農作物技術情報 第4号 要約(令和4年6月23日発行)

ページ番号2005382  更新日 令和4年6月23日

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水稲

生育状況:6月15 日現在の生育(県平均)は、草丈28.6 センチメートル(平年差-1.8cm)、茎数は198 本/平方メートル(平年比75%)、葉数は6.5 葉で平年より0.2 葉少ない。
冷害対策:今後の予報に留意し、冷害危険期に深水管理等の対策を実施できるよう準備する。
技術対策
茎数が目標穂数の8~9割に達したら中干しを行う。7月上旬は降雨が多く田面が乾きにくい傾向があるため、極端な生育不足がないかぎり、降雨日の少ない6月下旬を目安に中干しを開始する。
圃場をよく観察し、葉いもち発生に注意する。発生を確認したら、ただちに茎葉散布を実施する。
斑点米カメムシの増殖源対策(畦畔草刈り、本田内雑草の防除等)を徹底する。

畑作物

生育状況:小麦の成熟期は、やや遅い見込み。収穫作業は6月末頃から始まる見込み。大豆は、5月下旬からの降雨により播種作業が遅れた。適期に播種された大豆の出芽、初期生育はともに良好である。
技術対策
小麦:子実水分をこまめに確認し、収穫が可能な場合は、速やかに刈取りを実施する。倒伏や赤かび病が発生している場合は、刈り分けにより品質を確保する。
大豆:圃場内に滞水しないよう、排水対策を確認する。中耕は土壌処理剤の効果がなくなり、雑草が発生し始めてから実施する。培土は、高さを揃えて株元まで土を寄せる。

野菜

生育状況:施設野菜は概ね良好な生育だが、トマト、ピーマン等では低温の影響により、果実の肥大・成熟がやや緩慢となっている。露地果菜類ではほぼ定植が終了したが、一部圃場で強風による苗の損傷や低温障害が散見される。雨よけほうれんそうは、概ね生育良好で、ねぎは順次定植が進められている。
技術対策
全般:圃場の排水対策を再確認するとともに、降雨後は殺菌剤の予防散布を行う。
施設果菜類:トマトは適切な養水分管理と着果調整により草勢のバランスを保ち、適切な換気管理や遮光資材の活用により梅雨時期の一時的な晴天時の強日射(高温)対策を実施する。また、灰色かび病やアザミウマ等の防除対策を徹底する。
露地果菜類:きゅうりは収穫量に応じた追肥により草勢を維持し、斑点性病害を主体とした予防対策を徹底する。ピーマンの整枝は主枝の誘引後、側枝をほぼ放任とし、灰色かび病の防除を徹底する。
葉茎菜類:雨よけほうれんそうは、天候の急変に対応したハウス内の温湿度管理や圃場水分管理を適切に行い、べと病や土壌病害、アブラムシ類等の病害虫防除対策を徹底する。露地葉菜類は、コナガ、ヨトウガ、アザミウマ類等害虫の適期防除を行うとともに、腐敗性病害等の対策を徹底する。ねぎでは生育に応じた追肥・土寄せを行い、べと病、ネギアザミウマの防除を徹底する。

花き

生育状況:りんどうの生育は昨年より遅く、概ね平年並み。小ぎくの生育は平年並み。病害虫は、りんどうでは全域でリンドウホソハマキの食害がみられ、ハダニ類の発生が増加。小ぎくでは、全域で白さび病の発生がみられる。
技術対策
りんどう:褐斑病、リンドウホソハマキ、ハダニ類等の病害虫防除を徹底する。適期に収穫する。
小ぎく:白さび病等の病害虫防除を徹底する。伏せ込み用親株の選抜は収穫前に行う。
共通:大雨に備え、排水対策を徹底する。

果樹

生育状況:りんごの結実は概ね平年並み、ぶどうの生育は平年より進んでいる。
技術対策
りんご:良質な果実を見極めつつ、花芽形成と果実肥大を促すため、適正着果となるよう摘果に努める。
ぶどう:結実を確認のうえ、状況に応じた適切な摘房、摘粒を進める。

畜産

生育状況:降雨により一番草の収穫作業は遅れている。
飼料作物:チモシー一番草刈取り後は確実に追肥を行う。二番草を適期に収穫する。飼料用とうもろこしでは生育期処理除草剤を遅れずに散布し、クマやイノシシの食害対策の準備を始める。
暑熱対策:新鮮な水と嗜好性の良い粗飼料の給与、ミネラル等の補給など暑熱の影響緩和に努める。牛床を清潔かつ乾燥した状態に保つとともに、搾乳時の乳房炎原因菌の侵入を防ぐ。

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農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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