農作物技術情報 第3号(平成22年5月27日発行)

ページ番号2002003  更新日 平成22年5月27日

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平成22年5月27日発行
岩手県、岩手県農作物気象災害防止対策本部

今後2週間は低温の予報。特に今週末は極端な低温が予想されるので管理に注意。

水稲

生育状況
田植えは平年より3日の遅れ。概ね適期内に作業は終わる見込み。
低温対策
低温時は深水で保温に努め、好天時は浅水で水温・地温を高め、分げつの発生を促進する。
その他
雑草防除:除草剤効果発揮のため、適期・適量散布と田面を露出させない水管理に努める。
病害虫防除:取り置き苗はいもち病の伝染源。植え直しが終了したら土中埋没等で処分を。

畑作物

生育状況
小麦の生育は県央部で4、5日程度遅れている。県南部は開花が始まっている。
低温対策
小麦赤かび病の防除適期は開花期だが、低温が続くと開花が遅れることが予想されるので防除適期を逃さないよう注意。
その他
小麦:収穫作業に備え、乾燥施設との連携や収穫機械の整備などを行い、万全の体制を整える。
大豆:排水対策・耕起・砕土などを丁寧に行い、土壌条件を整える。
種子消毒・播種・除草剤の散布などは計画的に実施し、初期生育を確保する。

野菜

生育状況
施設果菜類は、半促成作型のきゅうり、トマトで出荷開始時期が7日程度遅れており、草勢低下が懸念。また、普通作型では、ほ場間で生育に差がみられる。
露地果菜類は、育苗期間中の低温経過により、定植の遅れあり。
雨よけほうれんそうは生育遅れの圃場あり。レタス、キャベツでは生育7日程度の遅れ。
低温対策
施設果菜類では、温湿度管理を徹底し、生育に応じた早めの作業で草勢維持に努める。
露地果菜類では、活着を促進し初期生育を良好にするため、土壌水分や地温を確保するとともに、露地きゅうりではポリキャップなどを利用して防風、保温対策に努める。
明け方の冷え込みが予想されるときは夕方早めにハウスを閉め、必要に応じて補助暖房等を活用する。
潅水の必要がある場合、日中の温度が高い時間帯に行い、適湿を保つ。

花き

生育状況
りんどうは平年より一週間程度遅れの生育。8月咲小ぎくは、摘心後の側枝の伸長も遅れ気味となり、収穫時の草丈不足が懸念される。
低温対策
【りんどう】畦間かん水や生育に応じた追肥により生育の確保に努める。
定植は、天候を見ながら早めに計画的に進める。
病害虫防除は、葉枯病の予防散布、リンドウホソハマキ、ハダニ類の適期防除を徹底。
【小ぎく】摘心後の整枝の適期実施、必要に応じてかん水、追肥を行う。
病害虫防除では、特に白さび病の発生に注意する。

果樹

生育状況
りんごの開花は5〜7日程度の遅れ、ぶどうの発芽、展葉は3〜5日遅れている。
低温対策
生育の遅れから小玉果が懸念されるため、早めの摘果を。
一般管理
開花が遅くなる可能性も、開花期前後の管理を徹底し、結実確保を図る。

畜産

生育状況
牧草の生育は遅れているが、オーチャードグラスの出穂は平年並。
牧草
増収を期待した遅刈りは、栄養価が低下する。刈取り後の生育にも悪影響。
適期刈り取りと適切な水分による調製を実施。
飼料用トウモロコシ
除草剤の生育期処理を適期に実施。強害外来雑草の被害拡大防止のため対策実施。
口蹄疫
牛や豚などの偶蹄類の家畜を飼養されている農家では、衛生対策を励行。
低温対策
天候不順時はラップサイレージ主体で効率的な調製を図る。

  • 農薬適正使用:使用前に必ずラベルを確認し、使用基準の厳守と飛散防止を心がけてください。
  • 農作業安全:事故のないよう、農作業安全に十分留意してください。

次号は平成22年6月29日発行の予定です

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農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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