水田の自動水管理システム利活用について講演 ~ 全国農業システム化研究会・オンライン研修会

ページ番号2004465  更新日 令和4年1月24日

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 令和3年10月25日、一般社団法人全国農業改良普及支援協会主催により「全国農業システム化研究会ほ場水管理システムの利活用に関するオンライン研修会」が開催されました。研修会には、全国の農業改良普及員や試験研究機関の研究員等約350名が参加し、当センターの研究員が講演を行いました。

 研究会は、今後の普及が期待されるスマート農業技術について、農業改良普及員が知識習得を図ることを目的としたもので、今回は、自動で水田の水管理を行うほ場水管理システムにテーマを絞り、農研機構の研究員から装置の概要や今後の展開、各県の研究員や農業改良普及員から装置の利活用方法や現地導入事例について講演が行われました。

 当センターからは、2018年度から2020年度に陸前高田市の現地ほ場50筆で行ったほ場水管理システムの実証事例について講演しました。講演の中で、このシステムを用いることにより、水管理作業時間が70%減、用水の使用量が30%減となる等、省力効果と節水効果を報告しました。

 当センターでは、このシステムの耐久性と水稲生育に理想的な水管理のための活用方法について、今後さらに検討していきます。

水管理作業の省力効果の比較グラフ
図 水管理作業の省力効果

注1 ほ場管理システムで調査した作業時間を40筆当たりに換算。
注2 慣行区は手動で水管理を行った。
注3 水位確認に移動時間を含む。

表 ほ場水管理システムの節水効果

試験区

面積

(アール)

10アール当たり

給水量(リットル)

同左対比

ほ場水管理システムあり

48.1

313.4

68

ほ場水管理システムなし

16.6

459.0

(100)

注1 給水量は、4月25日~8月25日に測定。
注2 試験区は、各1ほ場。減水深は、両ほ場とも1日当たり約1.5cm。

(生産基盤研究部水田利用研究室 上席専門研究員 田村 和彦)

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