM7」台木は糖度が最も高く食味に係る品質が優れる。「JM7」台木における穂品種「シナノゴールド」の樹体生育は、JM1<JM7<M.9の順に幹周、樹幅、樹高、樹容積が大きくなり、「JM7」は中庸な樹体となる。「JM7」の樹容積当収量は「JM1」と比較し大差は無く、「M.9」台木より多い。 -
平成20・指導「県内主要りんご産地におけるナミハダニの薬剤抵抗性性実態を踏まえた殺ダニ剤使用体系」 (PDF 29.6KB)
県内主要りんご産地から採取したナミハダニの薬剤抵抗性の実態を調査し、その結果をふまえて殺ダニ剤の使用体系を改訂した。 -
平成20・指導「クラブアップル『ドルゴ』『スノードリフト』の授粉専用品種としての特性」 (PDF 27.4KB)
現在、入手可能なクラブアップルの中では「ドルゴ」と「スノードリフト」が授粉専用品種として有効である。「ドルゴ」は開花時期が「ふじ」より数日早く、「スノードリフト」は開花期がやや遅れるが、花数は多く、隔年結果しにくい。台木は開花が約1日早くなり、初期生育も良好であることから、「JM7」台木が有効である。 -
平成20・指導「授粉専用品種のポット大苗移植によるリンゴ単植園での結実安定効果」 (PDF 28.9KB)
授粉専用品種をポット大苗でリンゴ単植園へ導入することにより、結実が安定する。また、授粉専用品種の大苗移植は軽作業であり、使用するポットは生分解性ポットが有効である。 -
平成20・指導「ブルーベリー栽培における有機質資材の利用法」 (PDF 281.5KB)
リンゴ剪定枝チップと間伐材チップはブルーベリー栽培におけるマルチ資材として利用でき、初期生育が良好となり、収量も増加する。リンゴ剪定枝チップはブルーベリー定植時の土壌改良資材として利用可能で、生育が良好となり、収量も増加する。 -
平成19・普及「品種 りんご 9月下旬に成熟する着色良好な赤色品種『岩手7号(紅いわて)』」 (PDF 50.1KB)
りんご「岩手7号(紅いわて)」は9月下旬に成熟する赤色品種である。樹姿は開張性、樹の大きさおよび樹勢は中程度で、果皮を被う色は濃紅色から暗紅色、果汁多く、酸味が穏和で食味良好である。赤色系としては全面に着色し良好な品種である。 -
平成19・普及「りんご『シナノゴールド』の収穫適期判断」 (PDF 19.9KB)
「シナノゴールド」の収穫適期は、「きおう」表面色カラーチャートを利用して判断することが可能であり、その目安は、比色部位を陰光面とした場合に、指数6以上が適当である。また、この指数に代表される「シナノゴールド」の収穫適期判断基準は、満開日起算日数170日以上、硬度15lbs程度、糖度15%以上、酸度100ml当たり0.45グラム前後、デンプン指数1以下である。 -
平成19・普及「平成20年度岩手県病害虫・雑草防除指針に採用した果樹除草剤」 (PDF 38.1KB)
グリホサートカリウム塩液剤(商品名:ラウンドアップマックスロード)の除草効果・薬害を検討した結果、実用性が確認されたので平成20年度岩手県病害虫・雑草防除指針に採用した。 -
平成19・指導「JM7台利用りんご樹の衰弱症状における樹勢回復法」 (PDF 45.3KB)
JM7利用樹の衰弱症状が現れている樹では、接目コブの上部まで盛土を行うことにより発根し、根量が増加して樹勢が維持される。 -
平成19・指導「授粉専用品種の『ふじ』への高接ぎによる結実向上効果」 (PDF 74.6KB)
りんごわい性樹の「ふじ」に「ドルゴクラブ」や「王林ぽん」を授粉専用品種として高接ぎすることで、「ふじ」の結実が向上する。また、「ドルゴクラブ」より「王林ぽん」を高接ぎした「ふじ」の結実率は高いが、「ドルゴクラブ」を高接ぎした「ふじ」は腋芽の結実率が特に低いので、摘果作業を省力化できる可能性がある。 -
平成19・指導「ブルーベリーの新病害『バルデンシア葉枯病』の発生」 (PDF 94.3KB)
ブルーベリーの葉に輪紋状の葉枯れを生じ、後に早期落葉する症状が発生した。病原は、国内初確認の糸状菌 Valdensia heterodoxa であり、バルデンシア葉枯病と命名した。本病の診断は、ルーペ等を用いて病斑上の分生子の有無を確認する。 -
平成19・指導「県内主要りんご産地におけるナミハダニの薬剤感受性実態」 (PDF 66.9KB)
県内主要りんご産地から採取したナミハダニにおいて、現在防除指針に採用している各種殺ダニ剤の感受性低下が認められる。一方、新規登録剤についてはいずれの地点でも感受性低下は確認されないので、既存剤の防除効果が低下している園地では新規殺ダニ剤を使用する。 -
平成18・普及「りんご『黄香』の収穫適期判定基準と判定用カラーチャートの作成」 (PDF 114.8KB)
「黄香」の収穫適期は、表面色カラーチャートを利用して判断することが可能であり、その目安は、比色部位を陽光面と陰光面の間とした場合に4から4.5が適当である。また、この指数に代表される「黄香」の収穫適期判定基準は、満開日起算日数130~135日、硬度16lbs、糖度13%以上、酸度0.3%前後、デンプン指数2以下である。 -
平成18・普及「リンゴ斑点落葉病の発生が多い地域における防除対策」 (PDF 34.1KB)
7月上旬の発生量が「無」の場合は、「少」の場合と比較して7月下旬に多発するリスクは大幅に減少する。そのため、夏期に本病の発生が例年多い園地では、6月下旬の定期散布剤として効果の高い薬剤を選択することで効果的に防除できる。 -
平成18・普及「平成19年度雑草防除指針に採用した果樹除草剤」 (PDF 21.8KB)
グリホサートイソプロピルアミン塩・ピラフルフェンエチル液剤(商品名:サンダーボルト007)の除草効果・薬害を検討した結果、実用性が確認されたので雑草防除指針に採用した。 -
平成18・指導「JM7台利用りんご樹の衰弱症状における年輪褐変年の特定と樹勢回復法」 (PDF 82.9KB)
JM7台木利用樹の衰弱症状に見られる褐変年輪の発生は2000~2001年に多い。また、この衰弱症状が発生した場合、接ぎ目コブの上部まで土を盛ることにより、発根率が高まり、発根量が増加する。 -
平成18・指導「果樹の発芽及び開花予測法(追補)-開花予測に係る定数計算プログラム作成による開花予測精度の向上-」 (PDF 435.6KB)
りんご開花予測に係る定数(Ea、平均DTS、起算日)を容易に計算可能なプログラムを作成し、定数の見直しを行った結果、予測精度が向上した。また、県内各地域における予測精度向上のため、りんご定点観測地の代表地点について開花予測の定数を算出した。 -
平成18・指導「5~6月の薬剤選択によるリンゴ病害の総合防除体系」 (PDF 44.0KB)
斑点落葉病と褐斑病は、5~6月の定期散布剤を選択することで、7~8月の防除間隔を15日に広げても防除できる。県中部においては、7~8月を15日間隔としても輪紋病による実害がない。これらのことから、7~8月を15日間隔とし年間12回(最少13成分)で主要8病害を防除できる。 -
平成18・指導「JM1台苗木におけるリンゴ高接病の発生特徴と診断法」 (PDF 46.1KB)
県内の苗木生産圃場においてJM1台苗木にリンゴ高接病が発生している。病原ウイルスを保毒した穂木を接ぎ木し作製したJM1台苗木は、マルバカイドウ台に比べて明瞭な病徴を示す。本病を簡便に診断するには、生育2年目までの新梢の伸びと台木木部の病徴を指標とする。 -
平成18・指導「ぶどう『シャインマスカット』の特性評価」 (PDF 159.8KB)
ぶどう品種「シャインマスカット」は、糖度18%程度、酸度0.2~0.3程度と食味に優れ、マスカットの強い芳香を有する9月下旬に収穫できる黄緑大粒種である。 -
平成18・指導「ブルーベリーの特性評価と優良品種の選定」 (PDF 31.3KB)
収量、果実肥大、食味等を基準にブルーベリーの特性を明らかにし、収穫期ごとの優良品種を選定した。 -
平成17・普及「りんご園の早期成園化のためのポット養成苗による大苗移植栽培法(追補)-JM系台木と不織布ポットの利用-」 (PDF 164.6KB)
市販の不織布ポットを利用した2年生苗/JM7は、定植時にポットに切れ込みを入れるか、ポットを外して定植することで、初期生育が良く、花芽が着生し、定植翌年から収穫可能となるため、大苗移植栽培法に利用できる。 -
平成17・普及「品種 西洋なし 食味良好な早生品種『オーロラ』」 (PDF 35.5KB)
西洋なし「オーロラ」は岩手県中部で9月上旬に収穫できる早生品種である。果実品質は肉質が緻密で糖度は13~15%を示し、酸味は少なく食味良好である。満開後、成熟に要する日数は125~130日前後で収穫期のヨード・デンプン反応は3.5前後、追熟は4℃前後で7日間程度予冷し、出庫後常温におき、10~12日前後で完了する。追熟後に果皮色が黄変することから、可食期の判断が容易である。 -
平成17・普及「品種 おうとう 豊産性で食味良好な品種『紅秀峰』」 (PDF 33.0KB)
おうとう品種「紅秀峰」は、豊産性で、糖度18~20%と食味に優れた晩生品種である。 -
平成17・普及「平成18年度雑草防除基準に採用した果樹除草剤」 (PDF 31.2KB)
グリホサートカリウム塩液剤(商品名:タッチダウンiQ)の除草効果・薬害を検討した結果、実用性が確認されたので雑草防除基準に採用した。 -
平成16・普及「『葉とらずりんご』の樹体構成法」 (PDF 230.1KB)
幹周40cm程度、樹容積50~60立方メートル程度の樹体で5×2.5~3メートルの中密植栽培において、「葉とらずりんご」の目標とする果実品質を有した果実を80%以上得るためには、樹冠下相対日射量30%程度が適当である。また、この場合の側枝本数及び間隔は、やや細目(2.5~5cm)の側枝5~6本、骨格となる(直径5cm以上)側枝2~3本、平均側枝間隔30cm程度である。 -
平成16・普及「『葉とらずりんご』の着色管理における玉回し作業の省力効果」 (PDF 157.1KB)
「葉とらずりんご」栽培において、玉回しのみの着色管理を行った場合の作業時間は慣行の20%程度であり、省力性が高い。玉回しのみの管理により、着色の目標値(選果機値)である「着色度130以上、均一度60以上」の果実を安定して80~90%程度得ることができる。 -
平成16・普及「品種 りんご 食味濃厚な黄色品種『シナノゴールド』」 (PDF 173.6KB)
りんご「シナノゴールド」は岩手県中部で10月下旬に収穫できる黄色品種である。果実は、糖度14~15%、酸度100ml当たり0.4~0.5グラムを示し、甘酸ともに多く食味濃厚で、やや酸味が勝る。日持ち性は、4℃の普通冷蔵条件下で2ヶ月である。 -
平成16・普及「りんご『黄香』の交雑和合性」 (PDF 154.5KB)
りんご新品種「黄香」のS遺伝子型はS3S9である。「黄香」は、岩手県で栽培されている主要品種の「ふじ」「つがる」「さんさ」「きおう」「王林」「シナノスイート」「シナノゴールド」と交雑和合であり、「ジョナゴールド」に対しては交雑不和合である。 -
平成16・普及「りんごの新規摘花剤『ギ酸カルシウム水溶剤』」 (PDF 140.5KB)
ギ酸カルシウム水溶剤(商品名:エコルーキー)は、満開日等に100~150倍で処理することにより高い摘花効果が得られ、訪花昆虫に対する影響のない摘花剤である。 -
平成16・普及「りんご『ふじ』に対する新規摘葉剤(キノキサリン系・MEP水和剤)」 (PDF 136.2KB)
キノキサリン系・MEP水和剤(商品名:ジョンカラープロ)散布により、りんご「ふじ」では果そう葉に選択的な落葉効果が得られ、着色管理作業が50%程度省力できる。 -
平成16・普及「セルラーゼを利用し搾汁率を高めたりんごジュースの製造法」 (PDF 216.9KB)
りんごジュース製造工程でセルラーゼを反応させることによって、原料果汁の1.2倍以上の糖と2倍以上のポリフェノールを含み、廃棄物の発生は従来法の半分以下に軽減できるりんごジュースの製造法を開発した。 -
平成16・普及「リンゴ炭疽病に対する幼果期防除の有効性」 (PDF 187.4KB)
炭疽病の重点防除時期は、リンゴ樹上からの胞子飛散が多い落花10日~30日後である。本病の例年発生園では、この時期にプロピネブ水和剤を散布することにより、秋期の発生を効果的に抑えることができる。 -
平成16・普及「スタイマーネマ・カーポカプサエ剤を利用したモモシンクイガの防除方法と使用上の留意点」 (PDF 408.8KB)
りんご重要害虫モモシンクイガの補完防除法として、生物農薬「スタイマーネマ・カーポカプサエ剤」を10アール当たり2億5千万頭の割合で、5月中旬~7月下旬に数回土壌潅注処理することにより、被害果の発生を抑制することができる。 -
平成16・普及「品種 ぶどう 食味良好な紫赤系品種『サニールージュ』」 (PDF 185.1KB)
ぶどう品種「サニールージュ」は、糖度18%程度、酸度0.38程度と食味に優れ、9月上中旬に収穫できる紫赤中粒種である。 -
平成16・指導「『葉取らずふじ』の販売方策」 (PDF 187.0KB)
葉取らずふじは、ふじを基幹とする大規模経営体において、自家労力の軽減が必要な場合に導入する。導入の際、生食向け製品の出現割合及び収量が低下するので、すき間の販路開拓(ニッチャー戦略)を行い、試食や小売り販売で消費者の認知度向上を図るなどの販売方策が必要である。 -
平成16・指導「繁茂指数によってわい性台りんご樹の栄養状態が推定できる」 (PDF 49.3KB)
画像解析によって求められる繁茂指数により、わい性台りんご樹の窒素栄養状態が推定できる。葉面積指数・果実収量との関係から判断される繁茂指数の適正値は65~85である。 -
平成16・指導「冷温高湿貯蔵により蜜入りりんごは2ヶ月間の貯蔵が可能となる」 (PDF 354.8KB)
保存性が劣る蜜入りりんごの長期貯蔵には、冷温高湿貯蔵が有効である。蜜入りふじは収穫後、-1℃(±0.5℃)・98%R.H.条件下において2ヵ月間貯蔵することが可能となり、強制通風冷蔵と比較して酸度低下を抑制する等の鮮度保持効果が高く、また、内部褐変等の貯蔵傷害を受けにくい。 -
平成16・指導「りんご着果痕を伝染源とする炭疽病の発生生態」 (PDF 71.9KB)
りんご樹上越冬菌を伝染源とする炭疽病の発生園では、5~6月にかけて着果痕に分生子が形成され雨水とともに分散して幼果に感染する。なお、品種によっては8月以降に二次伝染する可能性はあるが、罹病果の発病部位から感染時期を見分けることができる。 -
平成16・指導「西洋ナシ『ラ・フランス』の追熟法(追補)」 (PDF 532.0KB)
ラ・フランスの予冷方法として従来の方法(3~5℃・7~14日)に加えて、氷温域を利用した短期予冷が可能である。この時の予冷条件は、温湿度条件を-1℃・98%R.H.とし、予冷期間は最短で4日である。 -
平成16・指導「『小枝柿』の炭酸ガス脱渋技術及び渋戻り抑制技術」 (PDF 433.4KB)
「小枝柿」の可溶性タンニン含有量は、炭酸ガス処理による減少が最も速い。炭酸ガスの処理による脱渋の有無は、果実硬度によって推定できる。脱渋処理ペーストは、-30℃で10カ月以上凍結保存すると渋戻りが抑制できる。 -
平成15・普及「りんご新わい性台木『JM1』『JM7』の利用法(追補)-改植園における『JM7』の特性-」 (PDF 52.2KB)
改植園地での「JM7」台木の生育は新植園地での生育より抑制される。改植園地のM系台木との比較では、生育は旺盛で、果実重量が大きく、収量も多い。 -
平成15・普及「りんご台木の挿し木における発根促進剤(インドール酪酸液剤)の利用法」 (PDF 14.9KB)
りんご台木の挿し木を行う直前に、挿し穂の基部をインドール酪酸(オキシベロン液剤)4倍液に瞬間浸漬することにより、挿し木後の発根が促進され、活着率が向上する。 -
平成15・普及「フルアジナム水和剤によるリンゴ紫紋羽病の防除」 (PDF 24.9KB)
リンゴ紫紋羽病に対してフルアジナム水和剤の土壌注入処理は防除効果が高く、処理当年から樹勢が回復する。本剤による防除法は、各種土性条件でも防除効果があるため、県内各地で適用できる。 -
平成15・指導「りんご新品種『黄香』の斑点落葉病及び黒星病に対する抵抗性の評価」 (PDF 12.9KB)
新梢葉を用いた接種試験において、りんご新品種「黄香」は斑点落葉病に対し強い抵抗性を示した。黒星病に対する抵抗性は認められなかった。 -
平成15・指導「りんご『きおう』に対するジクロルクロップ液剤の落下防止効果(追補)」 (PDF 207.0KB)
ジクロルプロップ液剤の1000倍収穫開始予定日の25日前散布の落果防止効果は、15日前散布と同等に高い。 -
平成15・指導「『葉取らずりんご』の樹相診断」 (PDF 213.4KB)
「葉とらずりんご」の好適樹相は平均新梢長10~20cm、葉色(SPAD値、6月下旬)48~50、葉色(SPAD値、9月下旬)50~52、葉面積23~30平方センチ、2次伸長枝率10%以下、葉中窒素濃度1.8%以下である。 -
平成14・普及「品種 りんご 9月下旬に成熟する省力的な黄色品種『岩手6号(黄香)』」 (PDF 20.8KB)
りんご「岩手6号(黄香)」は9月下旬に成熟する黄色品種である。樹姿は開張性、樹の大きさおよび樹勢は中程度で、果皮を被う色は黄色、果肉のきめはやや粗く、酸味が穏和で食味良好である。着色管理を必要としない省力的な品種である。 -
平成14・普及「りんごわい性台木『JM1』『JM7』の挿し木繁殖安定技術」 (PDF 17.7KB)
完熟堆肥を混和したうえ黒マルチまたは白黒マルチで被覆した床に、発根促進剤で処理した「JM1」「JM7」の穂木を3月下旬に挿し木する。挿し木前に床土を沈圧するとともに、挿し木後マルチ上を土壌で被覆し、活着後はチッソ肥料で追肥を行う。以上により、高い挿し木繁殖率を得られる。 -
平成14・普及「『JM1』『JM7』台木の接ぎ木挿しによるりんごわい性苗木の短期育成法」 (PDF 17.8KB)
黒マルチまたは白黒マルチで被覆した床に、りんごの穂品種を接ぎ木したうえ発根促進剤で処理した「JM1」「JM7」の穂木を4月上旬に挿し木する。台木部腋芽の新梢は5月下旬以降順次掻き取り、活着後はチッソ肥料で追肥を行う。以上により、りんごわい性苗木の短期育成が可能となる。 -
平成14・普及「落花期~6月下旬におけるリンゴ褐斑病の防除」 (PDF 22.1KB)
りんご病害の防除において、落花期~6月下旬の黒星病等を対象とする薬剤散布は、褐斑病の防除にも重要である。この時期の防除薬剤の中から本病に効果の高い薬剤を示した。 -
平成14・指導「葉取らずりんごの流通段階別評価」 (PDF 41.3KB)
葉取らずりんごの仕入(購入)に関する重要視点は、仲卸業者、量販店、消費者の流通段階別で大きく異なる。産地では非破壊選果機による選果データを、「規格分化のための足切り」に用いるだけではなく、内部品質情報を細分化し実需者別に提示して需要喚起すること。市場への訴求点は「外観が劣っても内部品質保証」との情報を定着させ、地道な広告宣伝による販売展開を行うことが肝要である。 -
平成14・指導「りんごにおける携帯型非破壊品質評価装置の利用法」 (PDF 138.3KB)
携帯型非破壊品質評価装置「フルーツセレクター」は、糖度を樹上で非破壊測定により推定することができる。また、収穫1カ月前からの測定で収穫時の品質予測が可能である。「アマミール」も同様に糖度の推定が可能であるが誤差はやや大きい。 -
平成14・指導「りんご苗木に発生した根頭がんしゅ病の発生原因と防除対策」 (PDF 17.4KB)
2000年、JM台を用いたりんご苗木の生産圃場で根頭がんしゅ病が多発生した。本病の発生原因として、罹病したマルバカイドウを補助根として苗木生産過程に導入するとともに、罹病した繁殖台木から採取した保菌穂木を再利用することにより、年々病原菌密度を高めたことが考えられた。防除対策としては、JM台母樹を由来とする挿し木台木を用いて苗木生産を行う。 -
平成13・普及「品種 りんごわい性台木『JM1』」 (PDF 45.6KB)
りんご新わい性台木「JM1」は、「JM7」よりわい化効果がやや高く、耐病虫性、挿し木繁殖性等が「JM7」と同等に優れた台木である。 -
平成13・普及「りんごわい性台木『JM1』『JM7』の利用法」 (PDF 25.4KB)
りんご新わい性台木「JM1」「JM7」を利用し、結実部位2.5メートル以下の低樹高栽培を可能とするため、品種に適合した台木と地上部台木長の組み合わせについて示した。 -
平成13・指導「りんご『きおう』の樹勢安定による裂果軽減」 (PDF 82.8KB)
「きおう」の内部裂果は、樹勢の強い樹ほど発生率が高くその程度も大きい。樹勢を適正に維持して裂果の軽減を図るため、樹勢の強い場合は、間引き剪定主体の弱めの剪定を行うとともに、例年果実肥大量が充分で、裂果発生の多い圃場では、施肥量を減じる。 -
平成13・指導「りんご『きおう』の収穫後の表面色の変化」 (PDF 68.9KB)
「きおう」の収穫後の表面色は、冷蔵条件下では約半月、常温条件下では約1週間で表面色カラーチャート(平成12年度研究成果)の指数で1程度上昇する。また、早採りの果実(カラーチャート指数2以下)は表面色の変化が少なく青みの残った状態が長く続く。これらのことも踏まえ適期収穫早期販売を行う。 -
平成13・指導「りんご幼果に発生した炭そ病の発生特徴と伝染源」 (PDF 91.4KB)
平成12年6月中下旬、一関・千厩管内の複数のリンゴ園において、幼果に赤色斑点を多数生ずる炭そ病が発生した。被害果は収穫期に近づくころに腐敗した。本病菌は新種のColletotrichum acutatumであり、落花期~幼果期にかけてリンゴ樹上(果台等)に多量の分生胞子が形成され、これが伝染源になる。 -
平成13・指導「西洋なし『ラ・フランス』の単為結果性と果実肥大」 (PDF 37.4KB)
「ラ・フランス」は凍害や訪花昆虫の遮断等により受粉を阻害されると、結実率が低下して種子数も減少するが、単為結果性が強く果実肥大抑制の程度は低い。 -
平成12・普及「平成13年度雑草防除基準に採用した果樹除草剤」 (PDF 20.4KB)
グリホサートイソプロピルアミン塩液剤(商品名:カルナクス)、グルホシネートフルミオキサジン顆粒水和剤(商品名:グランドボーイWDG)の除草効果・薬害・安全性を検討した結果、実用性が確認されたので雑草防除基準に採用した。 -
平成12・普及「りんご『きおう』の表面色カラーチャートによる収穫適期判断(追補)」 (PDF 134.5KB)
りんご品種「きおう」の収穫適期は、表面色カラーチャートを利用して判断が可能であり、その際の表面色指数の目安は、比色部位を陽光面と陰光面の間とした場合に3前後が適当である。 -
平成12・普及「りんごの新わい性台木『JM1』『JM7』の耐水性」 (PDF 35.2KB)
りんごの新わい性台木「JM7」台木の耐水性は、「マルバカイドウ」台木並に強く、「JM1」台木の耐水性は「マルバカイドウ」台木よりやや弱いが、「M.9」台木の耐水性は最も弱く、その順位は「マルバカイドウ」=「JM7」≧「JM1」>「M.9」である。 -
平成12・普及「ぶどう『安芸クイーン』及び『ノースレッド』の花振るい防止法 -メピコートクロリド液剤による花振るい防止-」 (PDF 15.7KB)
ぶどう「安芸クイーン」「ノースレッド」に対して、メピコートクロリド液剤(商品名:フラスター液剤)の花振るい防止効果が認められた。 -
平成12・普及「複合交信撹乱剤を利用したりんご主要害虫防除」 (PDF 26.0KB)
りんごにおいて複合交信撹乱剤を利用すると、6種の主要鱗翅目害虫を対象として殺虫剤散布の削減が可能である。ただし、害虫発生密度や園地環境の違いにより殺虫剤散布が必要な場合もあり、マイナー害虫等の発生を把握するため日常の観察が重要である。 -
平成12・普及「りんご早生品種『きおう』の高鮮度短期貯蔵技術」 (PDF 495.0KB)
りんご早生品種「きおう」は、MA包装段ボール箱を使用した場合、強制通風式貯蔵(2~10℃)で3週間、常温(20℃)で2週間の高鮮度貯蔵が可能である。冷温高湿貯蔵(-1℃/95%R.H.以上)では、普通段ボール箱で6週間の高鮮度貯蔵が可能である。 -
平成12・指導「りんご『きたろう』の果実特性」 (PDF 76.3KB)
りんご「きたろう」は岩手県中部で10月中旬に収穫される中生種で、果実の特性は果皮が黄色で食味良好、貯蔵性も有する。収穫前落果の性質があり、前期の落果は内部裂果や梗あ部裂果等の障害によって発生し、後期は生理的な要因によって生じると考えられる。 -
平成12・指導「ぶどう『安芸クイーン』の栽培法 -適性樹相と着果量-」 (PDF 35.2KB)
ぶどう「安芸クイーン」の適正着果量は1葉当たり1粒程度である。適正樹勢は開花始期の新梢長が30~50センチ程度である。若木などで強樹勢となり花振るいが多くなることが予想される場合は、ジベレリン処理による無核果化により着粒数を増加させることができるが、果軸の硬化等問題点もあるので使用にあたっては十分留意する。 -
平成12・指導「ぶどう『紅伊豆』の垣根仕立てにおける台木利用法」 (PDF 29.7KB)
ぶどう「紅伊豆」の垣根仕立てにおいて、グロアールドモンペリエ台木使用樹は樹勢が安定し果実品質が良好となる。また、5BB台木使用樹においても根域制限により樹勢をコントロールすることにより、果実品質が向上する。 -
平成11・普及「りんご『きおう』に対するジクロルクロップ液剤の落果防止効果」 (PDF 44.7KB)
りんご「きおう」の収穫前落果に対して、ジクロルクロップ液剤(商品名:ストッポール液剤)の収穫開始予定日25~15日前、1,000~1,500倍1回散布で高い防止効果が認められる。 -
平成11・普及「簡易な受粉機械によるりんご人工授粉の効率化」 (PDF 27.8KB)
羽毛回転型電池式受粉機による人工受粉は、従来の人力による人工受粉と比較し、同等の結実率、果実品質を維持しつつ、作業時間の短縮化が図られる。 -
平成11・指導「近赤外線利用によるりんご『ふじ』の蜜入りの非破壊判定法」 (PDF 370.8KB)
近赤外線透過量による分析法を利用した蜜入り判定装置により、85~95mm(280~400グラム程度)の「ふじ」果実では、非破壊にて高い相関で蜜入り程度を判定することが可能である。 -
平成11・指導「りんごわい化栽培における計画密植栽培の評価」 (PDF 59.8KB)
当初植栽距離5×1.5メートルの計画密植栽培は、さんさ/M.9、JM8、王林/M.9、JM8、ジョナゴールド/M.26及びきおう/M.9では植栽方法の1つとして有望であるが、ふじ/M.9、JM8、ジョナゴールド/JM8及びきおう/JM8では有利性は低い。 -
平成11・指導「褐斑病に対するりんご品種の罹病性」 (PDF 29.0KB)
夏~秋期にりんご葉に褐斑病菌を接種して主要品種の罹病性を比較した。どの品種も褐斑病にかかるが、抵抗性を示していた成葉や果そう葉がかかりやすくなる時期は品種の成熟期の早晩によって異なった。早生品種は収穫期の9月上旬ころにかかりやすくなり、ついで中生品種、晩生品種の順に罹病的になった。晩生品種のふじは、褐斑病の多発年には早い時期からかかりやすくなり、黄変落葉の被害を受ける。 -
平成10・普及「りんごわい性樹の省力型低樹高栽培(結実部位の低下)法」 (PDF 69.4KB)
既存樹を対象とし、樹高の切り下げを実施することで結実部位を2~2.5メートル程度に低樹高化が可能となり、作業性の向上が図られる。 -
平成10・普及「塗布剤がりんごせん定痕のカルス形成に及ぼす影響」 (PDF 128.0KB)
りんごのふらん病防除剤として使用されている塗布剤の中で、せん定痕のカルス形成率が高く、切り口の癒合効果が高い剤は、チオファネートメチルペースト剤(トップジンMペースト)、有機銅塗布剤(バッチレート)である。イミノクタジン酢酸塩(ベフラン塗布剤)、オイル入りチオファネートメチルペースト剤(トップジンMオイルペースト)、ポリオキシン塗布剤(カケンゲル)は、カルス形成が悪く、切り口が枯れ込むといった樹皮障害が発生するおそれがある。 -
平成10・普及「りんごの摘花剤・摘果剤利用による省力効果」 (PDF 17.8KB)
りんごの摘果作業の省力化のため、摘花剤(石灰硫黄合剤、蟻酸カルシウム)と摘果剤(NAC水和剤)の使用により、作業時間の30~50%を軽減可能である。 -
平成10・普及「除草剤の飛散がりんご幼木の主幹に与える影響」 (PDF 39.2KB)
幼木の主幹に除草剤が飛散した場合、除草剤の種類によっては樹皮に焼け症、割れ症、黒変症等の障害が見られることがある。このことが生育に悪影響を及ぼすことがあるので、特に幼木時は樹体に除草剤が飛散しないよう注意する。 -
平成10・普及「品種 ぶどう『安芸クイーン』」 (PDF 19.0KB)
ぶどう「安芸クイーン」は果粒が大きく、食味、日持ち性ともに非常に優れた赤色大粒品種である。 -
平成10・普及「西洋なし『ラ・フランス』の好適受粉品種『ゼネラル・レクラーク』」 (PDF 31.9KB)
西洋なし「ゼネラル・レクラーク」は、本県の西洋なしの基幹品種である「ラ・フランス」との交配親和性が高く、大玉で果実品質に優れた食味のよい中生種であり、「ラ・フランス」の受粉品種として有望である。 -
平成10・普及「りんごのハダニ類防除体系の改定」 (PDF 134.0KB)
既存剤と交差抵抗性が認められていない新規系統の殺ダニ剤2種(エトキサゾール水和剤およびミルベメクチン乳剤)を、現在の基幹防除剤と補完防除剤による防除体系に組み込み、効率的な防除体系を提示した。 -
平成10・普及「冷温高湿貯蔵による西洋なし『ラ・フランス』の長期貯蔵法」 (PDF 28.3KB)
西洋なし「ラ・フランス」の長期貯蔵法として、冷温高湿貯蔵が適する。冷温高湿貯蔵では品質食味を低下させることなく温度1℃・湿度95%で3ヶ月間、温度-1.5℃・湿度95%で6ヶ月間の貯蔵が可能である。また、貯蔵果実は通常の予冷果実とほぼ同様に追熟する。 -
平成10・指導「りんごわい性台木『JM7』の挿し木繁殖法」 (PDF 13.8KB)
りんごの新しいわい性台木「JM7」は発根促進剤の利用により活着率が向上する。穂木は長く太い充実したものが良く、挿し穂は基部が太いものの活着率が高い。 -
平成10・指導「りんご『きおう』の表面色カラーチャートによる収穫適期判断」 (PDF 93.2KB)
黄色品種である「きおう」は、着色しないため収穫期は地色の退色程度により判断している。地色の退色と表面色の変化に相関関係が見られたため、表面色による収穫期の判断が可能と判断された。そこで、植物標準色表を使用し収穫期の判断用カラーチャートを試作したところ、使用可能であることが明らかとなった。 -
平成10・指導「平成10年度春期の異常気象がりんごの果実品質等に及ぼした影響」 (PDF 77.3KB)
平成10年度の異常気象により果実生育が早まる等の影響が認められ、果実の成熟期の判断は満開後日数による方法が適合した。 -
平成10・指導「りんごの非破壊選果機使用上の留意点」 (PDF 110.9KB)
近赤外分光分析法を用いた非破壊果実品質評価法は、測定値と実測値の相関関係から値を推定するため、検量線の精度が重要である。検量線は品種、栽培条件、収穫時期により異なる。よって、選果期間中には検量線の保守を定期的に行う必要がある。 -
平成10・指導「りんご『さんさ』『ジョナゴールド』に対する肥効調節型肥料の施用効果」 (PDF 86.5KB)
りんごの秋全量一回施肥は、肥効調節型肥料を利用することで、追肥を伴う慣行施肥体系(春基肥:秋追肥=7:3)と同等の収量・果実品質が得られる。「さんさ」「ジョナゴールド」に対しては、窒素成分の20~30%を初期溶出抑制肥効調節型肥料とし、速効性複合肥料と併用するか配合して利用する。 -
平成10・指導「りんご斑点落葉病に対する罹病性の品種間差異」 (PDF 22.2KB)
りんご品種(新品種も含む)の新梢の切り枝を用いて、接種試験によりりんごの斑点落葉病に対する抵抗性検定を行った。その結果、各品種の罹病性区分を行うことができた。 -
平成9・普及「品種 ぶどう『ハニーブラック』」 (PDF 19.7KB)
ぶどう「ハニーブラック」は糖度が高く、食味、肉質、日持ち性ともに優れた紫黒色大粒品種である。 -
平成9・普及「植物生育調節剤パクロブトラゾール水和剤によるおうとうの新梢伸長抑制効果」 (PDF 17.2KB)
おうとうに植物生育調節剤パクロブトラゾール水和剤を収穫後散布することによって、散布翌年の新梢伸長の抑制効果、併せて樹勢が安定することによる花芽着生の促進効果が期待できる。 -
平成9・普及「りんご園の早期成園化のためのポット養成苗利用による大苗移植栽培法」 (PDF 79.1KB)
果樹園の早期成園化手法として、ポット養成の2~3年生苗を定植することにより、定植当年から結実が見られ、単年度収支年限の短縮化が図られる。 -
平成9・指導「訪花昆虫に影響の少ない蟻酸カルシウムの開花期散布がりんごの結実に及ぼす影響」 (PDF 14.2KB)
りんごの摘花剤として石灰硫黄合剤の散布が行われているがマメコバチ、ミツバチなどの訪花昆虫に対する悪影響が心配される。そこで訪花昆虫に影響が少く、摘花効果のある資材について検討した結果、開花期に蟻酸カルシウムを散布する事で結実阻害が見られ、摘花剤としての利用が見込まれる。 -
平成9・指導「低温によるりんごの果梗障害が果実の生育に及ぼす影響」 (PDF 16.0KB)
開花前の低温の影響と考えられるりんごの果梗障害は、落花及び収穫時の果実品質が劣るなどの障害を伴う。このため、果梗に障害のあるものは摘果の対象とし、できるだけ障害のない中心果を残す。健全な中心果がない場合は、側果を利用することである程度の果実品質は確保できる。 -
平成9・指導「りんご樹に対する有機物施用と果実品質」 (PDF 30.0KB)
ハックナインに対する有機物(もみがら牛きゅう肥)施用試験を行った。その結果、10アール当たり2トン施用、5トン施用とも春施用により地色の抜けと着色が遅れ、多施用ほど傾向が強い。有機物2トン施用を秋に行うことにより、着色の遅延を軽減できる。有機物の多施用により、リン酸は富化する。 -
平成9・指導「りんご斑点落葉病対象の防除回数削減技術」 (PDF 38.8KB)
薬剤の選択と散布間隔の組み合わせによって、斑点落葉病の発生程度を低く抑えながら、慣行防除より散布回数を2~3回削減できる見通しが得られた。 -
平成9・指導「りんご早生品種『さんさ』の鮮度保持 -冷熱輻射方式貯蔵庫及びMA包装段ボール箱等の効果-」 (PDF 20.7KB)
りんご早生品種「さんさ」の鮮度保持には、冷熱輻射方式貯蔵庫による-2℃貯蔵が有効である。普通段ボール箱では約40日、MA包装段ボール箱とヒノキチオールシートの組み合わせでは50~60日の商品性の保持が可能である。 -
平成9・指導「りんご『王林』に対する初期溶出抑制肥効調節型肥料の施用効果」 (PDF 17.7KB)
りんご「王林」に対して慣行化成肥料と初期溶出抑制肥効調節型肥料を併用して春または秋1回の省力施肥が可能である。施用割合は、窒素成分比率で慣行化成肥料:肥効調節型肥料=2:1の割合とする。
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