農作物技術情報 第5号 要約(令和3年7月29日発行)

ページ番号2003931  更新日 令和3年7月29日

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水稲

生育状況:県全体の出穂期は平年より4日早い7月30 日頃と見込まれる(生育診断予察圃、7月26 日現在予測)。穂いもちの発生は「やや多」、斑点米カメムシ類の発生は「多」の予報であり、適期防除を心がける。
技術対策
出穂状況や気象の変化に応じた栽培管理と病害虫の適期防除を心がける。
出穂後は、高温時でも良好な登熟が行われるよう、適切な水管理を行う。
上位3葉での葉いもち発生は、穂いもち発生につながるため、圃場のこまめな観察に努めるとともに、病斑を確認次第、直ちに茎葉散布による防除を実施する。
斑点米カメムシ類の薬剤防除は穂揃期1週間後を基本とし、近隣に発生源となる牧草地や雑草地がある場合や本田内雑草(ノビエ・ホタルイ類・シズイ等)が多量に残草している場合は、追加防除を行う。

畑作物

生育状況:大豆の生育は概ね順調に経過し、生育量は平年を上回っている。
技術対策
大豆:集中豪雨や台風に備え、明渠や排水溝等の点検整備を行う。また、開花後に急激な温度上昇や干ばつ傾向が続くときには、うね間を利用したかん水の実施を検討する。
マメシンクイガの防除適期は、産卵盛期であるが、使用する薬剤によって散布時期が異なるため注意する。紫斑病との同時防除も可能であるが、莢の大きさを観察し、紫斑病の防除適期と重なるか判断して実施する。

野菜

生育状況:果菜類は概ね順調に生育しているが、トマト等では夜間の高温の影響で徒長等の症状が見られ、ピーマンは尻腐果が多い時期があった。キャベツ・レタスとも順次定植・収穫しており概ね順調。ねぎも概ね良好だが、降雨が少なく生育が緩慢な地域もある。
技術対策
全般:高温対策やかん水管理による草勢維持を図る。
施設果菜類:こまめな追肥とかん水で草勢を維持する。高温対策としてハウスの換気効率を高めるとともに、遮光資材やミスト等の導入を行う。
露地果菜類:病害虫防除を徹底し、こまめな追肥を行い草勢維持に努める。病害虫防除はきゅうりでは褐斑病、炭そ病、べと病を重点的に行う。ピーマンは斑点病とタバコガに注意する。
しおれが見られる場合は原因の特定をしっかり行う。
雨よけほうれんそう:天候の変化に対応した遮光管理や圃場水分管理を適切に行う。萎凋病やアブラムシ類、アザミウマ類等の病害虫防除対策を徹底する。
露地葉菜類:コナガ、ヨトウガ、アザミウマ類等害虫の適期防除を行う。腐敗性病害等の対策を徹底する。

花き

生育状況:りんどう・小ぎくの生育はいずれも概ね平年並みからやや早い。りんどうの病害虫は、全域で葉枯病の発生が継続してみられ、ハダニ類や黒斑病の発生が増加している。小ぎくの病害虫は、全域で白さび病、アブラムシ類の発生がみられ、オオタバコガによる食害も始まっている。
技術対策
りんどう:高温乾燥が続く場合はかん水を励行するが、高温時のかん水は避ける。葉枯病、黒斑病、ハダニ類などの防除を適期に行う。
小ぎく:圃場が乾いた場合はかん水を行う。一方、大雨によって圃場が冠水した場合は、溝切り等により速やかに排水する。白さび病、アブラムシ類、オオタバコガの防除を適期に行う。
共通:適期収穫と出荷選別を徹底する。病害虫防除を徹底し、収穫後の圃場も継続して防除する。また、来年に向けて収穫後管理を適期に行う。

果樹

生育状況:りんごの果実生育は平年よりやや大きく、概ね前年並み。ぶどうも結実は良好で、新梢生育も概ね順調。
技術対策
りんご:4月の凍霜害によるサビ果や奇形果、降雹による傷果、高温による日焼け果がみられるので、適正着果量の範囲で引き続き見直し摘果を進める。早生品種の収穫期となるので、硬度を重視した適期収穫に努める。また、褐斑病、斑点落葉病、果樹カメムシ類が多発傾向なので、発生が確認されたら速やかに特別散布を実施する。
ぶどう:品質向上のため、適切な着果管理を行う。

畜産

生育状況: 牧草、飼料用とうもろこしの生育は平年並。
技術対策
大家畜:暑熱対策として、輻射熱の遮断や遮光、牛体への送風と換気など牛舎環境面の暑熱対策、新鮮で十分量の水と食いつきの良い粗飼料の給与、ミネラル等の補給など飼料給与面の対策を徹底する。
牧草:高温時には過放牧、過度の低刈り、短い間隔での刈取りを避ける。草地更新では、秋播種にむけて、耕起、砕土、整地作業は丁寧に行う。

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農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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