農作物技術情報 第5号(平成30年7月26日発行)

ページ番号2001806  更新日 平成30年7月26日

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平成30年 7月26日発行
岩手県、岩手県農作物気象災害防止対策本部

水稲

生育状況:県全体の幼穂形成期は平年並であり、出穂期は平年より1日早い8月2日頃と見込まれる。
いもち病の発生は「並」、斑点米カメムシ類の発生は「並」であり、適期防除を心掛ける。
技術対策:出穂状況や気象変動に応じた栽培管理と病害虫の適期防除を心掛ける。

  • 出穂後は、高温時でも良好な登熟が行われるよう、適切な水管理を行う。
  • 斑点米カメムシ類の防除は、出穂時期に注意して適期(穂揃い7日後)に行う。
  • 穂いもち防除は、葉いもち防除の徹底と出穂直前・穂揃期の茎葉散布が重要である。
  • 浸冠水した圃場では、病害虫に対する抵抗力が低下している可能性があるので、特に留意する。

畑作物

生育状況:大豆の生育は平年並~やや早い。今後、8月上旬にかけて開花期を迎える。
技術対策
大豆:マメシンクイガの防除適期は、産卵盛期となるが、使用する薬剤によって散布時期が異なるため確認する。紫斑病との同時防除も可能であるが、莢の大きさを観察し、紫斑病の防除適期と重なるか判断する。高温、干ばつ時には明渠やうね間を利用してかん水を行う。

野菜

生育状況:6月中旬の低温による生育の遅れはその後の好天により一部の品目・作型を除き概ね回復している。全般的にアブラムシ類やアザミウマ類、ヨトウムシ等の害虫の発生が多く見られるほか、果菜類では灰色かび病、葉菜類では軟腐病等の病害の発生も見られる。
技術対策
全般:今後は急激な温度上昇が想定されることから、高温対策や潅水管理による草勢維持を図る。
施設果菜類:こまめな追肥と潅水で草勢を維持する。高温対策としてハウスの換気効率を高めるとともに、通路への散水等を積極的に行う。
露地きゅうり:摘葉と病害虫防除を徹底し、こまめな追肥を行い草勢維持に努める。病害虫防除は褐斑病、炭そ病、べと病を重点に行う。しおれが見られる場合は原因究明をしっかり行う。
雨よけほうれんそう:天候急変に対するハウス内の温度・湿度や圃場水分管理を適切に行う。べと病やアザミウマ類等病害虫の防除対策を徹底する。
露地葉菜類:コナガ、ヨトウガ、アザミウマ類等害虫の適期防除を行う。腐敗性病害等の対策を徹底する。

花き

生育状況:りんどうはほぼ平年並。小ぎくは8月咲品種で平年並、9月咲品種で平年並~やや早めで推移。病害虫については、ハダニ類が増加傾向のほか、アブラムシ類、アザミウマ類が散見。病気は全般に少なめ。
技術対策
りんどう:ハダニ類や花腐菌核病などの病害虫防除を適期に行う。
小ぎく:オオタバコガや白さび病などの病害虫防除を適期に行う。
共通:高温乾燥が続く場合はかん水を励行するが、高温時の圃場滞水は避ける。

果樹

生育状況:りんごの果実生育は、県平均で平年比105%前後と概ね順調に肥大している。ぶどうは、果房がやや小さいものの果粒肥大は平年より大きく、総じて生育は順調。
技術対策
りんご:見直し摘果を徹底するとともに、高温による着色遅延が懸念されるので、早生品種では硬度を重視した適期収穫に努める。病害虫では高温によるハダニ類の発生が懸念されるので、予察の徹底と適期防除を実施する。
ぶどう:高温による着色遅延が懸念されるので、早期の適正着果量へ摘房を進める。

畜産

牧草:高温時には過放牧、過度の低刈り、短い間隔での刈取りを避ける。
草地更新を行う場合は、秋播種にむけて、播種床を準備する時期です。耕起、砕土、整地作業は丁寧に行い、膨軟な播種床を作成します。最後の鎮圧作業は念入りに行う。
飼料用トウモロコシ:クマ食害防止電気柵のポリワイヤーの緊張は専用緊張具を使用する。
暑熱対策(牛):暑熱ストレスによるアシドーシスを防止する。乾乳牛も暑熱ストレス対策を行う。

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農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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