農作物技術情報 第5号(平成29年7月27日発行)

ページ番号2001826  更新日 平成29年7月27日

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平成29年 7月27日発行
岩手県、岩手県農作物気象災害防止対策本部

水稲

生育状況:県全体の幼穂形成期は平年並であり、出穂期は平年より2日早い8月2日頃と見込まれる。
いもち病の発生は「やや多」、斑点米カメムシ類の発生は「多」であり、適期防除を心掛ける。
技術対策:出穂状況や気象変動に応じた栽培管理と病害虫の適期防除を心掛ける。

  • 出穂後は、高温時でも良好な登熟が行われるよう、適切な水管理を行う。
  • 斑点米カメムシ類の防除は、出穂時期に注意して適期(穂揃い7日後)に行う。
  • 穂いもち防除は、葉いもち防除の徹底と出穂直前・穂揃期の茎葉散布が重要である。
  • 浸冠水した圃場では、病害虫に対する抵抗力が低下している可能性があるので、特に留意する。

畑作物

生育状況:大豆の生育は平年並。今後、8月上旬にかけて開花期を迎える。
技術対策
大豆:マメシンクイガの防除適期は、産卵盛期となるが、使用する薬剤によって散布時期が異なるため確認する。紫斑病との同時防除も可能であるが、莢の大きさを観察し、紫斑病の防除適期と重なるか判断する。

野菜

生育状況:6月上旬の低温と日照不足による生育停滞はその後の好天により概ね回復しているが、葉菜類で高温乾燥の影響が見られる品目もある。全般的にアブラムシ類やアザミウマ類等の害虫の発生が多く見られる。
技術対策
全般:梅雨明け以降は急激な温度上昇が想定されることから、高温対策や潅水管理による草勢維持を図る。
施設果菜類:こまめな追肥と潅水で草勢を維持する。高温対策としてハウスの換気効率を高めるとともに、通路への敷きワラや散水等を積極的に行う。障害果回避のため窒素過多とならないよう追肥の濃度に注意する。
露地きゅうり:摘葉と病害虫防除を徹底し、収穫量に応じた追肥を行い草勢維持に努める。病害虫防除は褐斑病、炭そ病、べと病を重点に行う。しおれが見られる場合は原因究明をしっかり行う。
雨よけほうれんそう:天候急変に対するハウス内の温度・湿度や圃場水分管理を適切に行う。べと病やコナダニ類、アブラムシ類等病害虫の防除対策を徹底する。
露地葉菜類:コナガ、ヨトウガ、アザミウマ類等害虫の適期防除を行う。腐敗性病害等の対策を徹底する。

花き

生育状況:りんどう、小ぎくともに生育は平年並~やや遅めに推移している。病害虫の発生は全般的に少なめであるがハダニ類やアブラムシ類が一部で見られている。
技術対策
りんどう:葉枯病、リンドウホソハマキ、ハダニ類など病害虫の防除を適期に行う。また、圃場の適切な水分管理に努める。
小ぎく:白さび病、アザミウマ類、ハダニ類など病害虫防除の徹底を図る。事前に排水対策を講じ、湿害を回避するほか、圃場が乾燥する場合は早めに潅水する。

果樹

生育状況:りんごの果実肥大はほぼ平年並、ぶどうは果房がやや小さいものの概ね順調。病害虫の発生は比較的少ない。
技術対策
りんご:見直し摘果を徹底するとともに、高温による着色遅延が懸念されるので、早生品種では硬度を重視した適期収穫に努める。
ぶどう:高温による着色遅延が懸念されるので、早期の適正着果量へ摘房を進める。

畜産

牧草:除草剤の播種日同日処理の播種床形成の時期。耕起・砕土・整地は丁寧に行う。
飼料用トウモロコシ:クマ食害防止電気柵のポリワイヤーの緊張は専用緊張具を使用する。
暑熱対策(牛):暑熱ストレスによるアシドーシスを防止する。乾乳牛も暑熱ストレス対策を行う。

  • 農薬適正使用:使用前に必ずラベルを確認し、使用基準の厳守と飛散防止を心がけてください。
  • 農作業安全:事故のないよう、農作業安全に十分留意してください。
次号は平成29年8月31日(木曜)発行の予定です 

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農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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