農作物技術情報 第4号(平成23年6月29日発行)

ページ番号2001986  更新日 平成23年6月29日

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岩手県、岩手県農作物気象災害防止対策本部

水稲

《生育状況》:水稲の生育は平年に比べ2〜3日の遅れ。茎数の増加も遅れ気味。
《大雨対策》:長時間の冠水は、分げつの遅れ、病害発生の恐れがあるため、速やかな排水に努める。薬剤防除は水が引いた後ただちに行う。
《技術対策》

  • 目標茎数を確保したら、速やかに中干しの実施を。
  • 追肥は、各地域の技術情報等を参考にする。
  • 幼穂形成期頃から徐々に深水管理を開始し、冷害回避のための水管理を徹底。
  • 斑点米カメムシ対策として畦畔の雑草管理を徹底。

畑作物

《生育状況》:【小麦】成熟期は平年並み〜やや遅れたが刈取間近。【大豆】生育は順調。
《大雨対策》:冠水した地域では速やかに圃場の排水を図り、圃場が乾き次第、明渠や排水溝の掘り下げ、中耕培土などの作業を。
《技術対策》
小麦:子実水分を確認し、適期刈り取りに努める。また、倒伏圃場や品質に問題があるものは刈り分けし、良質な小麦に混入しないよう注意。
大豆:中耕は初期除草剤(土壌処理剤)の効果がなくなり、雑草が発生し始めてから実施。培土は倒伏防止や、根系への酸素供給などに効果がある。培土の高さは収穫に支障を来さないよう一定に。

野菜

《生育状況》
【施設果菜類】生育は概ね順調だが、きゅうりでうどんこ病、トマトで灰色かび病、ピーマンでアブラムシ等の病害虫が発生している。
【露地果菜類】定植後の乾燥により生育が停滞した圃場がみられる。
【雨よけほうれんそう】強風、乾燥による葉先枯れやケナガコナダニが見られるが概ね良好。
【レタス】【キャベツ】春先の作業の遅れで収穫開始に遅れが見られたが、現在は概ね順調な生育。
《大雨対策》:圃場排水を徹底し、病害の発生・拡大を未然に防止するとともに、草勢回復を図る。
《技術対策》
果菜類
【雨よけトマト】【雨よけピーマン】生育のバランスを保つため適切なかん水、施肥に努める。灰色かび病等の発生がみられるので、換気を心がける。
【露地きゅうり】整枝、摘葉により受光体勢を良好に保つ。斑点性病害を対象とした予防散布に努める。
葉茎菜類
【雨よけほうれんそう】生育中かん水も含めて高温対策を十分講じ、生育停滞を防ぐ。
【キャベツ】害虫の発生に注意が必要。【レタス】適期収穫により品質の低下を防ぐ。

花き

《生育状況》:りんどう、小ぎく共に平年並みの生育となっており、概ね順調。
《大雨対策》:冠水したほ場では排水対策を図り、病害防除等についてすみやかに対処する。
《技術対策》
りんどう:特に昨年問題となったリンドウホソハマキの防除を継続して行う。
小ぎく:適期作業に努めるとともに、病害虫防除の徹底を図る。

果樹

《生育状況》:りんごでは花芽の数が少ない園地あり。果実肥大は回復傾向。ぶどうは概ね平年並みの生育。
《技術対策》
りんご:着果量の少ない園地もみられるが、翌年の花芽形成を促進するため、適期栽培管理を進める。
ぶどう:結実確認後、適切な摘房、摘粒を実施する。

畜産

《牧草の放射性物質モニタリング》
遠野市、一関市、陸前高田市、平泉町、藤沢町、大槌町、滝沢村の7市町村の一部エリアで牧草の利用自粛等要請を継続中。
《技術対策》
牧草:2番草の刈り取りは適期に、刈り取り高さに気をつけて行う。エゾノギシギシの防除は、結実前に実施。
飼料用トウモロコシ:飼料用トウモロコシは獣害(クマ)対策の準備を。

  • 農薬適正使用:使用前に必ずラベルを確認し、使用基準の厳守と飛散防止を心がけてください。
  • 農作業安全:事故のないよう、農作業安全に十分留意してください。

次号は平成23年7 月28日発行の予定です

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農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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