農作物技術情報 第3号(平成23年5月25日発行)

ページ番号2001984  更新日 平成23年5月25日

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平成23年5月25日発行
岩手県、岩手県農作物気象災害防止対策本部

水稲

《生育状況》:移植作業は、やや遅れからほぼ平年並み。各地でほぼ適期内に作業が終わる見込み。
《低温対策》:低温時は深水にして保温に努める。
《技術対策》

  • 好天時は浅水管理で分げつ発生の促進を。
  • 水田除草剤は適期に十分な湛水深での処理を。
  • 補植用取置苗はいもち病が発生しやすいので、圃場内に放置せず直ちに処分する。
  • 斑点米カメムシ類(アカスジカスミカメ)の孵化盛期に合わせた地域一斉での草刈りの実施を。

畑作物

《生育状況》:小麦の生育は全般的に平年よりも5日前後遅れている。県南部は開花間近。
《低温対策》:小麦赤かび病の防除適期は開花期だが、低温が続くと開花が遅れることが予想されるので防除適期を逃さないよう注意。
《技術対策》
小麦:収穫作業に備え、乾燥施設との連携や収穫機械の整備などを行い、万全の体制を整える。
大豆:排水対策・耕起・砕土などを丁寧に行い、土壌条件を整える。種子消毒・播種・除草剤の散布などは計画的に実施し、初期生育を確保する。

野菜

《生育状況》
施設果菜類は、きゅうり、トマトで出荷開始が例年よりやや遅れ、ピーマンは定植時期により生育に差がみられる。
露地果菜類は、育苗期間中の天候不順の影響により苗配布、圃場準備、定植に遅れがみられる。
雨よけほうれんそう、レタスは生育遅れの圃場あり。キャベツは生育順調。
《低温対策》:明け方の冷え込みが予想されるときは夕方早めにハウスを閉め、必要に応じて補助暖房等を活用する。

  • 施設果菜類:温湿度管理を徹底し、生育に応じた早めの作業で草勢維持に努め、病害虫の初期防除を徹底する。
  • 露地果菜類:活着促進と初期生育確保のため、土壌水分・地温確保と、定植後の保温対策に努める。
  • 雨よけほうれんそう:ハウスの温度、湿度管理を適切に行い、高温や過湿による病害発生や生育不良を防ぐ。コナダニ類の防除対策を徹底する。
  • 露地葉菜類:害虫の発生が見られるため、早期防除を実施する。

花き

《生育状況》:りんどう、小ぎくとも平年並みから若干の遅れ。
《低温対策》:ハウスは夕方早めに閉め、夜間の保温に努める。また、定植は低温日を避けるようにする。
《技術対策》
りんどう:定植準備は天候をみながら計画的に進め、苗が老化しないうちに適期に定植する。
小ぎく:定植、整枝作業を各品種の生育にあわせて順次進める。

果樹

《生育状況》:りんご開花は平年より4〜5日遅く、概ね昨年並み。ぶどうの展葉は平年より3日の遅れ。
《技術対策》
りんご:開花の遅れにより小玉果が懸念されるため、早めの摘果を!
ぶどう:開花期前後の管理を計画的に進める。

畜産

《牧草の放射性物質モニタリング検査結果》
滝沢村東部エリアを除く地域の利用自粛等の要請が解除となり、牧草の利用が可能となっている。
《技術対策》
牧草:適期刈り取りを行うとともに、調製方式に応じた水分含量となるように努める。
飼料用トウモロコシ:雑草の繁茂を防ぐため、生育期処理は適切に除草剤を選択し、適期に実施を。

  • 農薬適正使用:使用前に必ずラベルを確認し、使用基準の厳守と飛散防止を心がけてください。
  • 農作業安全:事故のないよう、農作業安全に十分留意してください。
  • 春の農作業安全月間実施中(4 月15 日〜6 月15 日) 「農作業無事故でつなぐ明るい未来」

次号は平成23年6 月30日発行の予定です

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農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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