農作物技術情報 第4号(平成21年6月26日発行)
岩手県、岩手県農作物気象災害防止対策本部
水稲
- 6月25日現在の水稲の生育は平年より1〜2日程度遅れ、茎数はやや不足気味です。
- 茎数が不足しているところでは、分げつを促す浅水管理を継続し、目標とする茎数を確保したら、すみやかに中干しを実施して根の健全化を図りましょう。
- 幼穂形成期頃から徐々に深水管理を開始して、冷害回避のための水管理を徹底しましょう。
- 斑点米を発生させるカメムシ類の増殖を防ぐため、畦畔や転作地等のイネ科植物が出穂しないよう草刈りを徹底しましょう。
畑作物
小麦:
県中南部では収穫適期を迎え、刈取作業が始まっています。子実水分を確認し、適期刈り取りに努めましょう!
また、倒伏圃場や品質に問題があるものは刈り分けし、良質な小麦に混入しないよう注意しましょう。
大豆:
中耕は初期除草剤(土壌処理剤)の効果がなくなり、雑草が発生し始めてから行いましょう。
培土は倒伏防止や、根系への酸素供給などに効果があります。
収穫時に土を噛み込まないよう培土の高さは一定になるよう作業を行いましょう。
野菜
ハウス果菜類:
雨よけトマトは収穫が始まりました。生育のバランスを保つため適切なかん水、施肥に努めましょう。
灰色かび病の発生が見られますので、換気を心がけましょう。
露地果菜類:
露地きゅうりの収穫が始まっています。整枝、摘葉により受光体勢を良好に保ちましょう。
また、早めの病害虫防除を行いましょう。
雨よけほうれんそう:
生育は概ね順調ですが、天候の変化による萎れや土壌病害も見られています。
生育中かん水も含めて高温対策を十分講じ、生育停滞を防ぎましょう。
露地葉菜類:
キャベツでは害虫の発生に引き続き注意が必要です。
レタスは高冷地からの出荷が本格化してきました。適期作業により品質の低下を防ぎましょう。
花き
りんどう:
露地栽培極早生品種の出荷が始まっています。
全般的には草丈・節数はおおむね平年並みとなっています。
葉枯病、ハダニ類などの病害虫防除を徹底しましょう。
小ぎく:
白さび病、ハダニ等の病害虫防除を徹底しましょう。
また、収穫前に次年度用の健全な母株を選抜しましょう。
りんどう・小ぎく共通:
ほ場乾燥が続く場合は早めにかん水しましょう。また、圃場の排水対策を実施し、湿害を回避しましょう。
切り前・選別基準の遵守により、揃った品質で出荷しましょう。
果樹
りんご:
果実肥大は総じて順調です。7月は翌年の花芽分化期に入りますので、花芽形成を促進するため、早期適正着果等適期栽培管理に努めましょう。
ぶどう:
開花期間中がぐずついた気象条件で経過したため、結実への影響が懸念されています。結実を十分に確認のうえ、状況に応じた適切な着果管理を進めましょう。
畜産
牧草・トウモロコシ:
2番草も刈り取り時期は適切に、刈り取り高さに気をつけて収穫しましょう。
エゾノギシギシの防除は、結実前に行いましょう。
飼料用トウモロコシ獣害(クマ)対策として電気柵の準備をし、出穂(8 月上旬)前に設置しましょう。
次号は7月30日(木曜)発行の予定です。
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農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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