農作物技術情報 号外(高温対策)(平成24年9月18日発行)

ページ番号2001965  更新日 平成24年9月18日

印刷大きな文字で印刷

現在、岩手県内は高温、少雨の状態が続いています。以下を参考にして農作物等の適切な管理に努めてください。

《水稲》 ・・・適期刈り取りの励行!

登熟期は高温多照で経過しており、県内各地で収穫適期となっています。刈り遅れは、着色粒・胴割粒等など品質低下の原因となります。9/18 現在、適期刈り取りの目安である日平均積算気温1,100℃到達日(表1)は下記の通りです。品質低下させないよう適期に収穫しましょう。また、倒伏した圃場では、刈り分けによる品質確保等を行ってください。

表1

《畑作物》 ・・・小麦の播種は降雨後に!

小麦

一部の地域では播種時期を迎えていますが、高温、少雨の影響により圃場が極度に乾燥しており、播種をしても出芽できずに枯死する可能性があります。耕起をしても湿った土が見られず、土ぼこりが舞うような圃場では、一雨待ってから播種するようにしてください。

《野菜・花き》 ・・・暑さが続くうちはかん水と日中の遮光等高温対策の継続を!

(1)施設ではサイドビニール及びツマ面などできるだけハウスの上部を開放し、ハウス内気温の上昇を抑制しましょう。残暑が厳しいうちは、遮光資材等により日中の高温対策を継続して下さい。
(2)残暑が続くうちは蒸散による水分の消費量が多くなるため、水源が確保できる圃場ではかん水を継続します。うね間かん水を行う場合は高温となる日中を避けて実施して下さい。
(3)病害虫では、ハダニなどの害虫が多い傾向です。被害葉の摘除とあわせて防除を徹底して下さい。30℃を越える高温下での薬剤散布は、薬害の発生も懸念されるので、朝の涼しいうちに散布が完了するよう努めましょう。

《果樹》 りんご ・・・中生、晩生種の葉摘みに注意!

(1)過度な葉摘みは日焼けや着色不良の原因になります。今後も高温が続く場合、葉摘みは最小限とします。
(2)降雨が少なく、地域によりハダニ類が多発しています。十分な観察のうえ、必要な場合は今月中(できるだけ早い時期)に殺ダニ剤を散布します。なお、30℃を越える高温下での薬剤散布は、薬害の発生も懸念されるので、朝の涼しいうちに散布が完了するよう努めましょう。

《畜産》 ・・・牧草種子の播種は降雨後に! 砕土と鎮圧は十分に!

1 牧草

(1)草地更新
ア 降水量が極端に少ないことから、牧草種子の未発芽、発芽後の枯死が懸念されるので、降雨後に播種します。
イ 砕土と播種後の鎮圧は十分に行い、土壌から種子への水分供給を促します。
(2)三番草の収穫調製
ア 日射量が多く気温も高いので、三番草も極端な低刈りは、地温が上がりすぎ、根が高温障害を受ける恐れがあるので、刈り取り高さは10〜15cm を目安とします。
イ ロ−ルベ−ラとラッピングマシンによるサイレ−ジ調製を行う場合の予乾作業では、刈り取り牧草の水分低下が通常よりも早いと考えられます。乾き具合を何回か確認し、水分50〜60%を目安に調製します。

2 トウモロコシ

雌穂乾物率の増加がやや早く、登熟が進んでいます。刈り遅れに注意し、黄熟期で収穫します。

注意!
この記事は発行年月日時点の内容のまま公開していますので、ご覧になった時点の法規制(農薬使用基準等)等に適合しなくなった内容を含む可能性がありますから、利用にあたってはご注意下さい。

PDFファイルをご覧いただくには、「Adobe(R) Reader(R)」が必要です。お持ちでない方はアドビシステムズ社のサイト(新しいウィンドウ)からダウンロード(無料)してください。

このページに関するお問い合わせ

農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
〒024-0003 北上市成田20-1
電話番号:0197-68-4435 ファクス番号:0197-71-1088
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。