農作物技術情報 第5号(平成21年7月29日発行)
岩手県、岩手県農作物気象災害防止対策本部
水稲
登熟を低下させないため、適切な水管理を行ってください。
- 出穂開花期間中は湛水管理(浅水管理)、開花終了後は間断かんがい
- 登熟歩合・品質低下防止のため、早期落水は避ける
斑点米カメムシ類の発生が確認されています。平年通りの防除を徹底してください。
- 水稲の出穂10日前までに畦畔等の草刈りを終了させる
- 転作牧草地やイネ科雑草地の隣接圃場及び斑点米の常発圃場では薬剤防除を実施
穂いもち防除は、葉いもちの発生や出穂期の降雨等の状況に基づき、適切な防除を実施。
畑作物
大豆:
生育の早いところから開花が始まっています。ほ場をよく観察し、今後の病害虫の防除予定を組みましょう。
ウコンノメイガ多発の徴候が見られる場合は薬剤防除を行いましょう。
小麦:
今秋、小麦の播種を予定している水稲の圃場では、適期播種が実施できるよう、水稲出穂以降の水管理をきめ細やかに行い、収穫に備えましょう。連作圃場では排水路などの点検・補修や土壌改良を行っておきましょう。
野菜
雨よけトマト・ハウスピーマン:
整枝、摘葉を遅れないように実施するとともに、湿度が高い場合は、くん煙剤の利用など効率的な防除を行います。高温対策として遮光資材の利用や換気を積極的に行います。
収穫量、気象条件などを考慮した追肥方法を選択し草勢の維持、回復を図ります。
露地きゅうり:
不良果を早めに摘果し着果負担を減らし、かん水と追肥によって草勢の維持を図りましょう。主枝葉はお盆前には摘葉します。病害虫防除はうどんこ病、褐斑病、炭そ病を重点に行います。
雨よけほうれんそう:
日照不足後の好天による葉の萎れや高温による生育の停滞、土壌病害の発生に注意して、遮光資材を有効に活用しましょう。
露地葉菜類:
腐敗性病害の発生が多くなる時期です。排水対策および定期的な防除を行いましょう。収穫遅れによる品質低下などを招かないように適期作業を心がけましょう。
花き
りんどう・小ぎく
おおむね平年並みの開花時期となっています。やや草丈が短くなっています。
病害虫防除・選別等の出荷調製を徹底し、良品販売に努めましょう。
収穫後の翌年に向けた管理を徹底しましょう。
小ぎくでは翌年用の母株選抜を、収穫前に実施しましょう。
果樹
りんご:
果実肥大は総じて順調です。早生品種の適切な収穫前管理に努めましょう。なお8月の薬剤散布時は、農薬の安全使用基準には十分に注意しましょう。
ぶどう:
開花期間中のぐずついた気象の影響で、やや結実が低い品種・地域があります。結実の状況に応じた適切な着果管理を行い、品質向上を図りましょう。
畜産
牧草・トウモロコシ:
2番草は天候回復後、速やかに刈り取り、ラップサイレージ調製をします。また、刈り取りは10〜15cm程度の高刈りとします。
牧草地を更新する場合、播種適期となります。
家畜(牛)の暑熱対策:
通気を良くして快適な環境作りをし、暑熱による生産性の低下を防ぎましょう。
次号は8月27日(木曜)発行の予定です。
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農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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