農作物技術情報 号外 少雪及び今後の気象動向に対応した水稲の水管理について(平成28年4月25日発行)

ページ番号2001853  更新日 平成28年4月25日

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農林水産省は「暖冬及び今後の気象動向に対応した農作物等の被害防止に向けた技術指導の徹底について」(プレスリリース資料)を3月10日に発表し、『積雪量が少なかった地域では、今後の天候によっては、代かき用の水不足が懸念される』と注意喚起を行いました。
岩手県内では、多くの観測地点で、平年の6割程度の累積積雪量(27年11月〜28年3月)でした(表1)。

表1

本県では4月に入り雨の日が多く、4月1日から4月20日までの20日間の降水量は平年を上回っているほか(表2)、農業用水のダム貯水量もほぼ平年並であることから、苗の移植には大きな影響は無いと考えられますが、全県的に積雪量が少なかったことから、今後の天候によっては、移植後の水不足が懸念されます。
このため、節水を意識した計画的な水利用に努めてください。

表2

水稲

用水が不足する可能性のある地域では、水稲の移植や播種作業が適期にできるように計画的な水利用を心掛け、以下のことに留意してください。

1 用排水路の点検・補修

漏水を防ぐため、用排水路の点検・補修を確実に行いましょう。

2 畦畔の補修

水稲の活着及び初期生育の促進、除草剤の効果発現の面から漏水防止は重要です。畔塗りを丁寧に行った上で、漏水しやすい場所には畦畔板を設置します。崩れた場所は補修して漏水を防ぎましょう。

3 水利用計画に即した農作業の準備

移植水稲の場合には、苗の生育に合わせて、移植準備作業を進めましょう。代かき後に移植までの日数が空き過ぎると、雑草発生が懸念されます。
直播の場合には、気象情報に注意して、播種作業準備を進めましょう。

4 丁寧な代かき

代かき作業は、丁寧に行いましょう。荒代かきでは水を土壌になじませるように、植代かきは浅水にして適切な作業速度で行いましょう。特に、大豆等転作作物からの復元田ではより丁寧に行います。また、植代かきの後は、不必要に湛水深を深くせず、田植え時の落水量を最小限にするなどの節水に努めましょう。

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