農作物技術情報 第1号(平成24年3月22日発行)

ページ番号2001957  更新日 平成24年3月22日

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岩手県、岩手県農作物気象災害防止対策本部

放射能・津波被災

《放射性物質対策》

  • 土壌pHを適正にし、カリ肥料を基準量施用する。
  • 肥料・土壌改良資材・培土が暫定許容値(400Bq/kg)以下であることを確認し使用する。

《津波被災農地に係る営農技術対策》

  • 土壌の塩分はこれまでの雨や雪により低下しているが、一部目標EC(0.6dS/m)まで低下していない事例も見られることから、ECを確認し高い場合は除塩対策を進める。
  • 昨年作付けしなかった水田では雑草の多発が懸念されるため、除草剤の体系処理を行う。

水稲

《播種計画》:極端な早植えは、障害不稔の発生や登熟初期の高温による玄米品質の低下を招く危険を高めることから、適期移植を目標とした播種計画をたてること。
《育苗管理》

  • 浸種温度は12〜15℃、出芽揃いを良好にするため低温浸種(10℃以下)は行わない。
  • 適正な温度・水管理により、健苗育成に努める。
  • 育苗期の病害防除を徹底。生物農薬の使用法に留意、苗立枯病対策の徹底、耕種的対策も万全に。

《圃場準備》:圃場畦畔のかさ上げ・補修を実施。

畑作物

《小麦》:融雪促進、ほ場の点検・補修を実施。麦踏み、融雪期追肥は茎立ち前までに。

野菜

《全般》:早めの融雪作業と圃場準備を進め、播種・定植遅れのないよう進める。
《施設栽培》

  • 育苗温度管理やずらし等の作業を徹底、苗を徒長させない。育苗後半の低温による品質低下に注意。
  • ハウスビニルやマルチは早めに張り地温を高め活着を促す。露地では融雪、排水対策を講じ圃場水分が適湿になってからマルチを張る。

《キャベツ、レタス等》:べたがけ資材を活用し、定植後の低温、霜などによる傷みを回避。
《雨よけほうれんそう》:圃場の水分不足に注意。ホウレンソウケナガコナダニの防除対策を講じる。

花き

《全般》:融雪促進の対策を講じ、圃場準備が遅れないよう適期作業に努める。
《りんどう》:融雪を促進させるとともに、施肥が遅れないよう留意する。
《小ぎく》:採穂が遅れないようにハウスの保温に努める。

果樹

《生育状況》:りんごの花芽率は平年より高め。発芽はやや遅めとの予測。
《りんご》:花芽率は高いものの、地域によって弱小花芽率も高く、実質的な花芽は少ない場合もある。結実確保と着果管理が重要。

畜産

《草地更新(除染対策)》

  • プラウ耕及びロ−タリ−耕を確実に実施。
  • 秋の適期(8月中旬から9月中旬)に永年性牧草を播種する場合、雑草の繁茂を回避する(一年生飼料作物の栽培や除草剤の播種日同日処理)。春に播種する場合は遅くとも5月初旬までに完了。

次号は平成24年4月26日発行の予定です

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農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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