令和7年農作物技術情報 第3号及び特別号(令和7年5月29日発行)
水稲
技術対策
活着後の水管理
好天時は浅水管理で地温を高め、分げつの発生を促す。
中干し
6月下旬(6月 21 日~25 日頃)を目安に開始し、溝切りを実施する。
除草剤の散布
適期を逃さず散布する。
病害虫
取置苗はいもち病の伝染源になるので、直ちに処分する。斑点米カメムシのふ化盛期は早まっている。地域一斉草刈によりカメムシの密度低減に努める。
畑作物
生育状況
小麦の開花期は概ね平年並み。
技術対策
小麦
穂が緑色の時期に、赤かび病に罹病した穂を抜き取る。赤かび病の発生が多い場合や発生ほ場で倒伏が見られた場合は、仕分け刈り取りをし、健全な子実と分けて管理する。子実水分30%以下になり次第、 速やかに収穫する。 今後の気温によっては、成熟期が平年より早まる可能性があるため、乾燥施設との連携や収穫機械の整備など刈り取りの準備を早めに行う。
大豆
夏期の高温対策として、播種適期の範囲で遅播きを検討する。遅播きした場合は、栽植密度を高くする。また、干ばつの際に開花期以降に畦間かん水ができるよう、播種時に畦立てを行う。 排水対策などによる土壌条件の整備と、播種作業などを計画的に実施し、初期生育を良好にする。
野菜
生育状況
施設果菜類の生育は平年並みからやや遅くなっている。露地果菜類は平年並みで、5月下旬~6月上旬頃が定植のピークとなる見込み。葉茎菜類は、雨よけほうれんそうは概ね良好な生育で、ねぎ、高冷地のレタス、キャベツは、降雨の影響で定植作業が遅れ気味だが、生育は概ね順調。
技術対策
全般
圃場の排水対策を徹底するとともに、生育促進、施肥効率の改善等を図るため、適時かん水を行う。
施設果菜類
温度・湿度管理を徹底し、草勢維持に努めるとともに、病害虫の初期防除を徹底する。
露地果菜類
定植後の活着促進と初期生育確保のため、土壌水分と地温の確保に努める。
葉茎菜類
雨よけほうれんそうはハウスの換気や圃場水分管理を適切に行い、病害虫の発生や生育停滞を防ぐ。キャベツ、レタスはコナガ、ナモグリバエ等の適期防除を行う。アスパラガスは春の収穫が終了した後、 茎葉が繁茂する前に茎枯病対策を実施する。ねぎは生育状況を見ながら培土を実施する。
花き
生育状況
りんどうの生育は平年並み。育苗は概ね良好で6月上旬より定植が始まる見込み。小ぎくの生育は、8月咲品種の定植時期は平年並みとなり、生育は概ね順調。9月咲品種の定植が始まっている。
技術対策
りんどう
適期定植に努め、乾燥時は通路かん水する。リンドウホソハマキの重点防除時期となっているので防除を徹底する。また、葉枯病、ハダニ類は初期防除に努める。
小ぎく
定植、摘心、整枝作業が遅れないよう計画的に進める。白さび病の定期防除、ハダニ類、アザミウマ類、アブラムシ類等の適期防除を行う。
果樹
生育状況
りんごの満開期は、平年より3日程度早い。ぶどうの展葉期は、平年より3日程度早い。
技術対策
りんご
開花期間中に、降雨や強風、低温の日があったため、結実への影響を見極めつつ、早期に良質果を残すよう摘果を進める。
ぶどう
開花期前後が最も繁忙期となるため、生育の進度を把握し、計画的に作業を進める。
畜産
生育状況
牧草は、オーチャードグラスの出穂期となっているが、草丈が低い傾向にあり、収穫は進んでいない。飼料用とうもろこしは5月中旬から播種が始まっているものの、1~2週間遅れる見込み。
技術対策
牧草
一番草の収穫・調製のタイミングは出穂期とし、収穫後は速やかに追肥を行い2番草の生育を促す。
飼料用とうもろこし
収量確保とサイレージ品質向上のため、除草剤の土壌処理、生育期処理を行う。虫害が発生しやすい時期となるので、早期発見に努め被害拡大を防止する。
家畜
牛舎環境面の暑熱対策は5月中に準備する。
野生獣対策(1)
野生獣対策
総合対策(つかまえる・まもる・よせつけない)を確実に実施。2種類の電気柵それぞれの特徴を理解し、現地の状況に応じて選択・活用を。特効薬はありません。
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このページに関するお問い合わせ
農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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