令和6年農作物技術情報 第3号及び特別号(令和6年5月30日発行)
水稲
生育状況
県全体の田植え盛期は平年より1日早い。苗の草丈は平年よりやや長く充実度はやや劣る。
技術対策
活着後、好天時は浅水管理で地温を高め、分げつの発生を促す。
中干しは、6月下旬(6月21日~25日頃)を目安に開始し、溝切りを実施する。
除草剤は、適期を逃さず散布する。取置苗はいもち病の伝染源になるので、直ちに処分する。
斑点米カメムシのふ化盛期は早まっている。地域一斉草刈によりカメムシの密度低減に努める。
畑作物
生育状況
小麦の開花期は平年より10日程度早まった。
技術対策
小麦
穂が緑色の時期にほ場を見回り、赤かび病に罹病した穂を抜き取る。赤かび病の発生が多い場合や発生ほ場で倒伏が見られた場合は、仕分け刈り取りをし、その後も健全な子実と分けて管理する。収穫適期の間近になったら頻繁に子実水分を調べ、子実水分30%以下になり次第、速やかに収穫する。
今後の気温によっては、成熟期が平年より10日以上早まる可能性があるため、乾燥施設との連携や収穫機械の整備など刈り取りの準備を早めに行う。
大豆
夏期の高温対策として、播種適期の範囲で遅播きを検討する。遅播きした場合は、栽植密度を高くする。また、干ばつの際に開花期以降に畦間かん水ができるよう、播種時に畦立てを行う。
排水対策・耕起・砕土などを丁寧に行うことで土壌条件を整え、種子消毒や播種作業、除草剤の散布などを計画的に実施し、初期生育を良好にする。
野菜
生育状況
施設果菜類の生育は平年並みで収穫が始まっている。露地果菜類は平年並みからやや早く、5月下旬~6月上旬頃が定植のピークとなる見込み。葉茎菜類は、雨よけほうれんそうは概ね良好な生育で、ねぎ、高冷地のレタス、キャベツが順次定植されている。
技術対策
全般
圃場の排水対策を徹底するとともに、生育促進、施肥効率の改善等を図るため、適時かん水を行う。
施設果菜類
温度・湿度管理を徹底し、草勢維持に努めるとともに、病害虫の初期防除を徹底する。
露地果菜類
定植後の活着促進と初期生育確保のため、土壌水分と地温の確保に努める。
葉茎菜類
雨よけほうれんそうはハウスの換気や圃場水分管理を適切に行い、病害虫の発生や生育停滞を防ぐ。キャベツ、レタスはコナガ、ナモグリバエ等の適期防除を行う。アスパラガスは春の収穫が終了した後、茎葉が繁茂する前に茎枯病対策を実施する。ねぎは生育状況を見ながら培土を実施する。
花き
生育状況
りんどうの生育は、平年並みからやや早まっている。育苗は概ね良好で6月上旬より定植が始まる見込み。小ぎくの生育は、8月咲品種の定植時期は平年並みとなり生育も概ね順調。9月咲品種の定植が始まっている。
技術対策
りんどう
草丈が最も伸長する時期なので乾燥時は通路かん水する。病害虫では、リンドウホソハマキの重点防除時期となっており、防除を徹底する。また、ハダニ類の初期防除に努める。
小ぎく
乾燥時はかん水する。摘心、整枝作業が遅れないよう計画的に進める。白さび病の定期防除、ハダニ類、アザミウマ類、アブラムシ類等の適期防除を行う。
果樹
生育状況
りんごの開花は、満開期で平年より11日程度早い。ぶどうの展葉期は平年より12日程度早い。低温・降霜による凍霜害の影響は少ない見込み。
技術対策
りんご
結実の状況を見極め、早期かつ良質果を残すよう摘果を進める。
ぶどう
開花は更に早まる可能性もあることから、開花期前後の管理を計画的に進める。
畜産
生育状況
牧草は、5月上旬の気温が高く推移したことから全県的に生育ステージが早まっている。飼料用とうもろこしは5月中旬から県内全域で播種の盛期。
技術対策
牧草
一番草の収穫・調製のタイミングは、飼料の栄養成分、収量に大きく影響するので、適期収穫を行う。
飼料用とうもろこし
収量確保とサイレージの品質向上のため、除草剤の土壌処理、生育期処理を行う。虫害が発生しやすい時期となるので、早期発見に努め被害拡大を防止する。
家畜
牛舎環境面の暑熱対策は5月中に準備する。
野生獣対策(1)
野生獣対策
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このページに関するお問い合わせ
農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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