長坂成子 『しだみだんご』

ページ番号2011598  更新日 令和7年4月23日

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料理の紹介

「しだみ」は炭水化物等の栄養成分に優れ、腹持ちが良いこと、 貯蔵性に富むことなどから、二戸地方を代表する貯蔵食であり、主 食の不足を補うものとして食べられてきた。 しだみはコナラの果実の総称であり、コナラやカシワが美味しい と評され、好まれている。

材料(6個分)

だんご

  • どんぐり 約 85 個 (乾燥しだみ100g、灰汁抜きしだみ200g)

注1 殻とごみを取り除いた状態のもの 注2 作り方【灰汁抜き】でできるもの

  • 砂糖 25g
  • 塩 1g
  • きな粉 10g(好みで調整する)

灰汁水

  • ナラの木灰 700g
  • 水 1L

作り方

下準備・乾燥しだみ

1.生のしだみを水から煮て、沸騰したらざるに上げて広げ、殻が割 れるくらいカラカラになるまで干す。 (2週間程度かかる )

2.殻を割って中身を取り出す。干したものは密封して、長期保存が可能である。

下準備・灰汁水作り

1.布を敷いたざるにナラの木灰 700gを入れ、大きめの容器に載せ る。

2.熱湯1Lを注ぎ、静置する。上澄みをすくって集める。濁ったら 再び静置し、上澄みをすくう。 (2日程度かかる)

灰汁抜き

1.鍋に乾燥しだみとたっぷりの水に入れて火にかけ、沸騰したら 弱火にし、1時間程度ことこと(しだみが踊らない程度)煮る。

2.水を替えて再び煮る。

3.これを 10 回程度繰り返す。

4.10 回のうち3回目はたっぷりの灰汁水で煮る。

5.味を見ながら灰汁が抜けるまで煮て、お湯を捨てる。

だんご作り

1.灰汁抜きしたしだみを弱火にかけ、砂糖と塩を加える。

2.水分がなくなったら火を止める。

3.粗熱が取れたらミキサーにかける。(ミキサーがない場合はへら やすりこぎなどでつぶしても良い。)

4.6等分にして1個 40g弱の団子状に形を整える。

5.好みできな粉をつけていただく。

料理のポイント

  • 灰汁抜きでは、火加減が強いとしだみがこなれ、こげやすくなる ため、ことこと煮える程度の弱火にする。
  • ナラの灰汁水を使うことにより、きれいな黒色になり、風味が良くなる。
  • 灰汁水に比べ風味が劣るが、重曹(小さじ1弱)でも代用できる。
  • しだみの風味を感じるよう、砂糖は少なめ(13%程度)にしている。
  • 小豆あんと混ぜても、もちや小麦の生地で包んでも、お汁粉のように食べても良い。
  • 実演する場合の分量を記載しているが、実際には、一度に乾燥しだみ 11kg を灰汁抜きし、灰汁抜き後のしだみ2kg(乾燥しだみの倍の重さになる)に砂糖 13%、塩 11gを混ぜて冷凍保存する。これを解凍して 40gに分けて、形を整える。

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