ごまゆべし
岩手県食の匠:沼田京子(令和2年度認定)
気仙地方では、おもてなし菓子に「ゆべし」をつくり、婚礼や法事の際には「ゆべし」「がんづき」「ようかん」の3種を組み合わせたものを引菓子とする風習がありました。気仙のゆべしは、棒状で切り分けて食べるのが特徴で、「ごまゆべし」は、その色から主に法事の際に作られました。
材料(2本分)
-
うるち粉
もち粉
白砂糖
中ざら糖
しょうゆ
水
黒ごま
-
300g
50g
150g
150g
50ml
250ml
300g
作り方
〔下準備〕
1 フライパンで黒ごまを中火で軽く炒った後、すり鉢ですってすりごまにし、このうち240gを別のボウルに取り分けておく(A)。残りのすりごまを油が出てまとまりがでるまでさらにすりこむ(B)。
2 蒸し器を沸騰させておく。
〔生地〕
1 ボウルにうるち粉、もち粉をふるいにかけ、ゴムベラでよくかき混ぜる。
2 水250mlに中ざら糖を加えて煮立て、溶かしたものを少しずつ入れながら、粉となじむように菜箸で混ぜ合わせる。さらに、醤油を少しずつ加えながら、生地がなめらかな状態になるまでゴムベラで混ぜ合わせる。
3 蒸気が出た蒸し器に蒸し布を敷き、その上にクッキングシートを重ねる。生地を5等分に分けて隙間をあけながら置き、強火で約20分蒸す。
4 生地を蒸している間にAに白砂糖を加え、全体の色が黒っぽく変わるまで、両手を重ねてすり合わせながら混ぜる。さらにBを加え混ぜ合わせる。
5 蒸し上がり、粗熱をとった生地を加え、力を入れてこねる。黒ごまと生地が馴染み、照りが出るまで15分以上よくこねる。
6 「5」の生地を2等分(600g程度)し、直径5cm程度の円柱に成形する。
7 ラップを敷いた巻きすに成形した生地をのせ、巻き付けた後、固く締め付ける。その後、まきすの両端を太い輪ゴムで縛って形を整え、しばらく置く。もう1本も同じようにして作る。
8 1.5cm程度の輪切りにして盛り付ける。
料理ポイント
1 黒ごまを炒るときに、ごまが一粒でも飛び出したらすぐに火を消す。長く炒ると焦げやすくなり、ごまの香ばしい香りが損なわれる。
2 黒ごまのすり方を2段階に分けて加えることで、ごまの風味や照りが増す
4 蒸すときに、隙間をあけて生地を置くことで、ムラなく均一に蒸し上げることができる。
5 成形するときに生地を2回ほどまな板に打ち付けると、型崩れを防げる。
6 一晩おくとごまの油で表面に照りが生まれ、ごまのコクが出て味わい深くなる。
7 黒ごまをする作業は少なくとも1時間かかるため、時間がないときは市販のすりごまで代用も可能。この場合も、下準備として軽く炒り、熱いうちにすることで、ごま特有の風味が出てくる。
添付ファイル
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