農作物技術情報　第4号　要約（令和5年6月29日発行）

水稲

生育状況：6月26 日現在の生育（県平均）は、草丈が46.3 センチメートル（平年差＋8.6cm）、茎数は446 本/平方メートル（平年比105％）、葉数は8.5葉（平年比+0.3 葉）、葉色値は42.5（平年差+1.8）と、いずれも平年を上回っている。
冷害対策：今後の予報に留意し、冷害危険期に深水管理等の対策を実施できるよう準備する。
技術対策
茎数が目標穂数の8～9割に達したら直ちに中干しを行う。
圃場をよく観察し、葉いもち発生に注意する。発生を確認したら、ただちに茎葉散布を実施する。
斑点米カメムシの増殖源対策（畦畔草刈り、本田内雑草の防除等）を徹底する。

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畑作物

生育状況：小麦の成熟が平年より早まり、収穫作業は6月下旬から始まっている。大豆は、6月中旬に降雨が続いたことから播種作業が遅れたが、適期に播種した大豆の出芽、初期生育はともに良好である。
技術対策
小麦：子実水分をこまめに確認し、概ね30％以下（自脱型コンバインの場合）になったら、速やかに刈取りを実施する。倒伏や赤かび病が発生している場合は、刈り分けにより品質を確保する。
大豆：圃場内に滞水しないよう、排水対策を確認する。中耕は土壌処理剤の効果がなくなり、雑草が発生し始めてから実施する。培土は、高さを揃えて株元まで土を寄せる。

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野菜

生育状況：施設野菜は、一部で低温の影響があったがその後生育は回復し、順次収穫中。露地果菜類の定植は平年並みに終了。病害虫では、アザミウマ類、アブラムシ類、ヨトウムシが発生。雨よけほうれんそうやねぎの生育は平年並み～良好で、ねぎでは順次土寄せ作業が進められている。
技術対策
全般：圃場の排水対策を再確認するとともに、降雨後は殺菌剤の予防散布を行う。
施設果菜類：適切な養水分管理と着果調整により草勢のバランスを保ち、適切な換気管理や遮光資材の活用により梅雨時期の一時的な晴天時の強日射（高温）対策を実施する。また、灰色かび病やアザミウマ類等の防除対策を徹底する。
露地果菜類：きゅうりは収穫量に応じた追肥により草勢を維持し、斑点性病害を主体とした予防対策を徹底する。ピーマンは側枝をほぼ放任とし、採光の邪魔になるふところ枝と徒長枝の間引き剪定を行う。また、斑点病や灰色かび病の防除を徹底する。
葉茎菜類：雨よけほうれんそうは、天候の急変に対応したハウス内の温湿度管理や圃場水分管理を適切に行い、べと病や土壌病害、アブラムシ類等の病害虫防除対策を徹底する。露地葉菜類は、コナガ、ヨトウムシ、アザミウマ類等、害虫の適期防除を行うとともに、腐敗性病害等の対策を徹底する。ねぎは、生育に応じた追肥・土寄せを行い、べと病、ネギアザミウマの防除を徹底する。

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花き

生育状況：りんどうの生育は平年並みからやや早まっている。小ぎくの生育は平年並み。病害虫は、りんどうでは全域でリンドウホソハマキの食害がみられ、ハダニ類、アブラムシ類の発生が増加。小ぎくでは、
全域で白さび病の発生がみられる。
技術対策
りんどう：褐斑病、葉枯病、ハダニ類、リンドウホソハマキ等の病害虫防除を徹底し、適期に収穫する。
小ぎく：白さび病、オオタバコガ等の病害虫防除を徹底する。伏せ込み用親株の選抜は収穫前に行う。
共通：大雨に備え、排水対策を徹底する。

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果樹

生育状況：りんご及びぶどうの生育は平年より進んでいる。地域や圃場により4 月下旬の降霜による凍霜害が発生している。
技術対策
りんご：仕上げ摘果は慎重に果実を見定めて行うが、隔年結果防止のため早期適正着果に努める。
ぶどう：結実を確認のうえ、状況に応じた適切な摘房、摘粒を進める。

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畜産

生育状況：降雨により一番草の収穫作業は遅れている。
飼料作物：チモシー一番草の刈取り後は確実に追肥を行う。二番草を適期に収穫する。飼料用とうもろこしでは生育期処理除草剤を遅れずに散布し、クマやイノシシの食害対策の準備を始める。
暑熱対策：新鮮な水と嗜好性の良い粗飼料の給与、ミネラル等の補給など暑熱の影響緩和に努める。牛床を清潔かつ乾燥した状態に保つとともに、搾乳時の乳房炎原因菌の侵入を防ぐ。

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