農作物技術情報 第9号 野菜(令和3年11月25日発行)

ページ番号2004159  更新日 令和3年11月25日

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タイトル

  • 寒じめほうれんそう ハウス内の温度管理を徹底し、収量・品質を確保しましょう。
  • 促成アスパラガス 伏せ込み後の適正な温度・かん水管理により、収量を確保しましょう。
  • 冬春どり葉根菜類(無加温ハウス)被覆資材の利用や換気等により、収量を確保しましょう。

1 技術対策

写真1、2

(1)寒じめほうれんそう
ハウス栽培では、ハウスの開け閉めによる適切な温度管理を行い、出荷できる大きさまで生育させます(写真1)。ほぼ収穫できる葉長になった時点で、ハウスの入口やサイドビニールを開放し、1週間程度5℃以下の低温に連続して遭遇させて寒じめを行い、糖度の上昇を図ります。
寒じめ処理後は、平たく開張した、葉長15~28cm のものを収穫します。調製は、下葉を取り除き、根を3mm 以下に切り揃え、土などの汚れはしっかりふき取ってから、袋詰めします。
(2)促成アスパラガス
伏せ込み後1 週間程度は無加温とし、その後、徐々に地温16~18℃まで上げるようにします。
萌芽開始後は、地温15~16℃、トンネル内温度を日中25℃以下、夜間10℃以上を目標に管理します。また、できるだけ太陽光に当てて着色を促します(写真2)。
萌芽が始まると、若茎の伸長に水分が多く利用されるので、伏せ込み床の乾き具合に応じて、気温が上昇する晴れた日の午前中にかん水を行ってください。なお、かん水量が少ないと、曲がりや開き等の障害茎が多くなり、多すぎると根やりん芽の腐敗につながるので、伏せ込み床の水分状態を適正に管理する必要があります。
収穫は、規格に達した若茎から順次行います。茎の長さが30cm 程度に伸びてから収穫し、規格に合わせて切り揃えます。曲がりや開き、細茎などの販売不能な茎は、根株の消耗を防ぐため、早めに切り取って処分してください。

(3)冬春どり葉根菜類(無加温ハウス)
生育促進と凍害防止のため、カーテン、トンネル、不織布等の被覆資材を利用して保温に努めます。ただし、日照時間が少ない時期なので、光線透過率の高い被覆資材を使用し、品質を高める必要があります。
湿度が高まると、べと病や灰色かび病等が多くなるので、晴れた日の日中はできるだけ換気を行い、湿度を下げます。
かん水は耕起前に十分行っていれば必要ありませんが、圃場が乾燥し、葉がしおれる等明らかに水分不足が見られる場合、晴れた日の午前中に実施します。
近年、冬春どり葉菜類で農薬残留基準超過事例が相次いでいます。農薬登録情報・使用方法の確認、タンク・ノズル・ホースの丁寧な洗浄等、基本事項を徹底してください。

最後

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農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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