農作物技術情報 第6号 要約(令和4年8月25日発行)

ページ番号2005528  更新日 令和4年8月25日

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水稲

生育状況:出穂盛期(50%)は県全体で平年並の8月5日頃であったが、6月上旬の低温による生育停滞が顕著であった圃場で出穂がやや遅れる傾向がみられ、北上川下流では終期(90%)が平年より2日程度遅かった。
今後、日平均気温が平年並みに推移した場合、出穂盛期からの積算気温950℃(刈始めの目安)の到達は、県全体で9 月17 日、北上川上流・東部で同.18 日、北上川下流で同.16 日、北部で同.19 日頃と予想される。

技術対策

  • 刈取り適期の判断は、積算気温のみに頼らず黄化籾割合で80~90%を目安とし、テスト籾摺りを行う。
  • コンバインや乾燥調製施設の清掃・点検・整備を早めに行う。品種の切替を行う場合は異品種混入(コンタミ)対策の清掃を徹底する。
  • 籾の乾燥は二段乾燥を心がけ、玄米水分15%以下に仕上げる。

畑作物

生育状況:大豆の開花期は平年並み。生育量は平年並み~平年を上回っている。相次ぐ大雨の影響により、湿害が発生した圃場がみられるほか、播種時期が遅れた圃場では生育が小さめである。
技術対策
大豆:マメシンクイガと紫斑病の防除適期を迎えているので、莢に薬剤がよく付着するように薬剤散布を行う。
小麦:越冬前に十分な生育量が確保できるよう、排水対策を早めに実施し、適期播種を行う。圃場条件が整わない場合は、無理に播種せず、条件が整い次第播種量を増やして対応する。

野菜

生育状況:果菜類の生育は、高温やなり疲れの影響で草勢や果実品質の低下が見られる。雨よけほうれんそうは、大雨等により一部で生育の遅れや葉の黄化等が見られる。キャベツ・レタスは日照不足と降雨により生育緩慢、一部で大雨による作土流出等被害が見られる。ねぎは、一部で降雨による生育不良が見られるが、概ね順調である。
技術対策
共通:台風等に備えハウスビニールの点検や補修、排水対策を実施する。
施設果菜類:気象条件に応じたハウスの適切な温湿度・かん水管理で草勢維持をはかり、障害果の発生防止対策を行う。今作で萎れが発生した圃場では、原因究明をしっかり行い、次作への対策を立てる。
露地果菜類:摘葉・摘果等の管理作業と病害虫防除を徹底し、生育に応じた追肥や葉面散布を行い草勢維持に努める。今作で萎れが発生した圃場では、原因究明をしっかり行い、次作への対策を立てる。
葉茎菜類:雨よけほうれんそうは適切な品種への切り替えを行い、べと病やホウレンソウケナガコナダニ等の病害虫防除や台風への備えを万全にする。キャベツ・レタスは腐敗性病害、ヨトウムシ等害虫の適期防除を行う。ねぎは出荷計画を明確にし、収穫時期の20~30 日前に最終培土を行う。

花き

生育状況:りんどうの中生以降の品種、小ぎくの9月咲品種ともに生育は平年並みの生育。りんどうは黒斑病、オオタバコガが増加している。小ぎくは半身萎ちょう病等での萎ちょう症状やオオタバコガの発生が増加している。
技術対策
りんどう:花腐菌核病、黒斑病などの病害虫防除を適期に行う。収穫後も防除を継続する。
小ぎく:白さび病、オオタバコガの防除を徹底する。収穫後管理を徹底し、健全な伏せ込み苗・株を確保する。
共通:台風等の強風に備えネットと支柱を点検、補強する。

果樹

生育状況:りんごの果実生育(横径)は、県平均で平年比101~102%と概ね平年並み。開花が早かったため、収穫期も早まると推測。ぶどうの収穫期はやや早まる見込み。
技術対策
りんご:早生種はすぐりもぎが基本。病害虫では、予察と適期防除を徹底する。なお、早生種は収穫期となっているので、農薬の使用基準を遵守し、ドリフトには十分に注意する。
ぶどう:食味を重視し、品種毎の適期収穫を励行する。

畜産

生育状況:牧草2番草の収穫は遅れている地域が多いが、収量は平年並の見込み。飼料用とうもろこしは雌穂、雄穂の出穂が遅れた地域もあるが、全体では平年並みであり、黄熟期到達も平年並みの見込み。
技術情報
飼料用とうもろこし:収穫が始まる前に収穫機械やサイロの点検、資材の準備を行い、収穫適期である黄熟期で収穫する。サイレージ調製は十分に踏圧し、速やかに密封する。
とうもろこしとライムギの二毛作:ライムギは、極早生種か早生種を9 月下旬から10 月頭までに播種する。
牧草:播種が遅れないよう、更新や追播の作業を行う。
飼養管理(牛):残暑による影響を緩和する対策を継続し、牛の体調回復に向けて飼養管理を徹底する。

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