JICA海外協力隊:佐々木 愛美さん(モンゴル派遣)
- ささき まなみさん
- 青年海外協力隊(コンピュータ技術)
- モンゴル国(2018年7月から)
あなたの近況を教えてください。
・間もなく2年という任期を迎えますが、活動の成果や今後の課題について教えてください。
実は、2年の任期を終えずに帰国してしまったんです。みなさんもご存知の通り、世界的な新型コロナウイルス(COVID-19)の拡大により、私たちモンゴル国の隊員をはじめ、各国の隊員たちが、緊急帰国となってしまいました。私は、活動が残り4ヶ月というところでしたので、最後までやり切りたかった。。。という想いがありました。しかし、安全や”命”にはかえられませんので、隊員みんなが無事帰国ができたのはよかったと受け止めています。
2年間の活動を振り返ると、情報科目担当教員のスキルアップ、ICTを活用した授業に貢献できたかなと思います。PCトラブルの対処や授業を共同で進めることで、学校の様子を知りながらも互いの知らないこと、知っていることを共有できました。活動後半には新たにプログラミングやアルゴリズムの単元が導入できたことは成果ですね。
やり残したところは、ICT活用による生徒の進路開拓です。活動期間が短縮されてしまったことが大きいですが、生徒の興味や関心・進路を調査するために必要な名簿が管理されていないと、活動計画を立ててから気付きました。日本の名簿の仕組みをモンゴルへも活用できたらと思いました。
今後は、Facebookで学校の校長先生や職員のみんなともつながっているので、サポートできることがあれば、協力していければと思っています。モンゴルで教えていた生徒や出会った方々と、いつかIT分野でお仕事をすることがあれば嬉しいです。
・忘れられないエピソードはありますか。
モンゴルの同僚たちと、国内キャンプへ行ったことです。6日間、長距離バスでの旅でした。まだ言葉が通じない場面もある中、肉だけの食事に慣れていない、行先はよく聞き取れない、生きて帰ってこれるだろうか、、、と不安がありました。しかし、私が一人にならないようにと、常に声をかけてくれ、「まなみは日本人だから」と食べ物や、寝る場所などを気遣ってくれました。おかげで、私の不安は消え、心からキャンプを楽しむことができました。同僚たちが一層大好きになりました。
火起こしは乾燥した牛のふんを使っていたのですが、素手でふんをかき集め、そのまま焼けた肉を掴んで食べた時には、私もモンゴル人の仲間入りと思った瞬間でした。笑
・海外で培った経験を今後どのように活かしていきたいですか。
東京オリンピック大会へのボランティア参加を検討しています。異なる文化の方と活動した経験を活かし、国内外あらゆる文化や価値観をもった人々が集まるオリンピックで、日本を訪れた海外選手やサポーターの方々が、「また日本へ来たい」と思えるような大会にできるよう盛り上げたいです。あとは、国際協力に興味がある人へ向け、SNSで経験を発信していきたいですね。
岩手に関することについて教えて下さい。
・岩手(日本)を離れて、あらためて感じた岩手(日本)の良いところはありますか。
岩手で採れる食材の種類は多く、味がしっかりしているところですね。海から山まであり、お酒もつくられている。そして、どれもうまみが強く本当においしい。私は実家が農家ということもあり、帰省のときは、とれたての野菜をそのまま食べさせてもらったりします。今の時期はトマトやきゅうりでしょうか。味が濃くて、最高なんですよね。地元を離れたからこそ気付けた魅力です。
岩手県の皆さんにメッセージをお願いします。
このレポートでモンゴルに興味をもってもらえた方がいればうれしいです。
私を含む、モンゴルで活動したJICAボランティアたちは、モンゴルをもっと身近に感じてもらえたらと、現地の様子を発信しています。よかったらみてみてください。
- バーサンオンライン ブログ
モンゴルJICAボランティアたちが、モンゴルの各地で活動を綴っています
その他何かありましたら御自由にお書き下さい。
モンゴルで活動を終えて、私自身の大きな変化として、主観で物事を判断しなくなったことがあります。日本で生活していたころは、相手の気持ちを汲み取ろうとしては、勝手に気疲れしまうこともありました。しかし、日本とは異なる文化、環境で生まれ育った人たちと生活できたことで、相手も気持ちは聞かないとわからない、と思えるようになりました。おかげで、人と関わることがもっと楽しくなりました。海外へ行ってみてよかったです!
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