農作物技術情報 第8号(平成29年10月26日発行)

ページ番号2001845  更新日 平成29年10月26日

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平成29年 10月26日発行
岩手県、岩手県農作物気象災害防止対策本部

台風対策

台風第22号が北上しており、岩手県には31日に接近すると予想されています。農作物被害軽減に向けて、可能な範囲で収穫を進めるほか、排水溝や防風設備の点検などを行い、迅速に対応できるように備えましょう。詳しい技術対策については、「農作物技術情報 号外 台風対策」(10月20日発行)をご覧下さい。

水稲

今年のイネ作りを振り返り、生産コストの低減に向けて総合的に栽培管理や技術内容を見直す。

畑作物

生育状況:大豆は、台風等の影響により倒伏圃場が多く、子実水分は十分に低下していても、茎水分がなかなか低下しない莢先熟の状況が見られている。
技術対策
大豆:大型の雑草は汚損粒の原因となるため、収穫前に抜き取りを行う。晴天等が続くと裂莢が急激に進むほか、子実水分が低下しすぎると乾燥調製時などに豆が割れやすくなる。収穫が遅れると紫斑粒やしわ粒、腐敗粒の発生が増加するため、適期収穫を実施する。
小麦:土壌処理剤を散布していない圃場では、小麦や雑草の生育に併せて必ず除草剤を散布する。明渠や排水路を点検整備し、圃場に滞水が見られないようにする。

野菜

生育状況:果菜類の収穫は終盤となり、出荷量は少なくなっている。ほうれんそう、ねぎともに生育は概ね順調に推移しているが、病害虫の発生が見られる。
技術対策
跡地整理と施肥管理:栽培終了後は作物残さを適切に処分し、資材消毒を行うなど病害虫発生源を排除する。土壌改良目標値を満たした圃場では、補給型施肥基準を適用するとともに、養分の過剰が明らかな場合は、減肥基準に基づく適正な施肥管理に努める。
施設野菜:冬期間にかけて温度確保が必要となる施設野菜では、暖房装置の点検等を含めた省エネルギー対策を実施するとともに、作目の特性や生育ステージに合わせた適正な温度管理を実施する。
寒締めほうれんそう:ハウスを開閉して生育を調節し、葉柄のbrix糖度8%以上を確認して出荷する。
促成アスパラガス:低温遭遇時間を考慮して適期に掘り取り、収量を確保する。

花き

生育状況:りんどう、小ぎくともほぼ出荷は終了となっている。小ぎくでは親株の伏せ込み作業が始まっている。

技術対策
りんどう:翌年の病害虫の発生を抑えるため、残さ処理等収穫後の管理を徹底するとともに、計画的な株更新を行い、来年の新植圃場は年内に準備を終える。
小ぎく:来年の品種構成を考慮し、必要な親株を確保するとともに、親株の伏せ込みを遅れずに実施する。

果樹

生育状況:りんご「ふじ」の果実肥大は概ね平年並。果実品質は、硬度・デンプン指数・蜜入り指数は平年並だが、糖度がやや遅れている。

技術対策
りんご:晩生品種は食味を重視し適期収穫に努めるが、樹上凍結のリスクを避けるため、過度に収穫遅れとならないよう注意する。

畜産

分娩間近の牛:分娩看視カメラを設置して、分娩間近の牛の看視強化と省力化を図る。

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農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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