農作物技術情報 第2号(平成23年4月26日発行)
平成23年4月26日発行
岩手県、岩手県農作物気象災害防止対策本部
水稲
【震災対策】:
- 海水の流入があった圃場は十分な除塩を実施したうえで作付けし、移植後は圃場を乾かさない。
- 除草剤は活着を確認した後で散布。
- 移植時期を遅らせる場合は育苗日程を遅らせるなどの対策を。
【定期情報】:
《生育状況》:苗の生育は平年並み。播種作業は終盤を迎えている。
《育苗管理》:温度・水管理をこまめに行う。特に、低温時の苗立枯れ、高温時の細菌病の発生に注意。
《その他》
- 田植え:条件のよい日を選び活着促進のため田植後の水管理に注意。
- 雑草防除:除草剤は適期・適量散布と田面を露出させない水管理に心がける。
- 葉いもち予防:取置苗はいもち病の伝染源。植え直しが終了したら土中埋没等で処分を。
畑作物
《生育状況》:小麦の生育は抑制気味。生育ステージは平年並みからやや遅れ気味。
《低温対策》:小麦の生育が著しく遅れている場合、早めに追肥を行い、回復を促進。
《その他》
- ほ場の排水口や明きょの点検補修を行い、スムーズに排水できるように。
- 減数分裂期以降の小麦の追肥は、品種、地力を考慮し、生育量に応じた追肥を。
- 赤かび病の防除は開花始期〜盛期に必ず実施。
野菜
《生育状況》:施設果菜類、露地果菜育苗ともに生育はやや遅れ気味。春レタス、雨よけほうれんそうの生育もやや遅れている。ねぎ、キャベツ、高冷地レタスの圃場準備、定植も若干遅れ気味。
《技術対策》
- 施設果菜類では、生育停滞や低温障害を起こさないよう保温を。
- 明け方の冷え込みが予想されるときは夕方早めにハウスを閉め、必要に応じて補助暖房等を活用。
- 潅水の必要がある場合、日中の温度が高い時間帯に行い、適湿を保つ。
- 露地栽培の定植は天候の回復を待って実施。定植後に不織布やビニールで被覆し保温対策を。
花き
《生育状況》:りんどうの生育は平年並みからやや遅れ気味。育苗では播種が遅れた地域が多い。
《栽培管理》
- りんどう:株仕立て、追肥等の作業が遅れないように。
- 小ぎく:さし芽苗の生育が遅れないように充分な保温に努める。定植は天候に注意しながら進める。
果樹
《生育状況》:県内のりんごの生育ステージは県南部で展葉期をむかえており、平年並からやや遅れ。
《凍霜害対策》:花期に近づくにつれ、凍霜害を被る危険性が高くなるので、毎日の気象情報に注意し事前対策の徹底を。
畜産
《飼料代替》: 配合飼料の切り替え等は段階的に。
《牧草》:適正な春施肥を。
《飼料用トウモロコシ》:地域に合った品種の選定をもとに栽培計画を立案。
- 農薬適正使用:使用前に必ずラベルを確認し、使用基準の厳守と飛散防止を心がけてください。
- 農作業安全:事故のないよう、農作業安全に十分留意してください。
- 春の農作業安全月間実施中(4 月15 日〜6 月15 日) 「農作業無事故でつなぐ明るい未来」
次号は平成23年5 月26日発行の予定です
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このページに関するお問い合わせ
農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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