農作物技術情報 第9号 畑作物(令和4年11月24日発行)

ページ番号2006079  更新日 令和4年11月24日

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タイトル

  • 小麦 生育は平年並みで順調に経過しています。雪腐病の発生量は「並」と予想されていますので、雪腐病の常発地帯では、雪腐病防除を根雪前に行いましょう。越冬後の融雪対策のため排水路の点検、整備を行いましょう。

小麦

1 生育状況等

播種後は気温、日照とも平年並みで経過したことから、生育は平年並みで順調に経過しています。越冬前の生育量を十分に確保(概ね葉齢5葉、茎数3本/株程度)している圃場では、圃場が乾いていることを確認のうえ、凍上害防止や耐寒性の強化のため、積極的に踏圧作業を実施してください。
また、現在の順調な生育を維持しつつ、越冬後には速やかに追肥作業や踏圧作業が適期に実施できるよう排水路の点検・整備を実施し、排水対策を万全にしてください。

2 雪腐病の防除

農作物病害虫発生予察情報第7号(令和4年10月26日発行)によると、雪腐病の発生量は「並」と予想されています。県北部や高標高地帯など、根雪期間が長い地域や、耐雪性が「やや弱」の「銀河のちから」では被害が出やすいので、雪腐病防除を行ってください。雪腐病の防除時期は根雪前が最も有効とされていますが、根雪になる時期は年によって変動が大きいので、散布時期を逃さないよう注意が必要です。薬剤等の情報は農作物技術情報第8号(令和4年10 月27 日発行)に掲載しておりますのでご覧ください。

写真12

3 排水路の点検

越冬後の融雪水の滞水による湿害等を防ぐため、根雪前に明渠や排水路の点検・整備を行います。土塊等で塞がっている場合は撤去して、スムーズに排水が行われるようにしてください。また、越冬後の圃場排水を促進することで、融雪期の追肥作業等も適期に実施できるようになります。

注)暗渠排水は、水田を乾かすための排水施設ですが、排水パイプの周囲に疎水材として埋められているモミガラは、乾湿を繰り返すことで腐食しやすくなり、腐食すると水の通りが悪くなります。このため、小麦などの冬作物が作付けされていない圃場では、モミガラを長持ちさせるため冬期間は暗渠の水閘を閉じておきます。
また、融雪水がたまったら水閘を開き、一気に水を流すことで堆積した水垢や土砂を押し出すことができますので、暗渠排水管が詰まらないよう定期的に清掃してください。なお、暗渠排水口が排水路の水面より下にある、排水路に溜まった泥に埋まるといった状態では、排水が抜け難くなりますので、排水路の清掃も適切に行ってください。

4 積雪期間中の注意

小麦栽培では、積雪期間中に、特に行う管理作業はありません。積雪している圃場は滑りやすい上に、水路等の確認が難しく危険ですので、事故防止のため、必要時以外は立ち入らないようにしてください。
なお、雪解けが近づいたら、越冬後の作業スケジュール・内容を早いうちから計画します。

最後

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