試験研究成果書(水稲)
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令和5・普及「良食味で収量及び栽培特性に優れる早生粳水稲品種『岩手141号』」 (PDF 904.9KB)
水稲「岩手141号」は、出穂期は「いわてっこ」並み~やや早く、成熟期は「いわてっこ」並みの“早生の中”に属する。良食味で障害型耐冷性は“強”。「いわてっこ」と比べて耐倒伏性が優れ、やや多収の粳米である。 -
令和5・普及「早生低アミロース水稲品種『岩手144号』の育成」 (PDF 297.2KB)
水稲「岩手144号」は、熟期が「きらほ」並みの早生の低アミロース品種である。収量性は、「きらほ」より多収であり、食味評価は「きらほ」並みである。炊飯米の物理性は、表面の粘りが「きらほ」より弱いため、米飯加工時の成形機械に付着しにくく、加工適性に優れ、冷蔵(チルド)適性が高い。 -
令和5・指導「令和5年岩手県産水稲の生育経過の特徴と作柄・品質に影響した要因の解析」 (PDF 4.2MB)
梅雨明けから9月中旬にかけて、各地で記録的な高温・多照で経過し、水稲の出穂期は平年より3日、成熟期は10日早まった。穂数や平米籾数が平年を下回ったが、登熟期間中の高温・多照と地力窒素の発現が効果的に登熟を促進したため収量は確保され、作況指数は県全体で「104」の「やや良」となった。うるち玄米の1等比率は91.5%と前年を下回った。2等以下の格付けの主な理由は着色粒で、斑点米カメムシ類の加害による斑点米が平年よりやや多く発生したことが一因と推察された。また、白未熟粒や胴割粒の発生が平年を上回ったが、適正施肥・出穂後の水管理等により、これらの発生が軽減できることを確認した。 -
令和5・指導「ほ場でも容易に実施できる無人航空機(ドローン)を利用した水稲リモートセンシング技術(追補)」 (PDF 448.0KB)
幼穂形成期の「ひとめぼれ」を9時から17時の間に撮影したVARI値は、簡易栄養診断値との相関が高く、生育状況の把握に活用できる。撮影時の天気が同じ条件の場合は、2日間程度はほぼ同じVARI値が得られる。一方、天気が違う場合は撮影結果にずれが生じる場合がある。 -
令和5・指導「雪害等によりハウスが利用できない場合の水稲露地プール育苗の留意点」 (PDF 463.9KB)
雪害等により、育苗ハウスが利用できない際の緊急対策として、加温出芽を行った水稲苗を露地プールで育苗する場合、移植晩限日を確認し、確実に積算気温を確保できるよう育苗計画を立てることが重要である。その際、育苗期間の日平均気温を置床日の翌日より積算して340℃程度確保することで、機械移植に適する稚苗相当の苗質となる。 -
令和5・指導「水稲品種『金色の風』における玄米粒厚と食味及び品質の関係」 (PDF 294.1KB)
粒厚2.0mm以上に調製した「金色の風」は、1.9mmに調製した場合と比較し、整粒割合及び食味官能試験における総合評価が高まる傾向が見られる。 -
令和5・指導「携帯型NDVI測定機による水稲幼穂形成期の簡易栄養診断値及び窒素吸収量の推定」 (PDF 604.0KB)
「ひとめぼれ」及び「銀河のしずく」では、6月下旬~幼穂形成期に携帯型NDVI測定機で測定したNDVI値から簡易栄養診断値及び窒素吸収量の推定が可能である。 -
令和5・指導「水稲の速効性肥料利用体系における施肥から入水・荒代までの畑期間が水 稲生育に及ぼす影響」 (PDF 440.5KB)
施肥・耕起から入水・荒代までの畑期間が1週間以内であれば移植時の作土中アンモニア態窒素量への影響はない。一方、畑期間が2週間以上になると、移植時の作土中アンモニア態窒素量が減少し、収量低下のリスクが高まる。施肥・耕起後、湛水状態を維持すると、作土中アンモニア態窒素量の減少を大幅に抑制できる。 -
令和5・指導「県内水田土壌40年間の施肥管理と化学性の変化」 (PDF 475.4KB)
県内水田土壌40年間の調査の結果、直近10年間では堆肥施用農家割合が3割前後で推移している。稲わら施用農家割合は約9割と調査開始以降増加を続けている。可給態リン酸は適正水準に収れんする一方、交換性カリは半数以上で改良目標値を下回っており、低水準化が進んでいる。 -
令和5・指導「アカスジカスミカメ越冬世代幼虫ふ化時期の早期化と草刈時期」 (PDF 259.8KB)
近年のアカスジカスミカメ越冬世代幼虫のふ化盛期は5月中~下旬と早期化しており、早期化したふ化盛期にあわせて水田畦畔の草刈りを実施した場合、アカスジカスミカメ越冬世代幼虫の密度を低減できる。 -
令和5・指導「水稲品種『銀河のしずく』における斑点米カメムシ類の防除回数」 (PDF 392.6KB)
水稲品種「銀河のしずく」は、割れ籾の発生程度が「ひとめぼれ」と同等であり、斑点米カメムシ類の防除を穂揃期1週間後に1回実施することで斑点米混入率を0.1%以下に抑えることができる。 -
令和5・指導「水稲品種『ひとめぼれ』における割れ籾の発生要因と斑点米カメムシ類の追加防除の要否」 (PDF 262.8KB)
水稲品種「ひとめぼれ」の割れ籾の発生は、減数分裂期の低温、登熟期間の高温が影響し、両期間の条件が重なった場合は多発する可能性がある。減数分裂期が低温で経過した場合、気象予報を確認し、登熟期間が高温で経過することが予想される場合は、斑点米カメムシ類の追加防除を検討する。 -
令和4・普及「岩手県の水稲主要3品種における刈取時期と品質・食味との関係」 (PDF 1018.0KB)
「ひとめぼれ」、「金色の風」及び「銀河のしずく」ともに品質・食味は、成熟期に収穫することにより最も良好となることから、適期刈取に努めることが重要である。 -
令和4・指導「根出し無コーティング種子を利用した代かき同時浅層土中播種栽培の特徴と管理のポイント」 (PDF 1.3MB)
根出し無コーティング種子を利用して代かき同時浅層土中播種栽培を行うことにより、鉄コーティング湛水直播より出芽は6日、出穂期及び成熟期は2~3日早まる。鉄コーティング湛水直播並の収量を確保するには、播種量を10アール当たり5~6kgとし、施肥量は窒素成分で10アール当たり6~8kgとする。 -
令和4・指導「令和4年岩手県産水稲の生育経過の特徴と作柄・品質に影響した要因の解析」 (PDF 898.3KB)
移植期は高温で推移し活着が良好であったが、分げつ初期の低温により生育が停滞し、平米穂数は平年を下回った。平米籾数は平年並~やや少なく、8月の寡照により登熟歩合がやや下回り作況指数は県全体で「99」であった。また、稈長の伸長により倒伏するほ場があり、出穂のばらつき等から、未熟粒の割合がやや高い事例も見られたものの、斑点米カメムシ類の被害は平年並で、うるち米の1等比率は96.7%(令和4年12月末現在)と良好な品質を確保した。 -
令和4・指導「ほ場でも容易に実施できる無人航空機(ドローン)を利用した水稲リモートセンシング技術」 (PDF 2.5MB)
無人航空機(ドローン)と簡易な画像解析ソフト用いて得たVARI値は、水稲の簡易栄養診断値と相関があり、一般的なカメラで撮影した画像から生育の把握が可能となる。 -
令和4・指導「県内水田における灌漑水からの硫黄供給量」 (PDF 347.9KB)
県内水田における灌漑水からの硫黄供給量は、10アール当たり0.5~19.6kg程度と試算される。調査地点の約8割で、成熟期の硫黄吸収量を上回る硫黄が灌漑水から供給されていると考えられ、硫黄欠乏の発生リスクが高いと想定される地点は少ない。 -
令和4・指導「クモヘリカメムシによる斑点米被害の特徴」 (PDF 798.7KB)
クモヘリカメムシの斑点米被害は、口器を刺した跡が目立ち、その位置は縫合部付近が多い。また玄米内部まで加害が見られ、被害部位は白く粉状に変色する。 -
令和3・指導「1ha規模大区画水田における自己拡散型浮遊粒除草剤の畦畔1辺処理による省力効果」 (PDF 349.2KB)
1ヘクタール規模大区画水田で、ピラクロニル、プロピリスルフロン、ブロモブチドを含む自己拡散型浮遊粒除草剤を用いてほ場長辺の畦畔1辺からの防除を行った場合、作業時間は約2分とジャンボ剤を用いた従来の散布方法と比較して14%と極めて省力である。残草や水稲に対する目立った薬害の発生はなかった。 -
令和3・指導「『銀河のしずく』の鉄コーティング湛水直播栽培可能地域」 (PDF 876.8KB)
「銀河のしずく」の鉄コーティング湛水直播の栽培可能地域は、盛岡市以南の平坦部及び釜石市以南の沿岸南部の一部である。 -
令和3・指導「令和3年岩手県産水稲の生育経過の特徴と作柄・品質に影響した要因の解析」 (PDF 981.6KB)
移植盛期は高温で推移し活着が良好で、移植後から高温で経過したことにより、生育量は平年を上回り、出穂盛期は過去40年で最も早かった。出穂後は、前半の低温により登熟が緩慢となったものの、平米あたりの穂数、籾数は平年より多く、作況指数は県全体で「103」であった。また、適切な防除により穂いもちや斑点米カメムシの被害は平年並で、適期刈取の励行等により、うるち米の1等比率は96.1%(10月末現在)と良好な品質を確保した。 -
令和3・指導「県内水田土壌35年間の施肥管理と化学性の変化(追補)」 (PDF 530.6KB)
土壌機能実態モニタリング調査8巡目の結果では、全面全層施肥、基肥+追肥体系による施肥が半数を超えていた。基肥+追肥体系による施肥であるにもかかわらず半数以上が窒素追肥を省略していた。施肥~入水(荒代掻き前)の期間は平均で9.4日であり、15日を超えるものも18.2%あった。 -
令和2・普及「岩手県における水稲高密度播種苗移植栽培法 」 (PDF 1.0MB)
「ひとめぼれ」「銀河のしずく」「たわわっこ」における高密度播種苗移植栽培法を取りまとめた。高密度播種苗では慣行苗と同等の収量、品質を確保し、使用苗箱数は慣行の約40~70%に低減でき、育苗から移植にかかる生産コスト及び作業時間を削減できる。 -
令和2・指導「水田雑草コウキヤガラの効果的な防除対策」 (PDF 261.6KB)
沿岸被災地水田で多発生しているコウキヤガラについて、発生状況に応じて有効成分を含む除草剤での防除、体系処理、体系処理の連年処理、秋耕起を組み合わせることにより、防除が可能である。 -
令和2・指導「水稲栽培におけるほ場水管理システムの省力効果と節水効果」 (PDF 495.4KB)
ほ場水管理システムの利用により、水管理作業時間は7割程度削減され、用水の給水量にも削減効果が見られる。 -
令和2・指導「レーザ制御ロータリ耕起による耕盤均平技術の効果」 (PDF 572.9KB)
耕盤均平技術は、ロータリ耕うん装置をレーザ制御により上下させ、耕起する高さを一定にして作業を実施する技術であり、耕盤の均平度(高低差の標準偏差)を1.2~1.4cm、高低差±2.5cm以内の割合を9割以上に均平化が可能である。 -
令和2・指導「高速高精度汎用播種機の水稲乾田直播栽培における作業性能」 (PDF 497.4KB)
高速高精度汎用播種機は、水稲乾田直播栽培において高速で点播状に播種することが可能で、作業負担可能面積は33.3ヘクタールである。 -
令和2・指導「水稲品種『金色の風』の生育予測パラメータ」 (PDF 462.3KB)
発育指数(DVI)を用いて、岩手県オリジナル品種「金色の風」の幼穂形成期及び出穂期を予測するパラメータを求めた。 -
令和2・指導「ウミネコおよびスズメに対する無人航空機(ドローン)の防除効果」 (PDF 857.5KB)
水田内に滞在するウミネコおよびスズメに対し、無人航空機(ドローン)を高度2~3メートルで飛行させることにより、水田内から追払うことが可能である。また、被害が想定される時期に定期的な防除を実施することにより、被害の発生を抑制できる。 -
令和2・指導「令和2年岩手県産水稲の生育経過の特徴と作柄・品質に影響した要因の解析」 (PDF 2.0MB)
移植時に低温であったため活着が遅れたが、生育中期以降の分げつの発生は旺盛で、穂数は平年比 102%を確保した。登熟期の高温で成熟期は早まり、籾数が平年より多いことから収量は高く、作況指数は県全体で「103」であった。カメムシ発生量がやや多く、割籾も多かったため斑点米が見られたが、品質は良好で1等米比率 90%以上を確保した。 -
令和2・指導「令和2年7月下旬の一関遊水地における水稲冠水被害の実態」 (PDF 820.8KB)
冠水ほ場の水稲は、減数分裂期から出穂期の生育ステージであり、白ふ等による籾の欠損及び不稔の発生により減収し、減数分裂期頃に冠水したほ場ほど減収程度が大きかった。 -
令和2・指導「補給型施肥による土壌化学性および収量の経年変化(水田)」 (PDF 278.7KB)
稲わら施用を伴う補給型施肥による水稲栽培では、土壌中の可給態リン酸・交換性カリ含量は維持されており、従来施肥と同等の収量、品質が確保される。 -
令和2・指導「水田における稲わらからのカリ溶出と土壌中へのカリ供給効果」 (PDF 265.2KB)
稲わらの秋鋤き込みにより土壌の交換性カリ含量は速やかに上昇し、稲わら施用によるカリ供給効果が確実に得られることから、稲わらの秋鋤き込みを実施することが望ましい。 -
令和2・指導「水稲栽培に対する可変追肥技術の特徴」 (PDF 763.4KB)
可変追肥はほ場内の生育ムラに応じた施肥が可能であることから、収量のばらつきが低減し、収量斉一化効果が期待されるほか、生育量が小さいほ場において増収効果が期待できる。 -
令和2・指導「水稲出穂期以降のアカスジカスミカメ防除対策(追補2)」 (PDF 550.0KB)
新規系統剤スルホキサフロル水和剤は、斑点米カメムシ類に対する防除効果が高い。スルホキサフロル水和剤を穂揃期1週間後に茎葉散布したほ場での追加防除時期は、穂揃期2週間後(本剤散布の1週間後)とする。 -
令和元・指導「令和元年岩手県産水稲の生育経過の特徴と作柄・品質に影響した要因の解析」 (PDF 1.2MB)
本田生育初期の分げつの発生は旺盛で、穂数は平年比102%を確保した。出穂、開花は良好で、登熟期前半の高温や刈遅れの影響により、白未熟や胴割粒の発生が見られたが、登熟は良好で、穂いもちの発生も少なく、作況指数は県全体で「103」、1等米比率90%以上を確保した。 -
令和元・指導「水稲品種『銀河のしずく』の生育予測パラメータ」 (PDF 470.1KB)
発育指数(DVI)を用いて、岩手県オリジナル品種「銀河のしずく」の幼穂形成期及び出穂期を予測するパラメータを求めた。また、表計算ソフトでDVIを算出できるワークシートを作成した。 -
令和元・指導「岩手県における水稲高密度播種苗の播種量及び育苗日数」 (PDF 330.0KB)
高密度播種苗の育苗において、県中南部「ひとめぼれ」では播種量を箱あたり250~275グラム、育苗日数を21日とした時、移植時の使用箱数が慣行より約50%削減できる。また、県北部「たわわっこ」では播種量を箱あたり250~300グラム、育苗日数を21日とした時、移植時の使用箱数が慣行より約40~55%削減できる。 -
令和元・指導「水稲高密度播種苗移植栽培における葉いもち・初期害虫の防除」 (PDF 537.6KB)
水稲高密度播種苗移植栽培(播種量:箱あたり乾籾250グラム以上)において、移植時の薬剤側条処理が葉いもち、初期害虫(イネミズゾウムシ、イネドロオイムシ)の防除に有効。 -
平成30・普及「早生糯水稲『めんこもち』の期待生育量と栽培法」 (PDF 570.1KB)
「カグヤモチ」に優る10アール当り収量570~640kg(1.9mm篩調製)を安定生産するための目標とする平米当り総籾数は31~36千粒、平米当り穂数350~450本、登熟歩合80%以上である。窒素施肥量は、基肥を「カグヤモチ」と同等の10アール当り6kg、追肥は幼穂形成期に10アール当り2kgを上限とする。刈り取り適期の目安は、出穂後の日平均積算温度で1,000~1,100℃程度である。 -
平成30・普及「飼料用粳水稲『たわわっこ』の多収安定生産のための期待生育量と栽培法」 (PDF 669.1KB)
たわわっこの粗玄米収量で10アール当り700~750kgを目標とした期待生育量は平米当り籾数が34~40千粒、平米当り穂数が285~300本、一穂籾数が120~135粒である。窒素施肥量は、基肥を10アール当り6~10kg、追肥を幼穂形成期に10アール当り2kg以上とする。刈取りは出穂後日平均気温積算温度で1,100℃以降から可能だが、1,400℃以降で刈取りを行うことで収穫後乾燥コストが低減される。 -
平成30・指導「平成30年岩手県産水稲の生育経過の特徴と作柄・品質に影響した要因の解析」 (PDF 584.4KB)
6月中旬は低温寡照となり分げつの発生が緩慢だったため、茎数は6月下旬以降平年を下回って推移し、穂数は平年を下回った。平米当たり籾数は平年を下回ったが、玄米千粒重、登熟歩合が平年を上回り、作柄は平年並みだった。出穂、開花は良好で、穂いもちの発生圃場率は低く、カメムシ類の加害による斑点米の発生も少なかったことから、1等米比率90%以上を確保した。 -
平成30・指導「水稲品種『金色の風』の収量構成要素等」 (PDF 419.4KB)
水稲品種「金色の風」において、倒伏程度を3未満に抑え、整粒歩合を70%以上確保するための稈長は87cm以下である。収量水準540kgを確保するための平米当たり籾数は24~27千粒であり、この時の穂数は380~430本、一穂籾数は56~71粒、登熟歩合は88%以上、千粒重は22.7~24.0グラムである。 -
平成30・指導「水稲品種『金色の風』の栄養診断基準」 (PDF 715.3KB)
水稲品種「金色の風」の平米当たり籾数を24~27千粒、稈長87cm以下とするための幼穂形成期の栄養診断基準は、窒素濃度1.3~1.9%、平米当たり乾物重260~360グラム、窒素吸収量は平米当たり3.8~6.0グラムである。同時期の草丈×茎数×葉色値(SPAD値)で算出される簡易栄養診断値は、1.0~1.7×10^6である。 -
平成30・指導「『金色の風』に適する肥効調節型肥料の配合」 (PDF 423.2KB)
「金色の風」に適する肥効を示す肥効調節型肥料の配合を明らかとした。この配合の肥料を基肥に用いることで、追肥省略が可能となり、速効性肥料の基肥と減数分裂期追肥による施肥体系と同等の収量・品質を確保することが可能である。 -
平成30・指導「『銀河のしずく』に適する肥効調節型肥料の配合」 (PDF 412.7KB)
「銀河のしずく」に適する肥効を示す肥効調節型肥料の配合を明らかとした。この配合の肥料を基肥に用いることで、追肥省略が可能となり、速効性肥料の基肥と幼穂形成期追肥による施肥体系と同等の収量・玄米品質を確保することが可能である。 -
平成29・指導「『銀河のしずく』の鉄コーティング湛水直播による良質米安定生産のための期待生育量と栽培法」 (PDF 722.9KB)
「銀河のしずく」は、鉄コーティング湛水直播栽培においても移植栽培並の収量水準10アール当たり600kgで、外観品質・食味官能評価とも同水準を確保できる。目標とする平米当たり総籾数は28千粒、平米当たり穂数460本、登熟歩合94%前後、稈長75cm以下であり、栽培法は、播種量を乾籾換算で10アール当たり4kg前後、施肥は10アール当たり窒素成分全量で6kg程度とする。 -
平成29・指導「鉄コーティング湛水直播における耐ころび型倒伏性向上のための水管理」 (PDF 1.1MB)
鉄コーティング湛水直播において、中干しに加え、穂ばらみ期に1週間程度の落水期間を追加することで、登熟期の田面土壌硬度が高まり、倒伏を軽減することができる。 -
平成29・指導「玄米の登熟に対する登熟期間前期の低温寡照の影響」 (PDF 257.4KB)
平成29年度の登熟期間前期の気象は平年に比べ低温寡照であり、特に日射量が大きく低下し、登熟期間の長期化および登熟歩合の低下がみられた。玄米の登熟に対する登熟期間前期の気象の影響は、積算気温は、登熟日数に高い相関がみられ、一方、積算日射量は、登熟歩合に高い相関がみられる。 -
平成29・指導「水稲品種『銀河のしずく』の栄養診断基準の策定」 (PDF 257.7KB)
水稲品種「銀河のしずく」の平米当たり籾数を25~30千粒とするための幼穂形成期の栄養診断基準は、窒素濃度1.1~1.6%、平米当たり乾物重250~400グラム、平米当たり窒素吸収量3.5~6.0グラムである。同時期に草丈×茎数×葉色SPAD値で算出される簡易栄養診断基準値は、0.8~1.4×10^6である。 -
平成29・指導「平成29年8月の低温・寡照条件下における登熟及び玄米品質の推移(ひとめぼれ)」 (PDF 251.8KB)
8月は低温寡照で経過したため、出穂遅延や、出穂のバラツキが見られ、登熟は緩慢であった。9月は、気温は概ね平年並み、多照で経過し、10月になってからも登熟が進展したことから、登熟期間は長期化したものの、成熟期における整粒歩合は80%以上を確保した。 -
平成29・指導「平成29年岩手県産水稲の生育経過の特徴と作柄・品質に影響した要因の解析」 (PDF 381.2KB)
6月上旬は低温寡照により分げつの発生が緩慢だったが、6月中下旬は天候の回復により、分げつの発生が旺盛となり、有効茎は十分に確保され穂数は平年を上回った。平米当たり籾数は平年を上回ったが、8月の低温寡照により、登熟歩合が平年を下回ったことから、作況指数は「98」だった。登熟期後半の好天により、県中南部では、1等米比率90%を確保した。 -
平成29・指導「水稲鉄コーティング湛水直播栽培に適する肥効調節型肥料の配合(追補『銀河のしずく』に対する効果)」 (PDF 498.9KB)
「銀河のしずく」の鉄コーティング湛水直播栽培において、鉄コーティング湛水直播栽培用肥料は、生育初期の窒素溶出量が少ないものの、カルパーコーティング湛水直播栽培用肥料と同等以上の収量が得られる。また、肥料費が14%低減される。 -
平成29・指導「鉄コーティング湛水直播栽培における葉いもち・初期害虫の防除」 (PDF 236.4KB)
鉄コーティング湛水直播栽培において、播種前の種子処理剤、播種時の土中処理剤の使用が葉いもち・初期害虫の防除に有効である。 -
平成29・指導「平成29年8月の低温が不稔の発生に与えた影響(いわてっこ)」 (PDF 223.6KB)
平成29年の「いわてっこ」において、減数分裂盛期に極端な低温は無かったが、一部の栽培地区で20%以上の高い不稔が発生した。この不稔の原因は出穂期以降の低温に遭遇したことによるものと考えられた。 -
平成28・普及「品種 極良食味の主食用晩生粳水稲『金色の風』」 (PDF 245.3KB)
水稲「金色の風(旧系統名:岩手118号)」は「ひとめぼれ」に優る極良食味である。出穂期・成熟期は「ひとめぼれ」並みからやや遅い“晩生の中”に属し、耐冷性は「ひとめぼれ」並みの“極強”で、いもち病抵抗性は「ひとめぼれ」並みである。「ひとめぼれ」より少収である。 -
平成28・普及「品種 耐倒伏性に優れる早生の飼料用米粳水稲『岩手122号(たわわっこ)』の育成」 (PDF 291.4KB)
水稲「岩手122号(たわわっこ)」は飼料用米専用系統で、「つぶみのり」より耐倒伏性に優れる。出穂期および成熟期は「つぶみのり」より早く、早晩性は“早生の晩”に属する。耐冷性は「つぶみのり」並の“強”。いもち病圃場抵抗性は、葉いもち・穂いもちともに“極強”。収量性は「つぶみのり」並に多収の粳米である。 -
平成28・普及「品種 切り餅加工適性に優れる早生糯水稲『ふ系糯234号(めんこもち)』」 (PDF 251.6KB)
「ふ系糯234号(めんこもち)」は、「カグヤモチ」と比較して餅のこしが強くなめらかな舌触りで切り餅加工適性に優れる。出穂期、成熟期とも「カグヤモチ」と同等の“早生の中”に属する。穂発芽性は“難”であり、いもち病抵抗性は“極強”と優る。収量性は同等である。 -
平成28・指導「水稲鉄コーティング点播機用作溝装置の開発(追補)」 (PDF 284.8KB)
水稲鉄コーティング直播用点播機のフロート後方部に装着できるステンレス製の作溝装置を開発し、その性能は従来の高精度湛水直播機に対応した作溝装置とおおむね同程度である。 -
平成28・指導「常時被覆育苗による乳苗移植栽培の特徴」 (PDF 308.7KB)
乳苗移植栽培において、育苗は播種量を箱当たり200~250グラム、床土に無肥料培土を使用し、置床後は被覆資材で常時被覆して9~12日間管理することで移植可能な苗質を確保できる。移植は既存の移植機で適応可能であり、10アール当たりの使用箱数は稚苗移植栽培に比べ約2~4割程度低減できる。 -
平成28・指導「『つぶゆたか』の鉄コーティング湛水直播による飼料用米安定生産のための生育指標と栽培法」 (PDF 566.2KB)
「つぶゆたか」の鉄コーティング湛水直播栽培において、倒伏を最小限に抑制できる総籾数の上限は平米当たり32千粒、この時の目標収量は10アール当たり720kg前後である。目標収量を得るため、播種は点播で乾籾10アール当たり5kg前後、施肥窒素全量は10アール当たり10kg程度とする。 -
平成28・指導「『ひとめぼれ』の鉄コーティング湛水直播による良質米安定生産のための生育指標と栽培法」 (PDF 950.5KB)
「ひとめぼれ」の鉄コーティング湛水直播栽培において、倒伏を最小限に抑制できる総籾数の上限は平米当たり26千粒、この時の目標収量は10アール当たり530kg前後である。目標とする収量及び品質確保のため、播種は点播で乾籾10アール当たり3kg前後、施肥窒素全量は10アール当たり4~6kgとする。 -
平成28・指導「無代かき鉄コーティング湛水直播栽培の特徴」 (PDF 367.8KB)
無代かき鉄コーティング湛水直播栽培は、慣行の代かきを行う方式に比べ、播種前のほ場準備に係る労働時間ピークを分散できる。入水前のほ場づくりや施肥の条件は乾田直播に準ずることで、漏水を抑制しつつ、代かきを行う方式と同等の収量確保が可能である。 -
平成28・指導「平成28年岩手県産水稲の生育経過の特徴と作柄・品質に影響した要因の解析」 (PDF 419.3KB)
平成28年は活着、初期生育とも良好だったが、6月中下旬の寡照により分げつが抑制されたため、穂数は平年をやや下回った。平米当たり籾数は平年を下回ったが、千粒重は平年並みで、登熟歩合が平年を上回ったことから、作況指数は「102」となり、玄米品質も良好だった。 -
平成28・指導「水稲新品種『金色の風』の良食味・高品質安定栽培法」 (PDF 321.1KB)
水稲新品種「金色の風」の極良食味の特性を発揮するため、窒素施肥量は、基肥で10アール当たり6kg以内、追肥は減数分裂期に10アール当たり2kg以内とし、刈取り適期の目安は、出穂後積算温度で概ね950~1050℃とする。 -
平成28・指導「県産他品種と比較した水稲新品種『金色の風』の食味特性」 (PDF 351.1KB)
水稲新品種「金色の風」の食味は「ひとめぼれ」に比べ粘りが強く軟らかい。加水率1.30から1.35の間に調節することで食味の特徴を維持し最大限発揮させることができる。アミロース含有率が他品種より約3ポイント低く、糊化特性のブレークダウンが高く、セットバックが低い。炊飯米物性は表層及び全体が軟らかく、粒全体の付着量とバランス度が高い。 -
平成28・指導「水稲鉄コーティング湛水直播栽培に適する肥効調節型肥料の配合」 (PDF 438.4KB)
3種類の肥効調節型肥料を配合した肥料は、本県における水稲鉄コーティング湛水直播栽培に適した肥効を示し、水稲カルパーコーティング湛水直播栽培用肥料を上回る収量が得られる。 -
平成28・指導「水稲品種『銀河のしずく』のいもち病圃場抵抗性を利用した穂いもち防除の省略」 (PDF 223.4KB)
「銀河のしずく」はいもち病が発生しにくい品種であり、箱施用剤による葉いもち防除1回で葉いもち及び穂いもちの発生を抑制できるため、穂いもち防除を省略できる。 -
平成28・指導「水稲出穂期以降のアカスジカスミカメ防除対策(追補)」 (PDF 220.5KB)
現在使用されている斑点米カメムシ類の主要な防除剤の中で、ジノテフラン水溶剤が斑点米を抑制する期間が最も長い。 -
平成27・普及「水稲新品種『銀河のしずく』の高品質・良食味米安定栽培法」 (PDF 756.1KB)
水稲品種「銀河のしずく」を高品質かつ玄米タンパク質含有率を7.0%(乾物換算)以下とするため、窒素施肥量は、基肥で10アール当たり6kg以内、追肥は幼穂形成期に10アール当たり2kg以内とし、刈取り適期の目安は、出穂後積算温度で概ね 950~1,050℃とする。収量構成要素等の目安は、平米当たり籾数25~30千粒、同穂数390~430本、登熟歩合90%以上、稈長75cm前後、10アール当たり収量(1.9mm篩)は540~600kgである。 -
平成27・指導「平成27年岩手県産水稲の生育経過の特徴と作柄・品質に影響した要因の解析」 (PDF 407.8KB)
平成27年は活着は良好で、6月から7月にかけて高温多照で経過したため、有効茎は早期に確保され、出穂期は早まった。適正な追肥の実施により平米当たり籾数を平年並みに確保したほか、登熟歩合は良好で、玄米千粒重が平年を上回ったことから、精玄米重は平年を上回り、玄米品質も良好だった。 -
平成27・指導「岩手県の津波被災農地における水田雑草『コウキヤガラ』発生の確認」 (PDF 448.8KB)
津波で被災した水田に多年生雑草「コウキヤガラ」が侵入し、雑草化していることを新たに確認した。畦畔際、水口付近などに発生が見られる圃場が多いが、一部の圃場では、圃場内での発生が多く、水稲の分けつ減少、黄化などの雑草害を確認した。 -
平成27・指導「津波被災後の復旧水田における水稲の生育及び収量向上事例」 (PDF 259.4KB)
津波被災以前よりも収量水準が低下した復旧水田における実証事例では、標準施肥体系に比べ窒素成分施用量を10アール当たり2kg増肥した肥効調節型肥料の全量基肥一回施肥により生育及び収量水準が向上した。同事例では、営農再開後3作目には生育及び収量水準が向上し、標準施肥体系でも一定の収量が得られた。 -
平成26・普及「品種 食味、栽培特性(耐冷性・耐病性・耐倒伏性)に優れる中生粳水稲『岩手107号(銀河のしずく)』」 (PDF 232.7KB)
水稲「岩手107号(銀河のしずく)」は「あきたこまち」より良食味である。出穂期は「あきたこまち」よりやや遅く、成熟期は「どんぴしゃり」よりやや早い“中生の中”に属する。耐冷性は“極強”。いもち病抵抗性は「あきたこまち」より強い。収量性は「あきたこまち」よりやや多収の粳米である。 -
平成26・指導「酸化調製機(50kgタイプ)を活用した水稲鉄コーティング種子作製の効率的作業体系」 (PDF 449.7KB)
鉄コーティング種子作製において、酸化調製機(50kgタイプ)を用いた作業体系は、労働時間を従来(育苗箱上で種子を酸化・風乾する場合)の55%まで短縮できる。また本体系は、処理量325kg(播種面積6.5ヘクタール)以上の場合に従来よりも低コストとなる。 -
平成26・指導「飼料用米『つぶみのり』の鉄コーティング湛水直播栽培における安定多収生産のための栽培管理」 (PDF 637.5KB)
「つぶみのり」の鉄コーティング湛水直播栽培において、倒伏程度2以下となる粗玄米収量の上限は10アール当たり700kg前後であり、この収量を確保するため、播種様式は点播で目標苗立ち本数を平米当たり60~90本(播種量10アール当たり3.5~4.5kg)とし、施肥は「直播用200」で窒素成分10アール当たり6~7kg(全層施用時)とする。 -
平成26・指導「平成26年岩手県産水稲の生育経過の特徴と作柄・品質に影響した要因の解析」 (PDF 396.6KB)
平成26年は、6月から7月にかけて高温多照で経過したため、有効茎は早期に確保され、適正な追肥の実施により穂数、平米当り総籾数ともに多かった。登熟期間は、低温寡照で経過したため、登熟は緩慢となった。登熟歩合、玄米千粒重は平年を下回ったが、平米当り総籾数が多いことから、精玄米重は平年を上回った。 -
平成26・指導「水稲品種『あきたこまち』の鉄コーティング湛水直播栽培における安定生産のための期待生育量」 (PDF 511.4KB)
耐倒伏性「中」の「あきたこまち」の鉄コーティング湛水直播栽培における目標収量は、移植栽培より2割程度低い10アール当たり500kgである。この収量を得るための平米当たり籾数は23~25千粒であり、穂数は平米当たり400~450本である。この期待生育量を確保するために必要な苗立ち本数は平米当たり70~90本であり、苗立ち率60%程度で播種量は10アール当たり3~4kgである。 -
平成26・指導「水稲品種『どんぴしゃり』の鉄コーティング湛水直播栽培における安定生産のための期待生育量」 (PDF 475.7KB)
耐倒伏性「強」の「どんぴしゃり」は鉄コーティング湛水直播栽培でも、移植栽培並みの10アール当たり570kgの収量が確保できる。この収量を得るための平米当たり籾数は25~30千粒、穂数は平米当たり400~470本である。この期待生育量を確保するために必要な苗立ち本数は平米当たり60~90本であり、苗立ち率60%程度で播種量は10アール当たり3.5~4.5kgである。 -
平成26・指導「水稲用軽量育苗培土の特性」 (PDF 361.2KB)
軽量培土の育苗箱重量は、粒状培土より1~3割軽く、苗の生育量は平置き育苗・プール育苗とも粒状培土と同等である。また、平置き育苗では、苗の葉色や窒素含有率が低下しやすい。 -
平成26・指導「水稲品種『ひとめぼれ』におけるいもち病防除と葉いもち・穂いもち発生量の関係および収量に対する影響」 (PDF 257.0KB)
「ひとめぼれ」では、穂いもち防除を実施しない場合、上位葉での葉いもちの発生量がわずかでも穂いもちが多発し、減収する可能性がある。 -
平成26・指導「広域的に葉いもち防除を行った『ひとめぼれ』栽培地域において穂いもち防除を省略した場合の被害発生リスク」 (PDF 177.9KB)
「ひとめぼれ」栽培地域において、箱施用剤による葉いもち防除を広域的に実施し、葉いもち発生量を極めて少なく抑制した地区では、穂いもち防除の有無に関わらず被害発生リスクは低くなる。葉いもち多発圃場がある地区で穂いもち防除を省略すると穂いもち被害発生リスクが高くなり、同地区内の葉いもち少発生圃場でも穂いもちが多発することがある。 -
平成25・普及「水稲鉄コーティング湛水直播の最適コーティング量と本田初期管理」 (PDF 287.6KB)
鉄コーティング湛水直播では、鉄粉の粉衣量を乾籾の0.5倍重とすることにより、スズメ害を安定的に抑制できる。また、播種後8日目から本葉1葉期まで落水管理を行うとともに、作溝により落水時の滞水ムラを少なくすることで、苗立ちを安定させることができる。 -
平成25・指導「水稲鉄コーティング種子作製用鉄粉の造粒・発熱特性の比較」 (PDF 437.2KB)
鉄コーティング種子作製用鉄粉は、粒度が細かいほど造粒しやすいが、サビ処理時に発熱し易い。一方、粒度の粗いものはサビが遅いため、サビが不十分な場合は水の再噴霧・再放熱を行う。造粒後の種子は、育苗箱あたり1kg未満に広げ、十分放熱する。 -
平成25・指導「水稲鉄コーティング湛水直播栽培技術の特徴」 (PDF 330.1KB)
鉄コーティング湛水直播栽培は、カルパーコーティング湛水直播栽培に比べ、種子作製が容易で長期間保存でき、春作業労働時間のピーク分散が可能であること、播種方法の選択自由度が高く小規模でも導入しやすいこと、スズメ害による苗立ち率の変動が少なく、苗立ち確認が容易であることなどが長所である。一方、カルパー湛水直播栽培に比べ、苗立ちが遅れること、倒伏しやすいことなどが短所である。 -
平成25・指導「平成25年岩手県産水稲の生育の特徴と作柄・品質に影響した要因の解析」 (PDF 283.3KB)
平成25年は、平年より早く有効茎が確保されたが、幼穂形成期から減数分裂期の寡照低温傾向で、窒素吸収量が低下し、県央、県南地域では穂数、東部では一穂籾数が減少した。登熟期間の前半は、最高気温が高く登熟が早まり割れ籾が増加したため、斑点米発生圃場率がやや高かったが、最低気温はあまり高くなく白未熟粒による品質の低下は見られなかった。穂いもちは、感染源となる上位3葉の葉いもち発生がやや多く、8月の降雨日数が多かったため、収穫期の発生ほ場率・程度とも平年より高かった。 -
平成25・指導「岩手県における水稲品種『ひとめぼれ』の疎植栽培の特徴」 (PDF 310.6KB)
岩手県において水稲品種「ひとめぼれ」の疎植栽培(平米当たり約16株)栽培は、標準栽培(平米当たり約21株)に比べ、育苗箱数、種子量、苗運搬時間は概ね4分の3となるが、収量は9割程度に減少する。また、出穂期、成熟期ともに1~2日程度遅くなり、青未熟粒がやや多くなり、粒厚もやや薄くなる。 -
平成25・指導「平成25年度における水稲品種『いわてっこ』の障害不稔発生の解析」 (PDF 511.0KB)
平成25年7月の異常低温における「いわてっこ」の10日積算冷却量は最大20程度で、7月20日頃に減数分裂期を迎えた場合で不稔歩合は10~15%程度であった。また、県北地域における「いわてっこ」の減数分裂期の低温遭遇を回避するためには移植時期を早めないことが有効である。 -
平成25・指導「大吟醸酒向け水稲品種『結の香』の栽培の目安」 (PDF 432.8KB)
大吟醸酒原料向け水稲品種「結の香」の倒伏を抑え、収量、品質を確保するための目安となる平米当り籾数の上限は2万4千粒であり、追肥は幼穂形成期における生育の目安をもとに調整する。成熟期(黄化籾割合8割)に達する登熟積算気温は1000~1100℃である。 -
平成24・普及「水稲湛水作溝同時直播栽培における新たな低コスト作溝装置」 (PDF 566.3KB)
高精度湛水直播機のフロート後方部に装着する1ピース・シームレスのステンレス製作溝装置は、従来装置と同等以上の作溝性能を示す上、より軽量・低コストで作成でき、装着も容易である。 -
平成24・普及「水稲有機栽培における機械除草を中心とした除草体系」 (PDF 109.6KB)
水稲有機栽培では、「プラウによる秋の反転耕」と「荒代かきと植代かきの間隔をあけた2回代かき」「枕地ならし機構付き田植機」「株間除草機」の組み合わせによって、一年生雑草、多年生雑草ともに高い除草効果が得られ、増収につながる。除草コストは有機慣行体系より低下する。 -
平成24・普及「湛水土中直播栽培における『つぶみのり』『つぶゆたか』の出穂期予測に基づく目標収量別の播種期間の設定」 (PDF 75.4KB)
非主食用水稲品種「つぶみのり」「つぶゆたか」の湛水土中直播栽培では、播種後の日平均気温から出穂期の予測が可能である。この出穂予測と登熟積算気温をもとに、播種早限、播種晩限を算出し、目標収量別の播種期間が設定できる。目標収量を10アール当たり700kgとした場合、「つぶみのり」は、一関では5月第1~第4半旬、北上では5月第1~第2半旬、「つぶゆたか」は、一関では5月第1~第2半旬である。 -
平成24・指導「平成24年岩手県産水稲の生育経過の特徴と作柄・品質に影響した要因の解析」 (PDF 261.9KB)
平成24年は、水稲の活着はほぼ平年並みであったが、6月中旬頃の低温の影響により、生育が停滞した。その後の高温により出穂期は平年並みとなり成熟期はかなり早まった。登熟期は高温少雨下であったが適正な追肥の実施により稲体活力を維持でき、玄米品質は良好となった。育苗期は高温により細菌病の発生は平年より多くなった。水田雑草では、高温多照により後発生したノビエ等が多発した。 -
平成24・指導「水稲出穂期以降のアカスジカスミカメ防除対策」 (PDF 110.3KB)
穂揃期約1週間後に薬剤散布し、散布後おおむね1週間以内(残効期間内)に畦畔草刈を実施すると、アカスジを水田内に定着させずに斑点米被害を低く抑えることができる。穂揃期1週間後にジノテフラン剤を茎葉散布した圃場において追加防除が必要な場合には、穂揃期3週間後に茎葉散布することで斑点米被害を低く抑える。 -
平成23・普及「早生低アミロース水稲品種『岩手91号(きらほ)』の育成」 (PDF 129.7KB)
「岩手91号(きらほ)」は、熟期が「いわてっこ」並みの早生の低アミロース品種である。玄米はわずかに白濁するが良質である。食味官能試験では炊飯米の粘りが強く、総合評価が「いわてっこ」並から上回る。アミロース含有率は9~12%と、他の品種に比べ年次変動が小さい。 -
平成23・普及「大吟醸酒原料向け水稲品種『岩手酒98号(結の香)』の育成」 (PDF 315.4KB)
「岩手酒98号(結の香)」は、心白が中心に入り、大吟醸酒用として高度精米(40%)の歩留まりが良好な品種である。熟期は「吟ぎんが」より遅い“晩生の中”である。適正な粗タンパク質含有率および生育量の確保のため、基肥施肥窒素量は10アール当たり4.5~6kg、栽植密度は平米当たり13.9~22.2株とする。 -
平成23・指導「津波被災水田において栽培した水稲の事例解析」 (PDF 155.4KB)
津波被災水田で水稲を初めて栽培する場合、移植前に耕起し湛水(1~6日間)後に排水、または代かき後に排水を行うことで、水田作土層のEC(電気伝導度)値を生育に影響のない県の除塩基準0.6dS/mまで低下でき、慣行並みの生育と収量を確保することができる。今回の調査事例において除塩対策回数は、作付け前のEC値4dS/m以上の場合は6回、EC値2~3dS/mの場合2~3回程度である。 -
平成23・指導「平成23年岩手県産水稲の生育経過の特徴と作柄・品質に影響した要因の解析」 (PDF 3.7MB)
平成23年の水稲は、苗質は平年並であったが、活着は低温の影響もあり平年並からやや劣った。活着後の強い低温の影響で初期分げつが抑制され、その後高温で分げつは増加したものの穂数は平年より少なかった。幼穂形成期の気温はかなり高く推移し、減数分裂期に低温となったが稔実への影響はなく、出穂盛期は高温で出穂揃いは良好であった。登熟初期の平年並の気温で寡照、登熟後期はかなり高温で登熟は良好であった。穂数は平年より少なく、一穂籾数はやや多くなり作況指数は県全体で102の「やや良」である。うるち玄米の1等米比率は94.4%(平成23年12月末現在)で、主な落等理由はカメムシ着色である。本年は東日本大震災による水田の津波被災や、台風など大雨により水田の冠水被害も見られた。 -
平成23・指導「岩手県における水稲主要品種の幼穂形成期追肥実施を7月上旬に判定する目安」 (PDF 124.0KB)
岩手県の水稲主要品種(「ひとめぼれ」「あきたこまち」「いわてっこ」)は、7月5日の稲体窒素吸収量+土壌アンモニア態窒素量を目安として幼穂形成期の追肥を判定できる。また、「ひとめぼれ」については、草丈とSPAD測定値と葉齢または移植後の積算平均気温を掛け合わせた数値も幼穂形成期追肥の目安にできる。 -
平成23・指導「無コーティング種子を使用した水稲作溝同時湛水直播栽培の生育の特徴と管理のポイント」 (PDF 683.1KB)
水稲作溝同時湛水直播栽培において、無コーティング種子の苗立ち率は、カルパーコーティング種子に比べ20~30ポイント程度低く、平米当たりの苗立ち本数100~120本を確保するためには、播種量を10アール当たり6~8kgとする必要がある。出芽揃い~出穂期は1~2日程度遅れるが、カルパーコーティング種子と同程度の苗立ち本数を確保した場合は、同等の収量を得ることができる。 -
平成23・指導「特別栽培米専用肥料の連用による収量・品質及び可給態窒素への影響」 (PDF 257.5KB)
基肥に有機態窒素70%配合肥料、追肥に化学肥料を用いた水稲の生育および収量は、化学肥料のみの施肥体系並みからやや少ないが、有機態窒素50%配合肥料と収量は同等であり、いずれの施肥体系も同等の玄米品質を確保できる。また、有機態窒素配合肥料を連用しても土壌中の可給態窒素は増加しない。 -
平成23・指導「アカスジカスミカメの斑点米形成時期」 (PDF 40.7KB)
アカスジカスミカメ成虫による斑点米形成時期は穂揃期7日後より穂揃期35日後まで長期に及ぶ。このため、穂揃期7日後以降は水田内のアカスジカスミカメ密度を長期にわたり低く維持する必要がある。 -
平成22・普及「水稲の乾田直播栽培法」 (PDF 1.1MB)
岩手県内における水稲乾田直播栽培は、早生品種が盛岡地域以南平坦地、晩生品種は北上地域以南平坦地において可能である。栽培上は、播種前後鎮圧が重要であり、基肥には肥効調節型肥料を用い、除草体系は3回体系を基本とする。播種までの作業時間は湛水直播並み以下であり、麦、大豆用の所有播種機を用いることで機械費の低減を図ることができる。 -
平成22・普及「水稲湛水直播栽培における作溝同時直播装置の開発(追補)~ 粒状側条施肥機付き直播機での作溝同時直播 ~」 (PDF 290.4KB)
多目的田植機の粒状側条施肥機付き直播機に作溝装置を取り付ける場合、泥よけ装置は使用しない。また、6条用播種機では、泥よけ装置を使用しないことによるフロート前後の重量不均衡の解消と左右のフロートのばたつき動作を抑制し、播種精度、肥料及び種子の覆土精度を確保するため、Lアングルにより全フロートの連結固定を行う。 -
平成22・普及「イプコナゾール・銅水和剤による水稲種子の大量消毒法」 (PDF 165.4KB)
イプコナゾール・銅水和剤7.5倍液の乾燥種子重量当たり3%量吹き付け処理は、ばか苗病や細菌病類等に効果が高く、催芽時の芽の動きが若干遅くなるものの、苗の生育への影響も認められないことから、大型の種子消毒機械に適用できる。 -
平成22・指導「平成22年岩手県産水稲の生育経過の特徴と作柄・品質に影響した要因の解析・特に夏季高温の影響の解析」 (PDF 830.3KB)
平成22年の水稲の生育は、6月から9月上旬に観測史上一位の高温多照で推移し、出穂期は5日、成熟期は11日早くなった。5月中下旬の低温寡照で初期生育が劣り、穂数が平年より少なかったが、一穂籾数が多く、登熟歩合も高めで収量は確保され、作況指数は県全体で104のやや良である。うるち玄米の1等米比率は89.2%(平成22年12月末日現在)と過去5年間で最も低く、主な落等理由は着色粒(カメムシ類)で、8月下旬にカメムシの加害が多かったことが要因である。一方、適正追肥と間断灌漑の徹底で、平成11年に比べ白未熟粒(乳白粒など)の発生は少なかった。 -
平成22・指導「新しい岩手県リアルタイムメッシュ気象情報システムに対応した水稲主要品種の生育ステージ予測技術」 (PDF 31.6KB)
新しい岩手県リアルタイムメッシュ気象情報システムに対応し、水稲主要品種(ひとめぼれ、あきたこまち、いわてっこ、どんぴしゃり、もち美人他)について、生育予測のための予測精度を高めたパラメータを新たに作成した。 -
平成22・指導「7~8月の高温がアカスジカスミカメの発生に及ぼす影響」 (PDF 98.0KB)
アカスジカスミカメ第2世代孵化盛期の早い(北上で8月5日以前)高温年は第2世代成虫の発生が早まり、7月や8月上旬の発生が少なくても8月下旬以降は本田における発生密度が増加する可能性が高いため、追加防除等の対策が必要である。 -
平成22・指導「堆肥を用いた『つぶゆたか』の稲WCS多収栽培の施肥法」 (PDF 127.0KB)
「つぶゆたか」の稲WCS多収栽培の施肥法は、牛ふん堆肥10アール当たり2トンのリン酸・カリを利用した窒素のみの施肥とし、10アール当たり窒素成分は、移植栽培で12~13kg、湛水直播栽培で10~11kgとする。 -
平成21・指導「水稲湛水直播栽培における作溝同時直播装置の開発(追補)~ 装置の改良と現地適応性 ~」 (PDF 221.6KB)
作溝同時直播装置の種子誘導装置を改良することにより、播種深が一定となり、播種精度が向上する。改良機は県内各地のいずれの土壌条件においても、高い播種精度を維持したまま、従来播種機に市販作溝機を装着した場合より、幅が広く深い排水溝を形成できる。 -
平成21・指導「水稲主要品種における湛水直播栽培の安全度」 (PDF 99.2KB)
水稲品種「いわてっこ」「あきたこまち」「どんぴしゃり」「ひとめぼれ」を用いた湛水直播栽培について、過去20年間における、播種適期判定及び出穂予測を行い、「安全出穂期」を確保している割合から、直播栽培を導入する上での安全度(またはリスク)を明らかにできる。また、季節予報を用い品種別の安全度予測が可能である。 -
平成21・指導「水稲乾田直播栽培を安定させる播種時鎮圧及び播種条間」 (PDF 278.1KB)
水稲乾田直播栽培では、播種前後に土壌を鎮圧することにより、播種深が安定し、出芽揃いが良好になる。また、「どんぴしゃり」では播種条間が狭い方が早期に茎数を確保でき、穂数増加と増収が期待できる。 -
平成21・指導「県内のJAS認証を取得している水稲有機栽培事例」 (PDF 32.4KB)
本県で取り組まれている水稲有機栽培は、10アール当たり平均収量450~300kgと県の10アール当たり平均収量533kgを下回っている。雑草対策として実施している「アイガモ」「紙マルチ」では残草が少ないが、「米ぬか+深水」では、「コナギ」が特異的に残草し減収している事例が多い。病害虫は課題と考えているものの、有効な方法が無く対策が取られていない。 -
平成21・指導「県内で最も流通量の多い水稲特別栽培専用肥料の施用方法」 (PDF 23.0KB)
県内で最も流通量の多い特栽専用肥料を用い、慣行栽培並の収量を得るためには、慣行栽培と同じ施用量で「基肥+追肥」の施用法とする必要がある。この場合の玄米タンパク質含量は慣行並みである。「基肥全量」施用では、生育後半まで肥効を維持することはできない。 -
平成21・指導「平成21年における水稲生育の特徴と作柄・品質に影響した要因の解析」 (PDF 200.2KB)
平成21年の水稲の生育は、6月中旬の低温の影響で初期生育は劣ったものの、6月下旬から7月上旬の好天で分げつが旺盛となり、穂数は平年よりやや多く確保された。登熟中期から後半にかけての低温で登熟は遅れたが、9月の多照で玄米肥大は平年並となり、作況指数(平成21年12月8日現在)は、県全体で「100」の平年並であった。うるち玄米の1等米比率は93.2%(平成21年12月末日現在)で高品質を確保している。落等要因は斑点米(着色粒)が主なものであるが、カメムシ類の発生量が少なかったため斑点米の発生量は例年を下回った。また、登熟中期から後半の低温の影響で充実が劣ったことによる整粒不足が要因のひとつとしてあげられる。 -
平成21・指導「飼料用イネ(WCS)栽培における効率的な雑草防除」 (PDF 178.8KB)
飼料用イネ(WCS)の直播栽培で増加した雑草種子は、移植栽培に切り換えることで減少させることができる。また、移植栽培時に深水管理を行い栽植密度を高めると、雑草の防除効果が高まる。ノビエは深水管理を行い、初期除草剤を使用することで発生を抑えることができる。 -
平成21・指導「育苗箱全量施肥による水稲のリン酸・カリ無施用栽培」 (PDF 148.4KB)
土壌の可給態リン酸、交換性カリが無施肥可能な水準まで蓄積している水田では、育苗箱全量施肥により窒素のみを施用することで、リン酸、カリを施用した場合と同等の生育・収量・品質が得られ、本田施肥作業が省略でき施肥コストは72%に減少する。 -
平成21・指導「防草シートを使用したイブキジャコウソウによる省力的な法面管理方法の検討」 (PDF 102.3KB)
基盤整備直後の農地法面の雑草管理のためイブキジャコウソウを定植する場合、従来の方法では、完全に被覆するまでの2~3年間は手作業による雑草の抜き取りが必要であったが、生分解性の防草シートを用いることにより、雑草の抜き取りは不要となる。 また、初年度の被覆率はマルチ区で84.3%、マット区で84.5%であり、従来の定植方法による初年度の被覆率85.0%と同程度の被覆率を得る。初年度の100平米当たりの経費はマルチ区で75,000円、マット区で223,000円であり、従来の定植方法に較べ、マルチ区で38,000円、マット区で186,000円増加する。 -
平成20・普及「イブキジャコウソウ栽培マニュアル」 (PDF 518.6KB)
イブキジャコウソウを活用した雑草防除法の早期普及拡大により、本県稲作の省力・低コスト化と農村環境の向上に資するため、現地で容易に増殖・植栽が出来るよう、栽培マニュアルを作成した。 -
平成20・普及「県中南部向け非主食用水稲新品種『岩南29号(つぶゆたか)』の育成」 (PDF 112.3KB)
「岩南29号(つぶゆたか)」は、熟期が「ひとめぼれ」並の“晩生の中”、耐倒伏性が“強”、障害型耐冷性が“強”、いもち病圃場抵抗性が葉いもち、穂いもちとも“やや強”の飼料用米など多用途に利用できる多収品種である。 -
平成20・普及「県中北部向け非主食用水稲新品種『岩手85号(つぶみのり)』の育成」 (PDF 106.7KB)
「岩手85号(つぶみのり)」は、熟期は「あきたこまち」並の“中生の早”、障害型耐冷性は“強”の県中北部で栽培可能な多収品種である。耐倒伏性は「あきたこまち」並の“中”、いもち病真性抵抗性遺伝子型は“Pia,Pib”と推定され、葉いもち圃場抵抗性は“強”である。 -
平成20・普及「落水出芽を行う水稲湛水直播栽培に適する肥効調節型肥料の配合」 (PDF 63.5KB)
落水出芽を行う水稲湛水直播栽培において、肥効の早い肥効調節型肥料30日タイプと70日タイプを5対3の割合で配合した肥料は、本県の湛水直播に適合する肥効を示し、追肥を省略した基肥のみの施肥管理が可能である。また、穂数および1穂籾数が増加し、収量の確保が容易になる。 -
平成20・普及「直播栽培における水稲中期除草剤『ペノキススラム水和剤』の使用時期」 (PDF 49.1KB)
一成分でノビエ及び広葉雑草全般に効果の高い、水稲用中後期剤「ペノキススラム水和剤」の直播栽培での使用時期は、5月初旬播種では「播種後47日頃」から、5月中旬播種では「播種後40日頃」からが目安である。 -
平成20・指導「稲作コスト低減技術情報ナビの作成」 (PDF 379.4KB)
稲作経営体の低コスト化に向けた改善点の把握とそれらに基づいた重点的な改善指導に資するため、各経営体の経営データを入力することで、生産費統計や技術体系データと比較し、要改善点を把握できるシートを作成するとともに、岩手県農業研究センターで開発した低コスト化に向けた技術や参考情報を改善効果別に検索、表示できるデータベースを作成した。 -
平成20・指導「水稲種子消毒用生物農薬の防除効果」 (PDF 29.7KB)
生物農薬は、ばか苗病に対して催芽時処理で最も安定した防除効果が得られる。一方、出芽時及び育苗初期の低温により、主な種子伝染性病害に対する防除効果が低下する。また、本田移植後のばか苗病に対する発病抑制効果が低い。 -
平成20・指導「非主食用品種『岩南29号(つぶゆたか)』および『岩手85号(つぶみのり)』の施肥法」 (PDF 28.5KB)
粗玄米収量で10アール当たり750kg確保を目標とすると、「岩南29号(つぶゆたか)」の施肥体系は、窒素成分で基肥を「ひとめぼれ」より10アール当たり2~3キログラム多い8~9kgとし、6月中旬頃の分げつ期と幼穂形成期にそれぞれ10アール当たり2kg追肥する。「岩手85号(つぶみのり)」の施肥体系は、窒素成分で基肥を「あきたこまち」より多い10アール当たり6~9kgとし、必ず幼穂形成期に追肥を10アール当たり2kg実施する。 -
平成20・指導「水稲湛水直播における作溝同時直播装置の開発」 (PDF 275.9KB)
水稲湛水直播栽培において、播種と同時に導水溝を形成する作溝同時直播装置を開発した。これを用いることにより、落水出芽における排水及び入水を、均一かつ速やかに実施でき、出芽、苗立が安定する。また、従来の作溝装置に比べて、作業を効率的に実施することが出来る。 -
平成20・指導「大区画水田における水稲直播生産技術モデル体系」 (PDF 154.5KB)
いもち病抵抗性が強い多収品種を用い、直播栽培と組み合わせることで、移植栽培と同等以上の所得を確保できる。モデル体系における作業時間は、現行の移植栽培技術体系に比べて 45%短い1ヘクタール当たり57時間となり、労働生産性は93%高い2,146円/時となる。また、60kg当たり生産費は、10%少ない9,891円となる。 -
平成20・指導「温湯浸漬処理済み水稲種子の長期保存条件」 (PDF 29.8KB)
温湯浸漬処理済水稲種子を種子水分16%以下、温度15℃以下の条件で保存することにより、長期間(24週まで)発芽率90%以上を維持することが可能である。 -
平成20・指導「アカスジカスミカメに対する地域一斉防除が有効となる防除時期」 (PDF 93.0KB)
薬剤防除を検討している地域の穂揃期の幅が7日以内の場合、半数の圃場が穂揃期に達した時期の約7日後に一斉防除を実施することにより、斑点米被害を抑えることが可能である。ただし、出穂した水田雑草(ノビエ、シズイ、ホタルイ類)が確認される圃場では、1回の防除では斑点米発生を抑えるのは困難なので、除草を徹底する。 -
平成20・指導「平成20年における水稲生育の特徴と作柄・品質に影響した要因の解析」 (PDF 854.5KB)
平成20年の水稲の生育について、5月下旬の低温の影響で初期生育は劣ったものの、7月の好天で分げつが旺盛となり、穂数は平年よりやや多く確保された。登熟期の初期及び後半の低温で登熟は遅れたが、9月の高温・多照で玄米肥大は平年並となり、作況指数(平成20年12月9日現在)は、県全体で「101」の平年並であった。うるち玄米の1等米比率は90.9%(平成20年12月31日現在)で高品質を確保している。落等要因は、7月上旬の高温・少雨でカメムシ類が多発したため斑点米(着色粒)が多く、また登熟初期、後半の低温の影響で青未熟の混入が目立った。 -
平成20・指導「肥効調節型肥料(シグモイド型)で水稲の肥料費を低減」 (PDF 42.8KB)
水稲の施肥に肥効調節型肥料(シグモイド型)を用いた、(1)育苗箱施肥(全層に豚ぷん堆肥を併用)及び(2)全量基肥一回施肥により、通常の栽培法とほぼ同等の収量・品質が得られ、肥料費をそれぞれ約15%と5%低減できる。 -
平成20・指導「水稲における固定式タイン型除草機の除草効果」 (PDF 192.7KB)
固定式タイン型除草機を用い、田植え後7~10日に1回目、その後7~10日間隔で2~4回除草することで、75~90%の雑草を除去することが可能であり、直進部分で慣行栽培に比べ約95%の収量を確保することが出来る。本機種の利用可能面積は15.1ヘクタールであり、利用面積5ヘクタールの場合、慣行栽培に比べ10アール当たり6,193円コスト高となる。 -
平成19・普及「水稲湛水直播栽培の出穂期予測と収穫適期巾の拡大」 (PDF 45.1KB)
水稲湛水直播栽培において、播種日と日平均気温を用い「いわてっこ」「あきたこまち」「どんぴしゃり」「ひとめぼれ」の出穂日予測式を作成した。この予測式を用い移植栽培と直播栽培を組合せた場合の収穫適期の拡大巾が算出でき、経営規模拡大と収穫機械等の稼働率向上の資とすることができる。 -
平成19・指導「スルホニルウレア系除草剤抵抗性イヌホタルイの防除に有効な成分を含む水稲除草剤の効果」 (PDF 187.3KB)
スルホニルウレア系除草剤抵抗性イヌホタルイに効果のある対策成分(ベンゾビシクロン、クロメプロップ、ブロモブチド)を含んだ水稲一発除草剤の抵抗性および感受性イヌホタルイに対する除草効果を確認した。 -
平成19・指導「平成19年収穫期直前の冠水被害による水稲玄米品質の特徴」 (PDF 274.8KB)
収穫直前に土壌粒子を多く含んだ濁水による冠水で2,448ヘクタールの水田が冠水し、稲体及び籾に付着した土により収穫・調製機械の損傷が多く発生した。冠水時間にかかわらず玄米光沢が劣り等外観形質が低下するとともに、籾に付着した土壌粒子が籾摺り調製後の玄米表面に”擦り込まれた”ように玄米表面に付着していた。12~24時間程度の冠水では品質は概ね維持されるが、48時間程度以上の冠水では乳白等白未熟粒の発生と共に発芽粒や発酵粒が発生し、倒伏により品質が低下した。冠水時間の食味関連成分の影響については明らかでなかった。 -
平成19・指導「平成19年における水稲生育の特徴と作柄・品質に影響した要因の解析」 (PDF 107.6KB)
平成19年の水稲作況指数は、県全体で「99」の平年並であった。収量構成要素は、平米穂数はやや多かったが一穂籾数が少なく、平米籾数は平年並であり、登熟歩合は高く、千粒重は平年並であった。うるち玄米の1等米比率(平成19年12月末現在)は91.1%であり、主な落等理由は着色粒(斑点米カメムシ類)である。本年の作柄・品質に影響した主な要因として、(1)分げつ発生は初期から旺盛で茎数は平年より多く推移し、葉色は全般に淡く経過した。幼穂形成期の稲体窒素濃度は低く、追肥が必要な生育相となった。(2)7月中旬は低温により生育が停滞した。特に、県北部・沿岸北部を中心に17℃以下となり一部品種で不稔歩合が高かった。(3)出穂後は、全般に気温は平年並、多照で経過し、登熟量は初期から平年を上回って経過した、等が特徴的であった。 -
平成19・指導「トリコデルマ・アトロビリデ水和剤(商品名:エコホープDJ)の効果的な使用方法」 (PDF 25.4KB)
「エコホープDJ」の催芽前~催芽時処理は、苗立枯細菌病、もみ枯細菌病、ばか苗病に対して防除効果がある。特に催芽時処理が安定した防除効果が得られる。 -
平成19・指導「オリサストロビン粒剤のは種前床土混和およびは種時覆土前散布のいもち病に対する効果的な使用方法」 (PDF 29.0KB)
オリサストロビン粒剤のは種前床土混和およびは種時散布は、育苗期および本田期の葉いもち防除効果が高いが、本田期では移植当日散布より残効がやや短く、穂いもちに対しては防除効果が期待できない。またこの使用方法はトリコデルマ・アトロビリデ水和剤による種子消毒の防除効果を低下させる。 -
平成19・指導「メトミノストロビン剤250グラムの省力散布による穂いもちに対する防除効果(追補)」 (PDF 29.4KB)
短辺が80メートル以下の1ヘクタール以下の面積でのメトミノストロビン剤250グラムの動力散布機を用いた畦畔からの散布は、穂いもちに対してメトミノストロビン1キロ粒剤の動力散布機とナイアガラホースを使用した散布と同等の防除効果が得られ、散布労力の省力化が図られる。 -
平成19・指導「岩手県におけるカスガマイシン耐性もみ枯細菌病菌の発生」 (PDF 26.5KB)
平成19年に水稲育苗期および本田期にカスガマイシンに耐性を示すもみ枯細菌病菌が県内に広く分布することを確認した。また耐性菌を接種した種子にカスガマイシンの覆土前散布を行うと無防除より発生を助長することを明らかとした。耐性菌に対する防除対策として種子予措と育苗時の温度管理、プール育苗等の耕種的防除法を徹底する。 -
平成19・指導「アカスジカスミカメ越冬世代幼虫の密度低減に効果的な草刈時期」 (PDF 38.3KB)
アカスジカスミカメ越冬世代幼虫の密度低減に効果的な畦畔草刈時期の目安は孵化盛期の前後5日間である。また、平年の越冬世代幼虫孵化盛期は県中南部が6月上旬、県北・山間部が6月中旬である。 -
平成19・指導「温湯消毒済み種子を循環式ハトムネ催芽器で催芽するとばか苗病の発生が多くなる」 (PDF 27.2KB)
温湯消毒済み種子に循環式ハトムネ催芽器を使用した循環催芽を行うと、ばか苗病の発生が多くなるので、静置催芽または蒸気催芽を行う。 -
平成18・普及「水稲品種『どんぴしゃり』の栄養診断基準」 (PDF 331.7KB)
「どんぴしゃり」の安定収量を確保するには、平米籾数25~30千粒を得ることが必要であり、このため幼穂形成期追肥を適期に行う。このときの栄養診断基準は、窒素濃度1.4~2.3%、平米当たり窒素吸収量4.4~7.2グラム、平米当たり乾物重250~390グラムである。 -
平成18・指導「平成18年における水稲生育の特徴と作柄・品質に影響した要因の解析」 (PDF 123.0KB)
移植後、6月6半旬を除いて寡照で経過し、乾土効果が少なかったことから、分げつ発生は緩慢で茎数は平年より少なく推移した。また、県北部を中心に減数分裂期頃(7月下旬)に17℃以下の低温に遭遇したものの、障害不稔の発生等の全県的な被害は小さく、作況指数は平年よりやや不良の「98」となった。登熟期間は高温多照で経過し、特に初期の登熟量が平年を大きく上回ったことから割れ籾や胴割れ粒の発生が多かった。乳白粒など白未熟粒の発生は県南部でやや多かったものの全県的には少なく玄米形質は良好であった。平成18年12月末現在、うるち玄米の1等米比率は91.8%で、主な落等理由は着色粒(斑点米カメムシ)及び胴割れ粒である。 -
平成18・指導「堆肥を利用した水稲50%減化学肥料代替栽培におけるいもち病の発生リスク」 (PDF 37.2KB)
いもち病の発生量は稲の生育指数と高い相関があり、窒素濃度が高い堆肥を利用した50%減化学肥料栽培では稲の生育指数は概ね化学肥料区並み~小さく推移するため、いもち病の発生リスクの増大はみられない。 -
平成18・指導「玄米タンパク質含有率を考慮した『ひとめぼれ』の栄養診断指標」 (PDF 61.8KB)
幼穂形成期の栄養診断基準の適正範囲である稲体窒素濃度1.5~1.8%であれば、玄米タンパク質含有率が6.8%以下の産米の生産が可能である。1.8%以下の場合は現行基準どおり、生育に応じて10アール当たり2kgを上限に追肥を行い、1.8%を上回る場合は追肥を控える。また、穂揃い期から出穂15日後のn-1葉の葉色値によって玄米タンパク質含有率を推定することができる。 -
平成18・指導「県北地域における有機育苗培土利用による水稲無化学肥料栽培」 (PDF 31.1KB)
有機質肥料を使用した育苗培土を利用することで、育苗から一貫して無化学肥料栽培を行うことが出来る。この場合、本田初期生育はやや緩慢だが、慣行苗並の収量・品質を得ることが可能である。 -
平成18・指導「アカスジカスミカメの発生を抑制する水田畦畔雑草管理」 (PDF 36.0KB)
アカスジカスミカメの水田畦畔密度を低く維持するためには、6~7月にイネ科雑草、特にイタリアンライグラス、スズメノカタビラを出穂させない畦畔雑草管理が重要である。 -
平成18・指導「アカスジカスミカメの水田内侵入様式」 (PDF 25.5KB)
アカスジカスミカメは水田中央部まで侵入する。このため、本種を対象とする薬剤防除は全面散布とする。 -
平成18・指導「メトミノストロビン剤250グラムの簡易機具を用いた畦畔からの投げ込み散布による穂いもち防除効果」 (PDF 58.3KB)
30アール以下の面積でのメトミノストロビン剤250グラムの簡易器具を用いた畦畔からの散布はメトミノストロビン1キロ粒剤のナイアガラ散布と同等の穂いもち防除効果が得られる。 -
平成18・指導「水稲品種『いわてっこ』のいもち病圃場抵抗性を利用した省農薬防除法」 (PDF 35.4KB)
「いわてっこ」は葉いもちの発生が少ない品種であるため、平常の気象条件では箱施用剤または穂いもち予防粒剤の1回防除で、穂いもちの被害を抑えることが可能である。 -
平成18・指導「水稲品種『どんぴしゃり』の穂いもち圃場抵抗性『強』を利用した穂いもち防除の省略」 (PDF 31.5KB)
「どんぴしゃり」は穂いもちが発生しにくい品種で、平常の気象条件では箱施用剤による葉いもち防除1回で穂いもち被害を抑えることができるため、穂いもち防除を省略できる。 -
平成18・指導「各種粉体化技術による玄米粉の加工適性の評価」 (PDF 53.3KB)
米の加工利用を拡大するため、異なる粉体化技術による各種玄米粉の加工適性について検討した。この結果、生玄米粉の微粉砕の他、加熱(炊飯)後に粉砕又は微粉砕することでも米粉の特徴を生かした加工品が製造できる。 -
平成17・普及「水稲品種『どんぴしゃり』の期待生育量と栽培法」 (PDF 778.6KB)
水稲品種「どんぴしゃり」の高品質・安定生産に向けた期待生育量は、平米当たり穂数340~430本、同籾数25~30千粒、登熟歩合90%以上、稈長80cm前後、この時の10アール当たり収量(1.9mm篩)は540~600kgである。窒素施肥量は「あきたこまち」よりやや多い成分で10アール当たり7kgを上限、追肥は幼穂形成期に10アール当たり2kg以内とする。刈取り適期の目安は、出穂後積算温度で950~1,050℃である。 -
平成17・普及「水稲湛水直播機の作業条件と導入基準」 (PDF 47.7KB)
湛水直播の播種に適する土壌硬度は、播種機の種類により異なる。カルパーの剥離程度は風乾程度で決まる。播種機の負担面積は多目的田植機用直播機(条播機)で大きく、損益分岐点面積は代かき同時打込み点播機が小さい。 -
平成17・指導「水稲湛水直播栽培で苗立ち本数が少ない場合の分げつ期追肥の効果」 (PDF 35.2KB)
水稲湛水直播栽培において、苗立ち本数が平米当たり100本より少ない場合は、分げつ期追肥によって穂数が増加し、増収効果が期待できる。 -
平成17・指導「有機質肥料を使用した水稲育苗培土の実用性」 (PDF 25.1KB)
特別栽培米生産で要望のある、有機質肥料を使用した育苗培土(無化学肥料)3資材について実用性を検討した結果、従来培土と若干の生育差があり、資材によって灌水に留意する点はあるものの、実用的に使用出来ることを確認した。 -
平成17・指導「ロングマット水耕苗を用いた水稲生産技術体系」 (PDF 62.0KB)
ロングマット水耕苗育苗・移植技術は、育苗と移植の作業時間が慣行の約半分と極めて省力的で、労働生産性が高く、育苗と移植の作業面積の拡大が可能となり、所得の増加が見込まれる。 -
平成17・指導「ロングマット水耕苗の簡易貯蔵法」 (PDF 33.5KB)
濡れ不織布をかけ冷暗所に貯蔵することにより、育苗終了時の7割の発根量を維持してロングマット水耕苗を1週間程度貯蔵することができる。 -
平成17・指導「県内水田における湛水管理による玄米カドミウム濃度低減効果」 (PDF 52.1KB)
土壌カドミウム含量1kg当たり0.5~3mgの県内水田において、現行対策技術である出穂3週間前から出穂3週間後までの湛水管理により、玄米のカドミウム濃度を低減することを確認した。 -
平成17・指導「割れ籾率の高い水稲種子の温湯浸漬処理による発芽率への影響」 (PDF 23.8KB)
60℃10分の温湯浸漬処理を行うと、割れ籾率(被害粒+咬合不良粒)の多少にかかわらず、発芽率はほぼ90%以上であるが、58℃20分処理で行うと、60℃10分処理及び無処理に比べ発芽率が低下する場合がある。 -
平成17・指導「発生環境(水田雑草、割れ籾の多少)に応じた斑点米防止対策(追補)発生生態からみたアカスジカスミカメの重点防除時期」 (PDF 140.6KB)
通常の水田では第1世代成虫を対象に穂揃7日後に散布する。また、ノビエ、シズイ、ホタルイ類等雑草の多い水田や割れ籾の多発が懸念される場合は、穂揃14日後に追加散布する。 -
平成17・指導「県北地域の水稲栽培における発酵豚ぷん・鶏ふんの利用法」 (PDF 29.8KB)
県北地域における水稲栽培において、発酵豚ぷん・鶏ふんとも、窒素成分量で慣行(化学肥料)比の2倍を上限として連用が可能である。 -
平成17・指導「フラットベッドスキャナ利用による稲体の窒素栄養状態の簡易推定法」 (PDF 22.7KB)
土壌全炭素含量簡易推定キットを用いて、稲体の風乾粉砕物および生葉の色を解析することにより、稲体の窒素栄養状態を簡易に推定することができる。 -
平成17・指導「リン酸緩衝液抽出法を用いた水田土壌におけるケイ酸施用法」 (PDF 36.9KB)
リン酸緩衝液抽出法による水田土壌可給態ケイ酸量とリン酸吸収係数から水稲成熟期茎葉ケイ酸含有率を推定することにより、茎葉ケイ酸含有率を11%まで高めるのに必要なケイ酸質資材施用量を求めることができる。 -
平成16・普及「品種 耐冷性・耐病性に優れる良質・良食味 中生粳水稲『岩手68号(どんぴしゃり)』」 (PDF 200.3KB)
水稲「岩手68号(どんぴしゃり)」は、耐冷性は「あきたこまち」より強く、「ひとめぼれ」並の極強。耐病性は穂いもち圃場抵抗性が強で、「あきたこまち」や「ひとめぼれ」より明らかに強い。収量性は「あきたこまち」よりやや多収。品質・食味は「あきたこまち」並に優れる。出穂期・成熟期は「あきたこまち」よりやや遅く、「ひとめぼれ」よりやや早い「中生の中」に属する粳米である。 -
平成16・普及「生物農薬『トリコデルマ・アトロビリデ水和剤』の特性と使用上の留意点(追補)」 (PDF 256.5KB)
生物農薬「トリコデルマ・アトロビリデ水和剤」の催芽時浸漬による水稲種子消毒は、ばか苗病、苗立枯細菌病、もみ枯細菌病の防除に有効である。 -
平成16・普及「箱施用剤の新剤型『顆粒水和剤』の葉いもち防除効果と使用上の留意点」 (PDF 151.1KB)
ジクロシメット水和剤またはイミダクロプリド・カルプロパミド水和剤の移植2日前~当日の育苗箱かん注処理は均一な薬剤散布が可能で、葉いもちに対して有効である。 -
平成16・指導「水稲湛水直播栽培における過酸化石灰被覆種子の貯蔵性と加温処理の効果」 (PDF 26.4KB)
水稲直播用の過酸化石灰被覆種子は、10~15℃で2週間まで貯蔵可能である。過酸化石灰被覆後、貯蔵前の加温処理(25℃48時間)により、苗立率の向上、初期生育の促進が期待できる。 -
平成16・指導「水稲ロングマット水耕苗における巻き取り前追肥の効果」 (PDF 38.8KB)
ロングマット水耕育苗において、巻き取り前の追肥によって移植時の苗の稲体窒素濃度は上昇し、本田における初期生育も良好になる。 -
平成16・指導「水稲ロングマット水耕苗の育苗初期における保温効果」 (PDF 116.5KB)
ロングマット水耕育苗では、播種から施肥管理までの概ね5日間(不完全葉が揃う時期)を保温することによって、出芽のそろい及び育苗初期の生育を安定化させることができる。 -
平成16・指導「『ウキヤガラ』水田への進入と雑草化の確認」 (PDF 291.4KB)
湿地生多年草「ウキヤガラ」が水田に進入し、雑草化していることを新たに確認した。畦畔での発生が多いところでは、本田の発生も多い傾向がある。また、水田近傍の土水路での発生も確認され、灌漑水によって塊根が流入し拡大した可能性がある。 -
平成16・指導「窒素濃度の高い堆肥を用いた水稲50%減化学肥料栽培技術」 (PDF 193.5KB)
乾物窒素濃度が2%前後~3%前後の堆肥を見かけの窒素利用率を20%~30%と推定して、化学肥料の50%を代替施用することで、慣行並~以上の収量を得ることができる。 -
平成16・指導「生物農薬『トリコデルマ・アトロビリデ水和剤』(粉状タイプ)の特性と使用上の留意点」 (PDF 77.5KB)
生物農薬「トリコデルマ・アトロビリデ水和剤」の粉状タイプによる催芽前または催芽時浸漬による水稲種子消毒は、ばか苗病、苗立枯細菌病、もみ枯細菌病に有効である。乾燥胞子であるので、効果の安定には処理時間および水温の厳守が必要である。 -
平成16・指導「MBI-D剤耐性イネいもち病菌の発生とその対策」 (PDF 27.9KB)
平成16年にカルプロパミド、ジクロシメット、フェノキサニルを主成分とするMBI-D系統の薬剤に耐性のイネいもち病菌の発生が確認された。発生原因は不明であるが、本剤耐性は他系統剤と交差しないため、MBI-D系統の使用を年1回に限定し、他系統との輪番使用とすることを前提に、従前通り種子消毒から穂いもちに至る防除対策を徹底する。 -
平成16・指導「比重選別機による水稲種子の精選精度向上技術(追補:塩水選の省略)」 (PDF 27.9KB)
比重選別機を通した採種圃産精選種子を用いる場合、塩水選を省略できる。 -
平成16・指導「発生環境(水田雑草、割れ籾の多少)に応じた斑点米防止対策」 (PDF 25.2KB)
水田雑草または割れ籾が多い圃場では1回の薬剤散布は落等しやすい傾向にある。カメムシ類密度を低く抑えるため、水稲出穂期までの周辺雑草の管理および水田雑草の防除を徹底する。 -
平成15・普及「『もち美人』の期待生育量一部改定と栄養診断基準」 (PDF 41.7KB)
水稲中生もち品種「もち美人」について、期待生育量を一部改定した。また、目標籾数25~30千粒を確保するための栄養診断基準を策定した。 -
平成15・普及「『いわてっこ』の期待生育量と栽培法(一部改定)」 (PDF 70.4KB)
「いわてっこ」の期待生育量と栽培法について平成13年度以降のデータを考慮して改定した。内陸は平米当たり籾数27~33千粒、稈長は75~85cm、登熟歩合85%以上、県北・沿岸は平米当たり籾数23~30千粒、稈長75~80cm、登熟歩合85%以上である。基肥窒素量はたかねみのりより減肥又は、あきたこまち並みとし、追肥は幼穂形成期とする。 -
平成15・普及「『いわてっこ』の生育栄養診断基準」 (PDF 115.7KB)
「いわてっこ」の生育栄養診断基準を策定した。幼穂形成期は、窒素濃度1.9~2.3%、平米当たり窒素吸収量5.0~7.0グラム、平米当たり乾物重220~300グラムであり、このときの簡易栄養診断基準は葉色がSPAD値39~43、草丈×茎数×SPADで1.3~1.9×10^6、草丈×茎数×カラースケールで1.7~2.4×10^5である。 -
平成15・普及「温湯処理により杵搗き生餅の製造時間が短縮できる」 (PDF 174.1KB)
無糖無添加物の杵搗き生餅の製造において、蒸し処理前に50℃/1~2時間、または55℃/1時間程度の温湯処理を施すことにより、通常行われる浸漬(一晩程度)を要せずとも餅加工が可能となり、緊急の注文にも対応することができる。また、この処理により製品のやわらかさを48時間程度保つことが可能となる。 -
平成15・普及「数年に一度の地域一斉防除で水稲初期害虫を防除できる」 (PDF 155.2KB)
箱施用殺虫剤による地域一斉防除を行うと、水稲初期害虫であるイネドロオイムシ、イネミズゾウムシを2~4年間、要防除水準以下に抑制できる。また、この技術を導入するために、翌年の防除要否の判断基準を明確にした。 -
平成15・普及「生物農薬『トリコデルマ・アトロビリデ水和剤』の特性と使用上の留意点」 (PDF 22.7KB)
生物農薬「トリコデルマ・アトロビリデ水和剤」の浸種後催芽前浸漬による水稲種子消毒は、ばか苗病、苗立枯細菌病、もみ枯細菌病の防除に有効である。 -
平成15・指導「平成15年水稲生育の特徴と作柄・品質に影響した要因の解析」 (PDF 183.5KB)
6月第5半旬までは高温で経過し、生育が促進され、6月25日時点での茎数は平年を大きく上回った。6月第6半旬以降、低温・寡照で経過し、生育が遅延した。特に7月下旬には全県で最低気温が17℃以下の日が続き、全県で不稔が多発し、平成5年以来の不作となった(作況指数73)。一等米比率は86.3%(12月31日現在)で、冷害年としては高い品質を確保している。 -
平成15・指導「平成15年異常気象下の障害不稔発生の解析(早生品種)」 (PDF 87.7KB)
平成15年冷害において多発した不稔は、減数分裂期にかかる7月第5~6半旬の強い低温による障害に加え、不稔発生の危険期間が低温により長期化したことに起因する。 -
平成15・指導「平成15年異常気象下の障害不稔発生の解析(中・晩生品種)」 (PDF 272.7KB)
7月第4~5半旬の著しい低温により、障害不稔が多発した。出穂期が早いものほど減数分裂期頃の低温の影響が大きく、不稔の発生が多かった。減数分裂期に強い低温の影響を受けなかったものでも、前歴期間(幼穂形成期~減数分裂初期)の低温の影響により、平年より高い不稔の発生となった。 -
平成15・指導「平成15年における水稲品種『いわてっこ』の耐冷性評価」 (PDF 40.6KB)
平成15年冷害において「かけはし」「いわてっこ」は減数分裂期に強い低温に遭遇したため「あきたこまち」に比べて不稔が多く発生した。しかしながら、「いわてっこ」は減数分裂期冷却量1℃当たり不稔歩合が低いことから、耐冷性を発揮し被害軽減に貢献した。 -
平成15・指導「平成15年度異常気象下の水管理の実態と深水管理の効果」 (PDF 274.7KB)
深水管理10cm以上の実施は県平均で38%と推定され、基盤の重要性が確認された。気温17℃以下の条件で深水管理により圃場水温の上昇効果は認められるが、圃場水温17℃を確保出来る気温の限界は14℃前後と考えられた。この結果、深水管理によって不稔発生はある程度軽減されたが、特に温度条件の厳しい県北部や沿岸やませ地帯では十分な効果は得られなかった。 -
平成15・指導「平成15年異常気象下のひとめぼれ・あきたこまちの玄米品質と刈取時期」 (PDF 101.0KB)
「あきたこまち」「ひとめぼれ」において、不稔歩合が高いほど籾の黄化が早く、背黒や奇形粒などの被害粒による玄米品質の低下が早かった。このことから、不稔歩合が高いほど品質低下が早いので刈り遅れを防ぐため不稔歩合 20~40%の場合、出穂後積算温度が900℃前後で刈り取ることが望ましい。 -
平成15・指導「平成15年異常気象下のかけはし・いわてっこの玄米品質と刈取時期」 (PDF 32.4KB)
不稔歩合が高いほど黄化は早く進行したが、品種の違い・不稔の多少に係わらず黄化籾80%(900℃前後)で比較的良好な品質が確保された。これより遅い刈り取りでは背黒、奇形粒を中心とする被害粒のほか、着色粒の増加により品質は大きく低下した。また、不稔歩合が高いほど刈遅れによる被害粒の増加が顕著であった。 -
平成15・指導「平成15年における穂いもち被害度と玄米収量の関係」 (PDF 23.5KB)
平成15年における穂いもち被害と玄米収量の関係をみると、出穂25~30日後の被害度と高い相関が見られたが、収穫期の穂いもち(出穂40日後)の被害度との相関は見られなかった。 -
平成15・指導「特別栽培農産物(水稲減農薬栽培)に対応した防除体系の組立て」 (PDF 160.0KB)
温湯浸漬法、プール育苗、ケイ酸質肥料の施用など化学農薬代替技術と葉いもち予防粒剤をベースにし、初期害虫、カメムシ、雑草など地域が必要とする防除を組み込むことにより、減農薬栽培(慣行比50%以下)が可能である。 -
平成15・指導「リン酸緩衝液抽出法による可給態ケイ酸測定法」 (PDF 24.4KB)
リン酸緩衝液抽出法による可給態ケイ酸測定法は、従来の1/10N酢酸緩衝液抽出法(診断ケイ酸法)と比較して、当年度および翌年度の水稲成熟期ケイ酸含有率と相関が高い。 -
平成15・指導「牛ふん堆肥・稲わらの連用による水田土壌養分の土壌型別蓄積傾向」 (PDF 29.0KB)
水田での牛ふん堆肥・稲わら連用による土壌全炭素・全窒素含量の増加傾向は土壌型により異なる。稲わらの連用は、土壌中の可給態リン酸含量を減少させ、交換性カリ含量を増加させる。稲わらの連用は、堆肥1トン程度の連用以上に土壌へのカリ蓄積効果が高い。 -
平成15・指導「春先の降水量からの乾土効果発現予測」 (PDF 23.1KB)
3・4月の合計降水量が少ない年は、乾土効果により土壌中の無機態窒素含量は高く推移し、稲体の窒素吸収量が多くなる。3・4月の降水量が平年比70%以下になる場合は、基肥窒素の減量も含め慎重な施肥対応を行う必要がある。 -
平成15・指導「耕種的管理と初期除草剤等の組み合わせによる水田雑草の防除効果」 (PDF 74.5KB)
2回代かき・深水管理の耕種的管理と、機械除草を組み合わせた体系は、一年生雑草主体の圃場で除草効果が高い。 -
平成15・指導「平成15年産水稲種子の性状と育苗管理」 (PDF 141.9KB)
平成15年産水稲種子は、割れ籾率が高く褐変粒がやや多い。置床14日後の発芽率は90%以上を確保しているが、発芽勢(置床5日後の発芽率)がやや劣りばらつきが大きい。低い水温(7℃)で浸種した場合、未発芽が多くなり草丈が不揃いになりやすいことから、浸種水温(12℃~15℃、10~7日)を厳守し、加温出芽の実施と育苗期間の温度管理を徹底する。 -
平成15・指導「平成15年産水稲種子の温湯浸漬処理による発芽への影響」 (PDF 20.4KB)
温湯浸漬処理では、割れ籾率の高い種子ほど発芽率が低下する。平成15年産種子は全般に割れ籾率が高いことから、温湯浸漬法による種子消毒は実施しない。 -
平成15・指導「平成15年産水稲種子の病原菌汚染状況と苗立枯病に対する種子消毒の効果」 (PDF 49.0KB)
平成15年産種子はトリコデルマ属菌、フザリウム属菌、いもち病菌の保菌率が高く、細菌病、ばか苗病の汚染は少ない。無消毒で育苗するとトリコデルマ属菌等苗立枯病が多発生し、7℃浸種ではその発生が顕著である。イプコナゾール水和剤の湿粉衣によるこれら病害に対する防除効果が高く、根のマット形成も良好であるため、対策として有効である。 -
平成15・指導「平成16年稲作における育苗期の対策」 (PDF 135.9KB)
平成15年産種子は発芽性や病原菌汚染等、通常年に比べて素質が劣るため、必ず塩水選を実施し、化学農薬による育苗期病害対策を徹底して、発芽・苗立ちの安定性を確保する必要がある。特に種子予措の水温の確保と加温出芽は必須である。 -
平成14・普及「水稲オリジナル品種『もち美人』の栽培法」 (PDF 134.5KB)
倒伏を回避し、高品質米を安定生産するための期待生育量は、平米当たり穂数が320~360本、同籾数23~27千粒、登熟歩合85~90%、稈長は85cm以下、この時の玄米収量は10アール当たり500~560kgである。10アール当たりの施肥量は、基肥は「ヒメノモチ」より1キログラム多い6kgを上限、追肥は減数分裂期を重点に2kg以内とする。刈り取り適期の目安は、出穂後積算平均気温で950 ~1050℃である。 -
平成14・普及「代かき同時打ち込み点播機を用いた水稲湛水直播栽培法」 (PDF 257.1KB)
代かき同時打ち込み式点播機を用いた水稲湛水直播栽培において、10アール当たり収量480~500kgを確保するには、苗立ち本数は平米当たり100~120本必要であり、苗立ち率は60~70%であるため、播種量は乾籾で10アール当たり5kgを目安とする。このときの播種時の水深は、通常は1cm未満を目安とし、土壌が硬化した場合は1.5cm程度とする。播種後7~14日程度は落水管理とし、出芽の開始後は湛水管理とする。 -
平成14・普及「代かき同時打ち込み点播機の播種ロール改良による作業性向上効果」 (PDF 100.4KB)
代かき同時打ち込み点播機の播種ロールに、従来の播種穴3ヶ所に加え、新たに3ヶ所穴を開け改良することにより、田植機並みの作業速度毎秒0.8メートルでも10アール当たり6kg程度の十分な播種量を確保できる。また、ヘクタール当たり作業時間は6割に短縮できる。 -
平成14・普及「発酵鶏糞主体の有機配合肥料による水稲減化学肥料栽培に対応した施肥法」 (PDF 24.1KB)
県内産発酵鶏糞を主体とした有機質由来窒素50%配合肥料により水稲の50%減化学肥料栽培ができ、同じく有機質由来窒素100%配合肥料により水稲無化学肥料栽培ができる。 -
平成14・普及「イプコナゾール水和剤による水稲種子の大量消毒法」 (PDF 46.0KB)
イプコナゾール水和剤7.5倍液の種子重量当たり3%量の吹付け処理はいもち病、ばか苗病に種子消毒効果の高く、本処理は大量種子消毒機械に適用できる。 -
平成14・指導「『代かき同時打ち込み点播機を用いた水稲湛水直播栽培法』の経営的評価」 (PDF 29.5KB)
代かき同時打ち込み点播機を用いた直播栽培技術は、ほぼ移植栽培と同等の所得水準となる。また、労働時間の削減、作業人員の削減(組作業無し)、軽作業化の効果が期待できる。稲作経営の中に取り入れる場合、労働配分上、直播面積は水稲面積全体の概ね2割とするのが最良である。 -
平成14・指導「平成14年7月の台風6号による水稲冠水被害の解析(1)被害時の気象と冠水の状況」 (PDF 175.8KB)
台風6号は東北地域に停滞する梅雨前線の影響もあり、7月10~11日にかけて県内に大雨をもたらし、北上川流域を中心に水稲は約5,400ヘクタールの冠水被害が生じた。特に一関遊水地では1,078ヘクタールの農地のほとんどが冠水した。遊水地の冠水は、狐禅寺地区の北上川の狭窄部の影響により増水した河川水が、北上川と連結する排水路等小河川に逆流すること、及び遊水地第1地区・第3地区では磐井川からの流入水、第2地区では太田川からの流入水により局所的に増水した河川水が遊水地に流入し、遊水地内が増水し冠水したと推定された。 -
平成14・指導「平成14年7月の台風6号による水稲冠水被害の解析(2)冠水被害によって発生した葉枯れの要因」 (PDF 223.0KB)
7月10~11日の台風6号通過に伴う大雨による冠水被害により、一関遊水地を中心に退水2~3日後から異常な葉枯現象が発生した。葉枯は、葉色が濃く生育量の大きい所、及び排水が不良で冠水以前から還元状態にあったと推定される所で被害が大きかった。 -
平成14・指導「平成14年7月の台風6号による水稲冠水被害の解析(3)冠水が収量・品質に及ぼす影響」 (PDF 150.9KB)
台風6号に伴う冠水により発生した葉枯現象により、出穂の遅延や穂数の減少により収量および品質の低下があった。収量の低下は、葉枯程度10~30%で減収傾向が大きく、30~60%程度でやや緩やかとなり、70%以上で再び大きく減収する。青未熟・青死・その他未熟が主な品質低下の原因であった。 -
平成14・指導「平成14年7月の台風6号による水稲冠水被害の解析(4)冠水被害地域に流入した土壌の特徴」 (PDF 72.8KB)
平成14年台風6号の冠水による一関遊水地内の堆積層厚は平均2.8cmで、昭和56年の平均5.9cmの半分未満であった。堆積土の化学性は昭和56年度と同様、旧作土よりも可給態窒素と交換性カリ含量が高く、可給態リン酸が少なかった。翌年度水稲栽培では堆積厚1cmあたり基肥10アール当たり0.4kgとして砂質の場合は少なく、粘質の場合は多めに減じることが望ましい。 -
平成14・指導「水稲ロングマット水耕苗移植技術」 (PDF 47.4KB)
水稲のロングマット水耕苗を用いた育苗・移植作業は、苗の取扱量が減少するため、単位面積当たりの労働負担(作業負担度)は大幅に軽減される。作業時間は慣行の土付き苗移植対比で、育苗で74%、移植で56%の時間で作業できる。また、田植機に簡易な苗押さえ装置を付属することで、欠株率・苗損傷率が低下する。 -
平成14・指導「ドレンレイヤー工法による暗渠排水技術」 (PDF 65.7KB)
疎水材設置と有孔管埋設を同時に行うドレンレイヤー工法暗渠は、重機掘削方式の従来工法暗渠と比較し施工経費が廉価である。また、埋設深が40~60cmの範囲では排水効果が同等であることから、従来より排水路を浅く施工することが可能である。 -
平成14・指導「農薬廃液処理装置による水稲種子消毒剤の廃液処理対策と導入条件」 (PDF 23.7KB)
水稲種子消毒剤の廃液は、農薬廃液処理装置を利用して農薬成分濃度を低減させてから、周辺水系に影響が無いように処理後の水を土壌浸透させる(目安:1トンあたり10平米以上の面積)。処理装置を導入する条件は、約3000箱(苗箱数)以上である。 -
平成14・指導「岩手県の防除体系における米の農薬残留」 (PDF 46.5KB)
県の現行の防除体系に沿った農薬使用における米の残留濃度は、出穂直前までの使用であれば概ね検出限界未満となる。また、出穂期以降に使用した場合も、現行の防除体系では残留基準値を越えることはない。 -
平成14・指導「温湯浸漬法による水稲種子消毒」 (PDF 43.4KB)
温湯浸漬法による水稲種子消毒は、本県の主なうるち品種に適用できる。処理の際には設定温度と時間を厳守する。また、塩水選の種子はよく水を切り1時間以内に処理を行うか、風乾済みの種子を用いる。 -
平成14・指導「SDS抽出法による土壌可給態窒素量の簡易測定法」 (PDF 25.7KB)
1%SDS水溶液による可給態窒素の簡易推定法は、従来のリン酸緩衝液抽出法が摘要できなかった本県の黒ボク土においても有効である。 -
平成13・普及「品種 オリジナル中生もち水稲 餅加工適性に優れた『岩南糯19号(もち美人)』」 (PDF 31.5KB)
水稲「岩南糯19号(もち美人)」は、出穂期・成熟期ともに「ヒメノモチ」よりやや遅く、「こがねもち」より早い「中生の晩」に属する糯米である。耐倒伏性はやや強で「ヒメノモチ」より優り、収量性は「ヒメノモチ」並である。玄米白度は、「ヒメノモチ」並に高く、良好で、餅食味は「ヒメノモチ」並みであり、餅加工適性は、「こがねもち」並に良好である。 -
平成13・普及「水稲オリジナル品種『いわてっこ』の栽培法」 (PDF 230.2KB)
良質米生産の目安とする期待生育量は、平米あたり穂数420~500本、籾数27千~33千粒、登熟歩合80%以上、この時の10アール当たり玄米収量は500~550kgである。施肥量は「あきたこまち」並とし、基肥窒素施用量は10アール当たり6kg以下、幼形期追肥を基準とし10アール当たり2kgとする。刈り取り適期の目安は、出穂後積算温度950~1050℃である。 -
平成13・普及「『ひとめぼれ』における自然乾燥と機械乾燥の刈り取り適期の違い」 (PDF 151.1KB)
水稲の主要品種「ひとめぼれ」において、高品質米の安定生産のための刈り取り適期は、自然乾燥の場合は現在の指標通り黄化籾割合80~90%であるが、コンバイン収穫・機械乾燥の場合は黄化籾割合85%以上を目安とする。黄化籾割合が85%以上になると立毛中の籾水分は25%以下に急激に低下する。 -
平成13・普及「湛水直播におけるノビエの発生消長と雑草防除」 (PDF 28.1KB)
湛水直播で、初・中期一発処理剤の使用可能な水稲1.5葉期に達したとき、ノビエの最高葉齢は2.5~3.0葉期に達する。ノビエ2.5葉期まで防除可能な湛水直播用初・中期一発処理剤は、除草効果も高く薬害も軽微である。また、ノビエの葉齢が殺草限界以上の場合、残草量を勘案しシハロホップブチル剤を用い防除する。 -
平成13・指導「水稲湛水直播における無人ヘリコプターの作業性能」 (PDF 24.6KB)
無人ヘリコプターによる水稲湛水直播の1ヘクタール当たり作業時間は、R-50で111~166分、RMAXでは31~39分であり、特にRMAXでは種子補給回数も少なく高能率に散播作業を行うことができる。 -
平成13・指導「畦畔被覆資材の施工比較」 (PDF 139.2KB)
畦畔管理に要する作業時間の軽減を図るため、畦畔自体の強化を図る方法として畦畔シート・ネットを複数施工し、経済性や耐久性に関する比較を行った。市販されている畦畔シート・ネットはどのタイプも雑草防除性が十分であり、経済性を主眼とすれば安価なネット状の被覆材が最適である。 -
平成13・指導「もみがら成型マットでの育苗方法と成型機の導入条件」 (PDF 26.5KB)
もみがら成型マットは移植時の省力・軽労化などを目的に開発されたもので、慣行苗に比べて30%ほど軽い。根上りがしやすいことや初期の葉色がやや淡く経過するが移植時の苗はほぼ慣行育苗並みで、移植適応性もほぼ同じである。生育・収量にも違いはみられない。なお、成型機の導入に当たっては、1時間当たり200枚の能率のもので20万枚(稚苗で1,000ヘクタール)以上の利用規模を想定する必要がある。 -
平成13・指導「緩効性側条ペースト施肥田植機の性能と施肥法」 (PDF 20.6KB)
緩効性窒素入りペースト肥料に対応した側条施肥田植機の作業能率は、1時間当たり31~37アールで移植作業上の問題はみられなかった。また、緩効性ペースト肥料を側条施肥することにより、生育中期の肥切れを解消できるとともに、幼穂形成期から減分期頃の追肥を省略できる。 -
平成13・指導「水田における暗渠排水の最適被覆材の評価」 (PDF 138.3KB)
被覆材は粗朶、砕石、もみがら、カキ貝殻、パーライト、ヤシ繊維の6種類である。降雨後の排水量が多かったのは粗朶とヤシ繊維であった。経年変化の劣化具合ではいずれの材料も排水量に支障を来すほど劣化していなかったものの、粗朶やヤシ繊維では断面が縮小していた。施工単価はもみがらが安価であった。総合的にみるともみがらが最も優位である。 -
平成13・指導「ホールクロップサイレージ用イネ栽培における刈取時期の判断指標」 (PDF 176.1KB)
ホールクロップサイレージ用イネの刈取時期は、出穂後の積算日平均気温500~600℃を目安とする。この時の籾の黄化割合は10%程度である。 -
平成13・指導「『ひとめぼれ』の湛水直播導入可能域」 (PDF 59.4KB)
水稲湛水直播栽培における「ひとめぼれ」の導入可能地域は、北上川下流域の水沢市以南の平坦部であり、準導入可能地域(不安定地域)は花巻市、北上市の平坦部である。 -
平成13・指導「土壌中カリ40mg以上で水稲無カリ栽培ができる」 (PDF 27.2KB)
県内水田土壌中の交換性カリ含量は年々増大している。前年の水稲作付跡地土壌分析により、土壌100グラム中の交換性カリ含量が40mg以上と診断された水田では、水稲無カリ栽培が可能である。 -
平成13・指導「水稲初期害虫を一斉防除した翌年は防除の必要はない」 (PDF 27.0KB)
イネミズゾウムシ、イネドロオイムシなどの水稲初期害虫は、一斉防除した翌年は無防除にしても個体密度は要防除水準以下にとどまり、急激に増加することはない。そのため、殺虫剤成分を含む箱施用剤は、毎年使用する必要はない。 -
平成13・指導「アカスジカスミカメの越冬世代は耕起により減少する」 (PDF 94.5KB)
アカスジカスミカメは、イネ科植物の穂に産下された卵で越冬するが、耕起された草地では越冬世代幼虫の発生は見られない。 -
平成12・普及「品種 早生水稲 良質良食味と耐冷性を兼ね備えた『岩南16号(いわてっこ)』」 (PDF 51.9KB)
水稲「岩南16号(いわてっこ)」は、出穂期・成熟期ともに「たかねみのり」並~やや遅く、「あきたこまち」より早い「早生の中」に属する粳米である。耐冷性は極強で「たかねみのり」より優り、収量性は「たかねみのり」「あきたこまち」よりやや多収。玄米品質は「たかねみのり」より明らかに優り、「あきたこまち」並~やや優る。食味は「たかねみのり」より明らかに優り、「あきたこまち」並に良好。 -
平成12・普及「酒造好適米品種『吟ぎんが』の栄養診断基準の策定」 (PDF 28.0KB)
酒造好適米品種「吟ぎんが」について、草丈・茎数・葉色などのデータから追肥の要否判定を行うための栄養診断基準を策定した。 -
平成12・普及「酒造好適米品種『ぎんおとめ』の生育・栄養診断基準と栽培法」 (PDF 41.9KB)
心白発現率を低下させず、精米中粗タンパク含量を高めないために目標籾数を平米当たり21~29千粒と設定し、栄養診断基準を策定した。目標籾数を確保するためには基肥は10アール当たり6kg程度の標肥とし、平米当たり22株程度の栽植密度を確保することが重要である。過剰生育は心白発現率を下げ、精米中粗タンパクを上昇させて品質低下につながるので、登熟歩合を高く保つ管理が重要である。 -
平成12・指導「水稲育苗において出芽抑制を引き起こす浸種条件」 (PDF 80.8KB)
平成11年産「ヒメノモチ」種子は、浸種条件を水温10℃以下・日数15日間以上のいずれかまたは両方とした場合に出芽率が低下した。適正な種子予措を行った場合、ペフラゾエート(ヘルシード)水和剤による出芽抑制は認められなかった。
注)「出芽」とは幼芽が覆土から出た状態をいう -
平成12・指導「水稲主要品種の玄米白度に関与する要因」 (PDF 166.5KB)
玄米白度は青未熟粒、着色粒の増加により低下する。また、整粒歩合を低下させる白色不透明粒や白死、胴割れ粒の増加により玄米白度は高まる傾向がある。栽培適地外では玄米白度は低くなる傾向が見られた。このことから、玄米白度を高く維持するためには、品種の適正配置と適期刈り取りが重要である。 -
平成12・指導「イネいもち病の無防除栽培が可能となる立地条件と施肥基準」 (PDF 63.4KB)
慣行並の収量水準を確保して、いもち病無防除栽培が可能となるのは、感染に好適な条件となる水滴保持時間の出現割合が相対的に低い気象条件の地域である。感染に好適な条件となる水滴保持時間の出現割合が相対的に高い地域では、黒ボク土で半量、沖積土で無施肥とした場合に無防除栽培が可能となるが、収量水準は慣行の8割程度である。 -
平成12・指導「葉いもち予防粒剤の育苗箱施用による河川への薬剤成分流出の低減化」 (PDF 49.1KB)
葉いもち予防粒剤の育苗箱施用は、本田期の水面施用に比べ田面水中への成分の溶出が少なく、河川への薬剤成分の流出は、地域の主な防除体系が本田施用から育苗箱施用へ移行することで検出されないレベルに低減することが確認された。 -
平成12・指導「イネいもち病防除を対象とした育苗箱施用剤の持続効果」 (PDF 23.5KB)
いもち病箱施用剤の防除効果は、葉いもちの多発条件下において7月第3半旬頃に低下し始め、第4半旬以降は圃場全体で低下することが明らかになった。そこで、箱施用剤を使用した場合でも、7月20日頃から圃場を巡回して、発生を確認したならば防除対策を講じる必要がある。 -
平成12・指導「家畜ふん堆肥の秋施用効果」 (PDF 22.6KB)
家畜ふんたい肥をいなわら施用水田へ秋施用することによって、いなわら腐熟促進肥料として活用できる。秋施用の場合、冬期間中に地力窒素として取り込まれて土壌改良資材的に働く。かんがい水中の硝酸態窒素は水田によって浄化され、家畜ふんたい肥を秋施用しても水田からの流出窒素量は増加せず環境を汚染しない。 -
平成12・指導「水稲における岩手町大規模養豚団地産発酵豚ぷんの利用法」 (PDF 25.9KB)
岩手町南山形産発酵豚ぷんは、緩効性肥料的性格を持っており、施用年においてもかなりの窒素放出が期待できる。水稲において試験した結果、施肥量によっては、化学肥料の一部のみならず全量を代替えとすることもできる。 -
平成11・普及「品種 酒米『岩手酒52号(ぎんおとめ)』」 (PDF 15.1KB)
「岩手酒52号」は、岩手県では早生の酒米である。大粒で心白の発現が「美山錦」よりやや劣るが、醸造特性は「美山錦」とほぼ同等であることから、県中北部で栽培可能な品種である。 -
平成11・普及「酒造好適米品種『吟ぎんが』の栽培法」 (PDF 34.9KB)
酒造好適米品種「吟ぎんが」の栽培法を策定した。醸造適性を満たし、かつ品質・収量を確保するための平米籾数は25~28千粒が適当であり、この時の収量はアール当たり54~58kg(篩目2.1mm調製)となる。そのためには、平米当たり22株程度の栽植株数で、基肥窒素はアール当たり0.4~0.5kgとし、減数分裂期重点に追肥を行う。刈り取り適期は、出穂後の積算平均気温で950~1,100℃、黄化籾割合で80%程度である。 -
平成11・普及「水田除草剤ジャンボ剤(パック)による水田雑草の防除法」 (PDF 164.7KB)
拡散型除草剤の一つであるジャンボ剤は、畦畔からほ場周辺に額縁状に投げ入れることにより、水田雑草の防除が可能であり、既存剤と比較して作業負担が軽い散布法である。 -
平成11・普及「土壌蓄積リン酸を活用した水稲のリン酸施肥基準」 (PDF 90.1KB)
水田土壌でリン酸の蓄積が認められることから土壌中に蓄積したリン酸を活用する施肥技術を検討し、可給態リン酸含量が6mg未満では7kg+リン酸改良、6mg以上では7kgとし、30mg以上では無施用とする施肥基準を策定した。 -
平成11・指導「平成11年における水稲生育の特徴と作柄・品質に影響した要因」 (PDF 193.2KB)
平成11年の作柄は、栽培期間全般に高温に経過したことにより、作況指数が「105」のやや良となった。一方、出穂前後の栄養状態の劣化や登熟期間の高夜温による影響を受け、粒厚が薄くなり出荷米の製品歩留が低下した。品質については、全国的な低下傾向の中、1等米比率77.1%(12月20日現在)と比較的高いものとなったが、平坦部の白色不透明粒や中山間部でのカメムシ加害による部分着色粒の多発により、平成6年以降最低となった。 -
平成11・指導「岩手県農業用水の水温実態」 (PDF 193.9KB)
県内の農業用水の主要水源水温は、奥羽山系では北上川より低く、水田(平衡状態)と水源の水温差が大きい傾向が認められた。コンクリート用水路や河川では、下流での水温上昇が確認された。 -
平成11・指導「大区画圃場における流入専用肥料施用法 -液肥-(追補)」 (PDF 79.1KB)
大区画圃場での省力技術として平成6年度に「粒状流入専用肥料施用法」を参考事項としているが、更に専用液肥での施肥法をとりまとめた。自然落水状態で専用液肥を水口から灌漑水の入水と同時に滴下することにより、ほぼ均一な濃度で散布できる。 -
平成11・指導「新しい水稲育苗培土(中・成苗用)の実用性」 (PDF 116.9KB)
岩手県の土を利用して製造された新しい水稲育苗培土(中・成苗用)について実用性を検討した結果、従来のものと同様に使用できることが確認された。 -
平成11・指導「アカスジカスミカメによる斑点米被害と水田内ヒエ類との関係」 (PDF 19.9KB)
本県で代表的な斑点米カメムシであるアカスジカスミカメは、ヒエ類の多発した水田ではイネの出穂期前から侵入し、繁殖することが確認された。また、平成11年度はヒエ類の密度が高い水田ほど斑点米率が高い傾向が見られたことから、斑点米カメムシによる被害を助長する要因のひとつとして、水田内のヒエ類などの雑草密度が新たに考えられた。 -
平成10・普及「品種 酒造好適米『岩南酒13号(吟ぎんが)』」 (PDF 21.2KB)
水稲「岩南酒13号(吟ぎんが)」は、大粒で心白の発現が良く「美山錦」に優る特性を持つ、中生の酒造好適米品種である。 -
平成10・普及「『ひとめぼれ』の生育栄養診断基準(一部改定)」 (PDF 23.3KB)
「ひとめぼれ」の収量構成要素と幼穂形成期の栄養診断基準を改定した。また、草丈・茎数・葉色などの生育調査データから幼穂形成期追肥の要否判定を行う基準を策定した。 -
平成10・指導「『かけはし』の腹白粒軽減対策」 (PDF 31.6KB)
水稲品種「かけはし」は腹白粒の発生がみられ、品質低下の1要因となっているが、腹白粒は平米籾数32~34千粒の確保・適期収穫・落水時期の適正化により軽減することか可能である。 -
平成10・指導「水稲の湛水土中直播栽培法」 (PDF 106.4KB)
水稲の省力的栽培技術の一つである湛水土中直播栽培法の特徴と耕種方法について取りまとめた。 -
平成10・指導「大区画圃場における機械利用による中間管理技術」 (PDF 28.5KB)
乗用管理機およびRCヘリコプターについて、大区画圃場での、除草・防除・追肥作業の一貫体系における1ヘクタール当たりの作業時間は、それぞれ乗用管理機では0.86時間、RCヘリコプターでは0.14時間であった。また導入規模について稲の生育期間において試算すると、乗用管理機では、延べ稼働可能面積は171ヘクタール、導入する場合には、延べ64ヘクタール以上の稼働面積が必要である。同様にRCヘリコプターの延べ稼働可能面積は907ヘクタール、導入する場合には延べ174ヘクタール以上の稼働面積が必要である。 -
平成10・指導「平成11年度に普及が見込まれる水稲育苗培土の実用性」 (PDF 15.2KB)
新たに流通が見込まれる中苗用粒状培土について実用性を検討した結果、従来のものと同様に使用できることが確認された。 -
平成10・指導「岩手県南部におけるスルホニルウレア(SU)系水田除草剤抵抗性アゼナ類の発生事例」 (PDF 17.0KB)
東北地域において岩手県を除く5県でアゼナ等のゴマノハグサ科雑草にスルホニルウレア(SU)系除草剤抵抗性の水田雑草が確認されている。これまで岩手県ではSU抵抗性水田雑草は確認されていないことから県南部を中心に岩手県内での発生実態の調査を行った。この結果、4地点でSU系除草剤抵抗性の可能性のあるもの、また試験的に抵抗性であるものを確認した。初期剤+中期剤(後期剤)での防除が有効であることから、体系防除を組み入れることが必要と推定された。 -
平成10・指導「水田難防除雑草『クサネム』の発生状況」 (PDF 45.0KB)
水田難防除雑草「クサネム」の発生を花泉町等で確認したが、転作田内からの発生拡大により、周辺の水田内での発生が認められたので、その状況をとりまとめた。 -
平成10・指導「水稲育苗期細菌病の多発判断指標」 (PDF 23.6KB)
調査地域あたり25農家を無作為抽出し、農家毎に採集した種子における病原細菌の汚染有無を検定する。検出農家の割合が10%を超えた場合に翌育苗期に細菌病が多発する危険性がある。 -
平成9・普及「農業用無人ヘリコプター利用による水稲用フロアブル除草剤の散布技術」 (PDF 16.0KB)
無人ヘリコプターを利用した水稲フロアブル除草剤4剤の散布技術を検討した結果、除草効果は地上散布と同等、1ヘクタール当たりの作業時間は約11分と省力的であり、風速毎秒3メートル以下で畦畔から5メートル以上内側から散布する場合には、圃場外へのドリフトの危険はほとんどなく、実用性が認められた。 -
平成9・普及「岩手県における水稲プール育苗技術」 (PDF 14.3KB)
水稲プール育苗は、育苗パイプハウス内にビニールによって簡易のプールを作り、苗を管理する技術である。慣行栽培の潅水にあたるプールへの入水は3~7日間隔で良く、低温時などを除きハウスサイドを昼夜とも解放した状態で管理可能なため、育苗における灌水とハウス管理の省力化が可能である。資材費は慣行対比110%程度であるが、育苗管理の省力化により労働時間は慣行対比28%で費用合計では慣行対比87%と育苗コストの低減が図られる。 -
平成9・普及「水稲オリジナル品種『かけはし』を用いた県北地域における稚苗移植栽培」 (PDF 111.6KB)
県北地域では、従来中・成苗による移植栽培を基本としてきたが、「かけはし」を用いることにより県北地域においても稚苗移植栽培が可能と判断された。 -
平成9・普及「水稲品種『ユメコガネ』の生育・栄養診断基準と栽培法」 (PDF 78.1KB)
水稲品種「ユメコガネ」の生育・栄養診断基準及び栽培法を策定した。登熟歩合を80%以上とし、目標収量水準を10アール当たり540~600kgとした場合の適正な平米籾数は29千~33千粒である。そのためには平米当たり22株程度の栽植株数で、基肥窒素は標肥とし、栄養診断基準に照らして、幼穂形成期重点に追肥を行うのが望ましい。いもち病抵抗性は「中」であるので、適期防除を行う。刈取り適期は、出穂後の積算平均気温が900~1000℃程度となった時期である。 -
平成9・指導「平成9年藤沢町で発生した水稲黄化萎縮病の被害解析」 (PDF 50.9KB)
分げつ期の冠水により発生した黄化萎縮病により、奇形穂や出穂不能茎、枯死・折損茎等の被害茎が発生し、このため穂数が減少し減収する。減収の程度は被害茎の発生程度と高い相関がある。玄米品質は、被害程度が大きい場合は下葉枯れ等が多く、玄米の充実度・光沢等が劣る。 -
平成9・指導「新しい水稲育苗培土の実用性」 (PDF 21.5KB)
新たに流通が見込まれる稚苗用粉粒状培土、稚苗用粒状培土、中成苗用粒状培土の3種類の培土について実用性を検討した結果、従来のものと同様に使用できることが確認された。 -
平成9・指導「表層砕土同時田植機の特徴と利用法」 (PDF 254.2KB)
表層砕土同時田植機は、移植時に施肥・代かき作業を同時にできることから、水田の代かき作業及び代かき後2~3日間の放置日数の省略が可能となる。複合経営農家では、春季の代かき作業と他の作業との競合の解消や田植期間の短縮が可能となる。 -
平成9・指導「水稲オリジナル品種『かけはし』の発育指数(DVI)パラメータの変更」 (PDF 179.6KB)
平成6年度に策定した発育指数(DVI)パラメータに使用したデータ(平成4~6年)に平成7~9年のデータを新たに加え、パラメータを変更することとした。 -
平成9・指導「初期溶出抑制肥効調節型肥料による水稲育苗箱全量施肥技術の特徴」 (PDF 15.4KB)
初期溶出抑制肥効調節型肥料による水稲育苗箱全量施肥技術は、施肥窒素の利用率の向上、不耕起移植栽培における施肥の効率化といった利点をもっているが、まだ未解決の課題が残っている。今回、未解決の課題を含めその特徴を明らかにした。
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岩手県農業研究センター 企画管理部 研究企画室
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