農作物技術情報 第3号(平成29年5月25日発行)

ページ番号2001823  更新日 平成29年5月25日

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平成29年5月25日発行
岩手県、岩手県農作物気象災害防止対策本部

水稲

生育状況:県全体の田植え盛期は平年並と見込まれる。気温・日照時間とも概ね良好 に経過したことから、全般に活着は良好である。
低温対策:低温時には深水にして保温に努める。
技術対策

  • 分げつ発生を促進させるため、天候に応じてこまめに水管理を行う。
  • 目標とする茎数が確保されたら、すみやかに中干しを行う。
  • 取置苗はいもち病の伝染源になるので、直ちに処分する。
  • 水稲初期害虫の発生が早いので、特に直播水稲では出芽直後の食害に注意する。

畑作物

生育状況:小麦の生育は平年並~やや早い。草丈は平年より短くなっているほ場が多い。
技術対策
小麦:赤かび病防除は適期に確実に実施する。収穫作業に備え、早めに乾燥施設との連携や収穫機械の整備などを行い、万全の体制を整える。
大豆:排水対策・耕起・砕土などを丁寧に行う。種子消毒・播種・除草剤の散布などは計画的に実施し、適正な栽植密度、初期生育を確保する。

野菜

生育状況:好天により施設果菜類の生育および露地果菜類の圃場準備は順調に進んでいる。雨よけほうれんそうは融雪遅れや低温等の影響で生育が遅れる傾向である。露地葉菜類は降雨の影響で定植作業の遅れた圃場があるが、定植後の生育は順調である。
技術対策
全般:圃場の排水対策を徹底するとともに、生育促進、施肥効率の改善等をはかるため、適時潅水を行う。
施設果菜類:温度・湿度管理を徹底し、草勢維持に努めるとともに、病害虫の初期防除を徹底する。
露地果菜類:定植後の活着促進と初期生育確保のため、土壌水分と地温の確保に努めるとともに、初期の整枝を適期に行う。
雨よけほうれんそう:ハウスの温度・湿度管理や、圃場水分管理を適切に行い、病害虫の発生や生育不良を防ぐ。ホウレンソウケナガコナダニの防除対策を徹底する。
露地葉菜類:コナガ、ナモグリバエ等害虫の適期防除を行う。アスパラガスはL品割合を目安に収穫を終了し、ねぎは生育状況を見ながら培土を行う。

花き

生育状況:りんどうの生育は平年並だが昨年より遅い。小ぎくは順調に生育しているが、白さび病等の発生が見られるところがある。
技術対策
りんどう
:葉枯病、リンドウホソハマキ、ハダニ類など病害虫の防除を適期に行う。また、乾燥圃場では適切な潅水に努める。定植は天候をみながら計画的に進め、苗が老化しないうちに適期に行う。
小ぎく:初期生育を確保するため、必要に応じて潅水する。定植、整枝作業を各品種の生育にあわせて順次進める。発生初期の段階から白さび病防除を徹底し蔓延を防ぐ。

果樹

生育状況:りんごの開花は平年よりやや早めで、ぶどうの展葉はほぼ平年並。
技術対策
りんご:全般に開花数は多く、着果過多による収穫時の小玉化や花芽形成への影響が懸念されるため、早期の適正着果、特にもあら摘果の満開30日以内の終了に努める。
ぶどう:開花期前後が最も繁忙期となるため、生育の進度を把握し、計画的に作業を進める。

畜産

生育状況:県全体で、牧草の生育は概ね平年並。
技術対策
牧草:一番草の収穫・調製のタイミングは、飼料の栄養成分、収量に大きく影響するので、適期収穫を行う。
飼料用トウモロコシ:収量確保とサイレージの品質向上のため、除草剤の土壌処理、生育期処理を行う。
暑熱対策:本格的な暑さが来る前に十分な暑熱対策を準備し、早めに牛の暑熱ストレスを軽減する。

  • 農薬適正使用:使用前に必ずラベルを確認し、使用基準の厳守と飛散防止を心がけてください。
  • 農作業安全:事故のないよう、農作業安全に十分留意してください。
  • 春の農作業安全月間実施中(4月15日~6月15日) 「いつもの慣れが落とし穴 急がずあせらず農作業安全」

次号は平成29年6月29日(木曜)発行の予定です

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このページに関するお問い合わせ

農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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