農作物技術情報 第3号 要約(令和元年5月30日発行)

ページ番号2001308  更新日 令和1年5月30日

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令和元年5月30日発行

岩手県、岩手県農作物気象災害防止対策本部

水稲

生育状況:県全体の田植え盛期は平年並みであり、気温・日照時間とも概ね良好に経過したことから、活着は良好である。
低温対策:低温時には深水にして保温に努める。
技術対策
分げつ発生を促進させるため、天候に応じてこまめに水管理を行う。
目標とする茎数が確保されたら、すみやかに中干しを行う。
取置苗はいもち病の伝染源になるので、直ちに処分する。
斑点米カメムシのふ化盛期が早まっている。地域一斉草刈によりカメムシの密度低減に努める。

畑作物

生育状況:小麦の開花期は平年並となった。生育が旺盛な圃場が多く、今後の天候によっては収穫作業が早まる可能性もある。
技術対策
小麦:赤かび病防除は適期に確実に実施する。圃場での抜き穂作業も、穂が青く見やすい時期に実施する。収穫作業に備え、早めに乾燥施設との連携や収穫機械の整備などを行い、万全の体制を整える。
大豆:排水対策・耕起・砕土などを丁寧に行う。種子消毒・播種・除草剤の散布などは計画的に実施し、適正な栽植密度を確保する。

野菜

生育状況:施設果菜類は概ね順調な生育で収穫が始まっている。露地果菜類は5月下旬~6月上旬頃が定植のピークとなる見込み。雨よけほうれんそう、露地葉菜類は概ね順調に生育している。
技術対策
全般:圃場の排水対策を徹底するとともに、生育促進、施肥効率の改善等をはかるため、適時潅水を行う。
施設果菜類:温度・湿度管理を徹底し、草勢維持に努めるとともに、病害虫の初期防除を徹底する。
露地果菜類:定植後の活着促進と初期生育確保のため、土壌水分と地温の確保に努めるとともに、初期の整枝を適期に行う。
雨よけほうれんそう:ハウスの温度管理や、圃場水分管理を適切に行い、病害虫の発生や生育不良を防ぐ。
露地葉菜類:コナガ、ナモグリバエ等害虫の適期防除を行う。アスパラガスはL品割合を目安に収穫を終了するとともに、茎枯病対策を徹底する。ねぎは生育状況を見ながら培土を行う。

花き

生育状況:りんどうの生育は平年並~やや遅れ。小ぎくは8月咲品種で定植が遅れたが、現在の生育はほぼ平年並。9月咲品種は育苗順調で定植開始。
技術対策
りんどう:草丈が最も伸長する時期なので乾燥時はかん水に留意する。病害虫は、リンドウホソハマキの適期防除に努める。
小ぎく:乾燥時にはかん水する。整枝作業が遅れないよう計画的に進める。白さび病は、発生状況に応じて予防剤と治療剤を適切に使い分ける。

果樹

生育状況:りんごの開花は平年より3日早まり、ぶどうの生育はほぼ平年並。なお、りんごの結実は概ね例年並を確保できる見込みだが、凍霜害等の影響で地域や品種によるバラツキが大きい傾向。
技術対策
りんご:今年の果実肥大と来年の花芽確保のためにも早期の着果負担軽減が大切なので、満開30日頃までにはあら摘果が終了できるよう、計画的に摘果作業を進める。病害虫では、黒星病とハダニ類の発生動向には注意し、薬剤は降雨前散布を心がける。
ぶどう:開花が平年より早まる見込みなので、計画的に開花前後の管理を進める。

畜産

生育状況:県全体で、牧草の生育は概ね平年並(5月1日現在)。
技術対策
牧草:一番草の収穫・調製のタイミングは、飼料の栄養成分、収量に大きく影響するので、適期収穫を行う。
飼料用とうもろこし:収量確保とサイレージの品質向上のため、除草剤の土壌処理、生育期処理を行う。虫害が発生しやすい時期となるので、早期発見に努め被害拡大を防止する。
家畜:暑熱対策は本格的に暑くなる前に行う。

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農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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