19 すき昆布の煮物

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ページ番号1014865  更新日 平成31年2月20日

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市町村:普代村
氏名・団体名等:日陰茂井 ソノ(食の匠)

料理の紹介

すき昆布は三陸沿岸北部から八戸あたりが主な産地である。昭和44年頃、普代村で昆布の養殖開始と同時にすき昆布加工が始まり、すき昆布の煮物がつくられるようになった。
現在では、すき昆布と小女子、身欠きにしん、ほたて等としいたけやにんじんを組み合わせ、各家庭の味が作りだされ普代村の郷土料理となっている。日陰茂井さんのすき昆布の煮物は、昆布の色が青くきれいで、昔ながらの「さばの焼き干」の出汁のなつかしい味の煮物である。汁がたっぷりでご飯のおかずにぴったりである。
普代のすき昆布は、間引きをしない若い昆布を加工しているので、やわらかい歯ごたえがありおいしい。

作り方

材料(10人分)

  • 普代産すき昆布 1枚(40グラム):水で戻して約700グラム
  • 干ししいたけ 中4枚(20グラム)
  • にんじん 80グラム
  • さばの焼き干 半身分(100グラム)
  • 油揚げ 小2枚
  • 梅干 5個
  • 水 9カップ
  • しょうゆ 大さじ8
  • みりん 大さじ4
  • 酒 大さじ5

作り方

  1. すき昆布は水でさっと洗い、たっぷりの水に20分位つけて戻し、よくほぐしてからザルにあげて水気をきる。
  2. 干ししいたけは水でさっと洗い、ぬるま湯に30分位つけ戻し、いしづきをとり、薄めのせん切りにする。にんじんはせん切りにする。
  3. さばの焼き干は、骨や皮を除き、荒くほぐす。油揚げは熱湯をくぐして油抜きして、横半分にせん切りにする。
  4. 銅鍋に水を入れ、すき昆布としいたけを入れふたをして強火にかけ、煮立ってきたら中火にして時々かき混ぜながら、昆布にちょっと歯ごたえがある位まで10分位煮る。
  5. にんじんを入れ一煮立ちさせ、酒、みりん、しょうゆを加える。再び煮立ってきたら、さばの焼き干と油揚げ、梅干を加えてふたをし、中火で時々かき混ぜながら10分位煮る。煮えたら、梅干の種を除く。

さばの焼き干の作り方

  • 生さばは、頭と内臓をとって三枚におろして、焦がさない程度に焼く。さばが冷めたら、風通しのよい日陰で2日位干す。
  • 昔のさばの焼き干は、現在は魚釣りのえさ用の小さいさば(俗称べろさば)のえらと内臓だけをとり、串に刺して炉で焼き、それをべんけいに刺して炉の上で乾かし、その後串から外してわらで編んで軒下につるしてしっかり乾燥させたものだった。そこで、焼き干を煮物に使い時は、最初から昆布と一緒に入れて静かに煮付けた。

料理のポイント

  • すき昆布は日に当たると変色する等の劣化がすすみ、また、古くなると歯ごたえがなくなるので、すき昆布は、色の濃くつやのある新しい物を使った方が良い。また、保存する時は、紙に包んで冷暗所におくこと。
  • 銅鍋を使うことで、昆布の色が青く煮上がり、翌日でも昆布の色は青くきれいである。
  • 原料昆布の厚さや加工してからの時期や保存方法等によってすき昆布が煮える時間がかなり変わってくるので、調理時間は、昆布を食べてみて、固さも好みで加減する。
  • 調味料は戻した昆布の重量に対して分量。乾物のすき昆布を戻したときの重さは、物によってかなり様々なので、注意すること。
  • さばの焼き干は、あまり脂ののっていない小ぶりのさばでつくること。
  • 梅干は、さばの臭みをとり、味を引きしめるため加えているが、梅干の塩分によりその分量は加減する。
  • 出来上がってすぐより、そのまま冷めるまでおいて昆布に味がしみこんだ方がおいしい。
  • 昔ながらの煮物で汁が多めになっているので、最後に汁がない状態にしたいときは、最初の水の分量を減らし、それにあわせて調味料を少なくする。

すき昆布の煮物の盛りつけ写真

このページに関するお問い合わせ

久慈農業改良普及センター
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