号外 台風対策(台風14号)(平成22年10月28日発行)

ページ番号2002015  更新日 平成22年10月28日

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気象庁発表(10月28日13時現在)によると、非常に強い台風14号が10月31日から11月1日にかけて岩手県に最接近すると予想されています。
今後の台風情報に注意するとともに、農作物被害を避けるための防止対策を適切に行いましょう。

りんご

防風対策と被害軽減対策をしっかりと!

事前対策

(1)「シナノゴールド」「王林」などの晩生品種で収穫が可能なものは収穫を進めましょう。
また、「ふじ」などの収穫直前の品種には、落果の際の傷を少なくするため、樹の下にワラを敷きます。
(2)防風ネットを設置している園地では、ネットの張りを点検し、緩んでいるワイヤーは張り直し、破れたネットは張り替えるなど十分に効果が現れるよう準備します。
(3)わい性樹は強風で倒状することがあるので、主幹を支柱に2〜3ヵ所結束します。
長大な側枝を持つ樹形であれば、一層、バランスを崩しやすいので、丈夫な支柱で支え、はずれないよう縄で縛り固定します。
(4)高接ぎでは大切な更新枝を保護するよう添え木し、幼木も丈夫な支柱を立てておきます。
(5)降雨による表面水を速やかに排水できるよう、予め溝を切るなどして対処してください。

事後対策

(1)落果の処理
品種ごとに分けて拾い集め、傷の程度によって選別します。
その内、農薬散布実績を確認し、農薬使用基準の収穫前日数が守られているもので、かつ生食が可能な果実はできるだけ生果として販売しましょう。
傷がひどく用途のない果実は家畜の飼料活用か堆肥化を図ります。
(2)倒木の処理
斜めに傾いたり、横になった樹体は、そのまま不用意に引き起こすと、残っていた根も切れることが多いので、倒れた側からスコップで少し掘り下げるなど、注意深く戻します。
紫紋羽病の発生園ではリゾレックス水和剤またはフロンサイドSCを潅注処理し、蔓延を予防してください。また衰弱が予想される場合には、堆肥や土壌改良資材を根域に混和し埋め戻します。
リゾレックス水和剤は収穫60日前まで、フロンサイドSCは収穫45日前までの使用時期なので、この時期には収穫前の品種には使用できません。なお、収穫後については、翌年の農薬使用回数に含まれますので注意してください。
(3)病害予防
園地が冠水した場合や枝葉や幹に無数の傷が生じている場合、果実腐敗性の病害やふらん病など樹体病害の感染の恐れもあるので、特別散布で殺菌剤を全面散布し、感染を予防します。
また、側枝や大きい結果母枝が折れた場合は傷口をなめらかに切り、塗布剤を塗ります。
この場合の農薬使用も、収穫前の品種は処理日と収穫開始可能日を必ず確認すること、収穫後の品種への散布は翌年の農薬使用回数に含まれることに注意して、適正使用を厳守してください。

大豆

排水対策と早めの収穫!

(1)地表の排水を促進するため、周囲溝や排水口などを点検・補修し、速やかに排水できるようにします。
また、風雨が止むのを待って再び点検・補修し、排水させましょう。
(2)ほとんどの圃場では、すでに成熟期を迎えているので、出来るだけ収穫を早めましょう。

施設園芸

排水対策と施設の保守点検を十分に!

(1)局地的な大雨に備え、排水溝の整備・点検を行いましょう。
特に、外からの浸入水を防止するため、施設周囲にあらかじめ排水溝を設けておきます。
(2)強風に備え施設周囲に防風ネットを設置している場合、緩んでいるワイヤーや針金を張り直し、ネットの破れている部分は補修します。
(3)パイプハウスは、ハウスバンド(マイカー線)が切れていないか、緩んでいないかを点検するとともに、ビニールの破損があれば補修しておきます。筋交いなどの補強を実施して強風に備えます。
(4)風が強い場合、施設を閉め切ることになりますが、湿度が上昇して灰色かび病などの病害が発生しやすくなるので循環扇等で空気を撹拌して予防に努めます。

注意!
この記事は発行年月日時点の内容のまま公開していますので、ご覧になった時点の法規制(農薬使用基準等)等に適合しなくなった内容を含む可能性がありますから、利用にあたってはご注意下さい。

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農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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