農作物技術情報 第6号 要約(令和3年8月26日発行)

ページ番号2003979  更新日 令和3年8月26日

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水稲

生育状況:刈取り始めの目安となる登熟積算気温が950℃に達する日は、平年より早まると予想される。
技術対策

  • 刈取適期の判断は、積算温度のみに頼らず黄化籾割合で80~90%を目安とし、適期収穫する。
  • コンバインや乾燥調製施設の点検、整備を早めに行う。
  • 籾の乾燥は二段乾燥を心がけ、玄米水分15%以下に仕上げる。
  • 次年度、品種の切り替えを予定している場合は、今秋からの異品種混入(コンタミ)対策を徹底する。

畑作物

生育状況:大豆の開花期は平年より早く、子実肥大は順調である。
技術対策
大豆:マメシンクイガと紫斑病の防除適期を迎えているので、莢に薬剤がよく付着するように散布を行う。
小麦:越冬前に十分な生育量が確保できるよう、排水対策を早めに実施し、適期播種を行う。圃場条件が整わない場合は、無理に播種せず、条件が整い次第播種量を増やして対応する。

野菜

生育状況:果菜類の生育は、高温やなり疲れの影響で草勢や果実品質の低下が見られる。雨よけほうれんそうは、8月上旬までは高温乾燥による生育停滞が見られたが、中旬以降は低温日照不足による軟弱徒長ぎみの生育となっている。キャベツは一部で高温による枯死、レタスは高温や長雨による生育停滞が見られる。ねぎは一時高温と少雨による生育停滞が見られたが、概ね順調である。
技術対策
施設果菜類:気象条件に応じたハウスの適切な温湿度・かん水管理で草勢維持をはかり、障害果の発生防止対策を行う。
露地果菜類:摘心・摘葉・摘果等の管理作業と病害虫防除を徹底し、生育に応じた追肥や葉面散布を行い草勢維持に努める。きゅうりで萎れが見られる場合は、次作への悪影響の回避のため原因究明をしっかり行う。
葉茎菜類:雨よけほうれんそうは時期ごとの適切な品種への切り替えを行い、べと病やホウレンソウケナガコナダニ等の病害虫防除対策や台風への備えを万全にする。キャベツ・レタスは腐敗性病害、ヨトウムシ等害虫の適期防除を行う。なお、長雨等で滞水がみられる場合は、速やかに排水する。ねぎは出荷計画を明確にし、収穫時期の20~30 日前に最終培土を行う。

花き

生育状況:りんどうの中生以降の品種、小ぎくの9月咲品種ともに生育は平年並~やや前進。りんどうは葉枯病と黒斑病、オオタバコガが増加しており、小ぎくは白さび病、オオタバコガが増加している。
技術対策
りんどう:花腐菌核病、黒斑病などの病害虫防除を適期に行う。収穫後も防除を継続する。
小ぎく:白さび病、オオタバコガの防除を徹底する。収穫後管理を徹底し、健全な伏せ込み苗・株を確保する。
共通:強風に備えネットと支柱を点検、補強する。

果樹

生育状況:りんごの果実生育(横径)は、県平均で平年比98~103%と平年並み。凍霜害の影響により収穫期はそろわないと予想される。ぶどうの収穫期は概ね平年並みの見込み。
技術対策
りんご:収穫時期はそろわないと予想されるので、すぐりもぎに努める。病害虫では、予察と適期防除を徹底する。なお、早生種は収穫期となっているので、農薬の使用基準を遵守し、ドリフトには十分に注意する。
ぶどう:食味を重視し、品種毎の適期収穫を励行する。

畜産

生育状況:2番草の収穫は終了している地域が多く、収量は平年並〜やや多い。飼料用とうもろこしは雌穂、雄穂の出穂が平年よりも数日早く、黄熟期到達もやや早まる見込み。
技術情報
飼料用とうもろこし:収穫が始まる前に収穫機械やサイロの点検、資材の準備を行い、収穫適期である黄熟期で収穫する。サイレージ調製は十分な踏圧と速やかな密封が重要である。
牧草:オーチャードグラスは秋の最終刈り取り後に施肥を行う。
飼養管理(牛):残暑による影響を緩和する対策を継続し、牛の体調回復に向けて飼養管理を徹底する。

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農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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