農作物技術情報 号外(畜産)(平成25年3月14日発行)

ページ番号2001929  更新日 平成25年3月14日

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  • 輸入乾草の飼料成分を把握、類推し、過不足なく栄養を供給しましょう。

肉用繁殖雌牛の飼料給与

牧草地除染の代替飼料として、輸入乾草が供給されています。自給乾草と輸入乾草の飼料成分が異なり、栄養供給に過不足があると繁殖牛の健康にも影響するので、飼料の組み合わせと量に留意します。

1 自給乾草と輸入乾草の飼料成分

日本標準飼料成分表(2009年)の「輸入チモシ−乾草」の粗蛋白質(CP%)と可消化養分総量(TDN%)は成分値に幅があり、また「自給オ−チャ−ドグラス乾草」の「開花期」及び「結実期」と比べても図1のように違います。
飼料給与では、この差を補正するよう飼料の組み合わせと量の調整を考えます。

図1

2 養分要求量と飼料給与

(1)肉用繁殖雌牛(体重500kg、授乳時乳量5.0kg/日の場合)の養分要求量(日本飼養標準肉用牛
2008年)は図2のとおりです。乾草の成分が分かっている場合は、飼料全体の栄養供給量が要求量とずれていないか確認して下さい。また授乳時と離乳後の要求量は大きく異なるので、離乳後は過肥にならないように飼料の調整に留意下さい。なお、自給グラスサイレ−ジを輸入乾草で代替する場合は、水分含量が異なることも考慮して給与量を調整します。

図2

(2)牛体等から考えられる給与調整
牛体や糞等の情報も養分供給を推察する上で役立ちます。急に太る場合、TDN含量が高い、CP含量が低いなどが考えられます。逆に急にやせる場合、乾草の採食量が少ない、TDN含量が低い、CP含量が高いなどが推測されます。
また、糞の硬さや色が急に変わる場合は、給与乾草のロットが変わることで飼料成分が変化していることなどが考えられます。牛体や糞に異常な変化が見られる場合は、乾草の給与量を少し減らし、稲ワラ、ヘイキュ−ブで代替してみる、配合飼料を少し減らすまたは足すなど給与飼料の組み合わせと量の調整をしてみます。

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