農作物技術情報 第1号 塩害対策(平成23年3月23日発行)

ページ番号2001978  更新日 平成23年3月23日

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【塩害対策】海水をかぶったほ場での栽培について

3月11日に発生した太平洋沖地震による大津波により、農耕地へも大量の海水が流入しました。
塩分濃度の高い海水がほ場に流入したため、作物の生育が塩害により不良になることが懸念されます。
作物の種類や生育時期による塩害への抵抗性は様々ですが、特に水稲の場合は移植当初がもっとも塩害に弱い時期になり、活着できずに枯れてしまう懸念があります。また、海水をかぶったほ場では土壌中の交換性塩基がナトリウム主体となることで、粘土が分散しやすくなり土壌の透水性や通気性が著しく悪化し、根腐れが発生しやすくなることも知られています。
ほ場に海水の流入があった場合には、明暗きょ等を積極的に活用して速やかに塩水を排出し、さらに河川水や降雨等による湛水・かん水により塩分を洗い流す必要があります。その際に消石灰や硫酸カルシウム(石こう)を100kg/10a程度施用することでナトリウムの排出を促進させることもできます。
塩害が発生する恐れのあるほ場かどうかを判断する目安として、土壌のEC(電気伝導度)を測定することが有効です。ECが0.9mS/cm以上の場合には塩害の発生が懸念されますので、指導機関にご相談ください。

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