農作物技術情報 第4号(平成27年6月25日発行)

ページ番号2001883  更新日 平成27年6月25日

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平成27年 6月25日発行
岩手県、岩手県農作物気象災害防止対策本部

水稲

生育状況:生育は平年より2日程度進んでおり、良好に経過している。

技術対策:既に目標茎数を確保した圃場はすみやかに中干しを行う。目標茎数に達していない圃場は浅水管理を続ける。幼穂形成期頃から徐々に深水管理を開始する。

圃場をよく観察して葉いもち発生に注意する。発生を確認したら、直ちに茎葉散布を実施する。直播栽培は、移植より生育量がまだ小さくても茎数過剰になりがちである。目標茎数に到達したら直ちに中干しを行う。

畑作物

生育状況:小麦の成熟期は平年より数日〜1週間程度早まっている。6月第4週より刈り取りが始まる。大豆の播種作業はやや早めにスタートした。土壌がやや乾燥しているものの出芽・生育は概ね順調である。

小麦:子実水分を確認し、適期刈り取りに努める。また、倒伏圃場や品質に問題があるものは刈り分けし、良質な小麦に混入しないよう注意する。

大豆:中耕は初期除草剤(土壌処理剤)の効果がなくなり、雑草が発生し始めてから実施。培土は倒伏防止や根系への酸素供給などに効果がある。培土の高さは収穫に支障を来さないよう一定に。

野菜

生育状況:一部気象災害による被害が発生している。施設果菜類の生育は概ね順調だが、着果負担による草勢低下が散見される。露地果菜類の定植作業は概ね終了し、初期の乾燥による影響から回復傾向。雨よけほうれんそう、露地葉菜類ともに高温・乾燥による生育停滞等が一部の地域で見られる。また、病害虫の発生が見られる。

技術対策 気象災害事後対策:被害葉、被害果等の摘除を行い、殺菌剤の散布などや草勢回復に努める。

雨よけトマト、雨よけピーマン:適切な潅水、追肥により生育のバランスを保ち、こまめな換気によりハウス内の温度・湿度管理を適切に行う。灰色かび病やアザミウマ等の防除対策を徹底する。

露地きゅうり:生育に応じた整枝・摘葉、潅水・追肥により草勢を維持し、斑点性病害を主体とした予防対策を徹底する。

雨よけほうれんそう:ハウスの温度・湿度管理や圃場水分、生育中潅水等を適切に行い、高温や過湿、圃場の乾燥等による病害虫の発生や生育不良を防ぐ。コナダニ類やアブラムシ類等害虫の防除対策を徹底する。

露地葉菜類:コナガ、ヨトウガ、アザミウマ類等害虫の適期防除を行う。腐敗性病害等の対策を徹底する。

花き

生育状況:りんどうの生育はやや前進している地域が多い。小ぎくは概ね順調な生育だが、乾燥している圃場では草丈がやや短い圃場が見られる。

りんどう:ハダニ類、アザミウマ類、リンドウホソハマキ、褐斑病など病害虫防除を継続して行う。定植圃場の管理も徹底する。圃場が乾燥する場合は早めに潅水する。

小ぎく:白さび病、アザミウマ類、ハダニ類など病害虫防除の徹底を図る。事前に排水対策を講じ、湿害を回避するほか、圃場が乾燥する場合は早めに潅水する。

果樹

生育状況:りんごの果実生育は平年より大きい。ぶどうの新梢伸長は、平年よりかなり進んでいる。

りんご:翌年の花芽形成を促すため、早期適正着果に努める。

ぶどう:結実を確認のうえ、適切な摘房、摘粒を実施する。

畜産

飼料作物: 二番草の刈り取りは、適期に刈り取り高さが低くなりすぎないようにする。飼料用トウモロコシのクマ食害対策の準備を始める。

暑熱対策:嗜好性の良い粗飼料、夜間の粗飼料給与など、暑熱の影響の緩和に努める。

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農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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