農作物技術情報 第5号 熱中症対策(平成27年7月30日発行)

ページ番号2001892  更新日 平成27年7月30日

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  • 夏場の作業は熱中症を生じるおそれがありますので、次の事項に注意しましょう!
  •  熱中症の予防は、水分をとることと体温の上昇を抑えることが基本です。真夏日が続くような条件では、日々の体調管理は極めて重要です。
  •  高血圧症・糖尿病等の持病や睡眠不足・前日の飲酒・朝食の未摂取等は、熱中症の発症に大きく影響しますので注意しましょう。
  •  農作業中の熱中症による死亡事故は、7〜8月に70〜80歳代の方が1人で屋外作業を行う時に集中して発生していますので、特に注意しましょう。

1 日中の気温の高い時間帯を外して作業を行いましょう。
2 休憩をこまめにとり、作業時間を短くしましょう。10時と15時の休憩だけでなく、暑い時には30分おきや1時間おきなど、こまめに休憩をとることが必要です。熱中症計を使用すると客観的に熱中症の危険性を把握することができ、休憩の目安にもなります。
(熱中症計:ドラッグストアやホームセンター等で2,000〜4,000円で販売しています。)
3 スコップを使った作業や草刈りなどは、身体作業強度が非常に強いため、熱中症になる危険性も高まります。高温多湿の日や照り返しの強い日は、可能な限り作業を避けるようにしましょう。
4 のどの渇きを感じる前に水分をこまめに摂取し、汗で失われた水分を十分に補給しましょう。大量の発汗がある場合は水分だけでなく、スポーツ飲料などの塩分濃度0.1〜0.2%程度の水分摂取をするようにしてください。
5 帽子の着用や汗を発散しやすい服装をしましょう。吸汗・速乾素材の衣服や換気可能な衣服(ファンが付いているものもあります)の利用も検討してください。作業着が長袖の場合、休憩時に脱ぐことも効果があります。
6 作業場所には日除けを設けるなど、できるだけ日陰で作業するようにしましょう。
7 屋内では遮光や断熱材の施工により、作業施設内の温度が著しく上がらないようにするとともに、風通しを良くし、室内の換気に努めましょう。スポットクーラーや送風機の利用も効果があります。ハウス等の施設内では、気温や湿度が著しく高くなりますので、特に気を付けましょう。
8 作業施設内に熱源がある場合には、熱源と作業者との間隔を空けるか断熱材で隔離し、加熱された空気は屋外に排気するようにしましょう。
9 台風の発生や作物の生育状態によって、暑い時でも作業を進めなければいけないこともあります。そのような場合には、特に体調の変化に気を付けましょう。
10 1人で作業中に熱中症になると、助けてくれる人がいないため、重症化する可能性があります。作業はできるだけ2人以上で行うとともに、万が一に備える観点からも、携帯電話を必ず身に付けておきましょう。また、緊急連絡先も登録しておいてください。

図1

図2

表1

注 環境省が開設している熱中症予防情報サイト(http://www.wbgt.env.go.jp/)では、熱中症の目安となる暑さ指数(WBGT:湿球黒球温度)や熱中症の対処方法(応急処置)、普及啓発資材等が掲載されていますので、適宜ご活用願います。

注意!
この記事は発行年月日時点の内容のまま公開していますので、ご覧になった時点の法規制(農薬使用基準等)等に適合しなくなった内容を含む可能性がありますから、利用にあたってはご注意下さい。

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