農作物技術情報 第5号(平成26年7月31日発行)

ページ番号2001909  更新日 平成26年7月31日

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平成26年 7月31日発行
岩手県、岩手県農作物気象災害防止対策本部

水稲

生育状況:県全体の幼穂形成期は平年より3日程度早く、出穂期も平年より3日早い8月3日頃と見込まれる。いもち病の発生は平年並。カスミカメムシ類の発生は多く、斑点米の多発が懸念される。

技術対策:出穂が早まる見込みであり、生育状況や気象変動に応じた栽培管理と病害虫の適期防除を心掛ける。

  • 出穂後は、高温時でも良好な登熟が行われるよう、適切な水管理を行うこと。
  • 斑点米カメムシ類の防除は、出穂時期に注意して適期(穂揃い1週間後)に行うこと。
  • 穂いもち予防は、葉いもち防除の徹底と出穂直前・穂揃期の適期防除が大切である。

畑作物

生育状況:【大豆】全体に目立った病害虫・障害の発生は少なく、生育は平年並み〜良。

大豆:排水対策の確認、病害虫防除、雑草防除を適正に実施すること。天候によっては畦間潅水に備える。

小麦:次年度の作付けに向け、早めの圃場準備を。根張りの改善を意識する。

野菜

生育状況:施設果菜類の生育は概ね順調だが、着果負担による草勢低下が散見される。露地果菜類の生育は概ね順調。雨よけほうれんそう、露地葉菜類ともに生育は概ね順調であるが、病害虫の発生が見られる。

全般:8月上旬頃まで気温の高い状態が続く予報なので、天候と生育に応じた管理を行う。

技術対策

雨よけトマト、雨よけピーマン:整枝、摘葉、誘引を遅れずに実施。高温対策として遮光資材の利用や換気、通路散水等を積極的に行う。収穫量、気象条件などを考慮して追肥を行い、草勢の維持、回復を図る。オオタバコガやタバコガの防除を徹底する。

露地きゅうり:不良果を早めに摘果し着果負担を減らし、追肥と潅水によって草勢の維持を図る。病害虫防除は褐斑病、炭そ病、べと病を重点に行う。しおれが見られる場合は原因究明をしっかり行う。

雨よけほうれんそう:ハウスの温度・湿度管理や圃場水分、生育中潅水等を適切に行い、高温や過湿、圃場の乾燥等による病害虫の発生や生育不良を防ぐ。アブラムシ類やアザミウマ類等害虫の防除対策を徹底する。

露地葉菜類:オオタバコガやヨトウガ等害虫の適期防除を行う。腐敗性病害等の対策を徹底する。

花き

生育状況:りんどう、小ぎくとも平年並みからやや早い開花となっている。

りんどう:リンドウホソハマキ、ハダニ類、アザミウマ類、オオタバコガなどの病害虫の適期防除に努める。

小ぎく:白さび病、オオタバコガ、アザミウマ類など病害虫防除を徹底する。事前に排水対策を講じ、湿害を回避する。

果樹

生育状況:りんごの果実生育は平年比100〜110%と、順調な果実肥大となっている。ぶどうは開花前からの干ばつで結実率がやや低く、房の大きさにバラツキが大きい。

りんご:全般的にサビ果が多いため、見直し摘果を励行し、適正着果に努める。

ぶどう:品質向上のため、適切な着果管理を行う。

畜産

牧草:除草剤の播種日同日処理の播種床形成の時期。耕起・砕土・整地は丁寧に行う。

飼料用トウモロコシ:電気牧柵の一部恒久化により省力化を図る。ソルガムへの転換でクマ食害を回避する。

暑熱対策(牛):暑熱ストレスによるアシドーシスを防止する。

  • 農作業安全:夏場等の暑熱環境下では、熱中症(熱射病・熱けいれん・熱まひ)を防ぐよう心がけましょう。事故のないよう、農作業安全に十分留意してください。
  • 農薬適正使用:使用前に必ずラベルを確認し、使用基準の厳守と飛散防止を心がけてください。

次号は平成26年8月28日発行の予定です

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農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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