号外 台風対策(台風18号)(平成21年10月6日発行)

ページ番号2002042  更新日 平成21年10月6日

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台風第18号は強い勢力を保ちながら本州に向かって北上を続けており、10月9日頃に本県に最も接近する恐れがあります。
今後の気象情報に注意するとともに、農作物被害を避けるための防止対策を適切に行いましょう。

りんご: 暴風対策と被害軽減処理を十分に!
施設: 強風に備え保守点検をしっかりと!

りんご

事前対策

(1)「ジョナゴールド」など収穫可能な品種は、農薬の散布実績と農薬使用基準の収穫前日数を確認し、速やかに収穫を進めましょう。
(2)防風ネットを配置している園地では、ネットの張りを点検し、緩んでいるワイヤーは張り直し、破れたネットは張り替えるなど充分な効果が得られるよう準備します。
(3)結実を始めたわい性樹は強風で倒状することもあるので、台風前に主幹を支柱に2〜3ヵ所結束します。
長大な側枝を持つ樹形であれば、一層、バランスを崩しやすいので、丈夫な支柱で支え、はずれないよう縄で縛り固定します。
(4)収穫直前の品種には、落果の際の傷を少なくするため、樹の下にワラを敷きます。
(5)高接ぎでは大切な更新枝を保護するよう添え木し、幼木も丈夫な支柱を立てておきます。
(6)降雨による表面水を速やかに排水できるよう、予め溝を切るなどして対処してください。

事後対策 台風が通過したことを確認し、十分に安全を確保した上で実施しましょう!

(1)落果の処理
品種ごとに分けて拾い集め、傷の程度によって選別します。
その内、農薬散布実績を確認し、農薬使用基準の収穫前日数が守られているもので、かつ生食が可能な果実はできるだけ生果として販売しましょう。
傷がひどく用途のない果実は家畜の飼料活用か堆肥化を図ります。
(2)倒木の処理
斜めに傾いたり、横になった樹体は、そのまま不用意に引き起こすと、残っていた根も切ることになるので、倒れた側からスコップで少し掘り下げるなど、注意深く戻します。
紫紋羽病の発生園ではリゾレックス水和剤またはフロンサイドSCをかん注処理し、り病蔓延を予防してください。
また衰弱が予想される場合には、堆肥や土壌改良資材を根域に混和し埋め戻します。
なお、使用時期はリゾレックス水和剤が収穫60日前まで、フロンサイドSCが収穫45日前までです。
各品種とも処理日と収穫開始可能日を必ず確認し、使用基準を厳守してください。
(3)病害予防
園地が冠水した場合や枝葉や幹に無数の傷が生じている場合、果実腐敗性の病害や腐らん病など樹体病害の感染の恐れもあるので、殺菌剤の特別散布を行い感染を予防します。
なおその際は、殺菌剤の農薬使用基準(使用回数、収穫前日数)を確認のうえ使用してください。
また、側枝や大きい結果母枝が折れた場合は傷口をなめらかに切り、塗布剤を塗ります。

施設

(1)露地圃場やハウス周囲に防風ネットを設置している場合、緩んでいるワイヤーや針金を張り直し、ネットの破れている部分は補修し、強風に備えます。
(2)パイプハウスは、ハウスバンド(マイカー線)が切れていないか、緩んでいないかを点検するとともに、ビニールの破損部分は破れが広がるので補修します。
さらに筋かいなどの補強を実施して強風に備えます。
また、木片や器具が強風で飛ばされて、被覆資材等を破損する場合があるので、ハウス周囲の整理を行いましょう。
(3)強風で支柱が抜けたり、倒伏する恐れがありますので、畦の両端や畦の所々で支柱を補強し、支柱の倒伏・倒壊、株の倒伏を防ぎます。
(4)台風接近時は、ハウス倒壊の恐れもありますので、ハウス内には立ち入らず、台風通過後に補修や排水作業を行いましょう。

提供元:中央農業改良普及センター県域普及グループ
問い合わせ先:0197-68-4435

注意!
この記事は発行年月日時点の内容のまま公開していますので、ご覧になった時点の法規制(農薬使用基準等)等に適合しなくなった内容を含む可能性がありますから、利用にあたってはご注意下さい。

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このページに関するお問い合わせ

農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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