農作物技術情報 第1号(平成21年3月12日発行)

ページ番号2002020  更新日 平成21年3月12日

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岩手県、岩手県農作物気象災害防止対策本部

水稲

極端な早植えは、危険期(幼穂形成期〜減数分裂期)の低温遭遇による障害不稔の発生や登熟初期の高温による玄米品質の低下を招く危険を高めますので、適期移植を目標とした播種計画をたてましょう。

  • 育苗期の適正な温度・水管理により、健苗育成に努めましょう
    • 催芽温度は30℃、加温出芽(30℃)が基本、過かん水を避ける
  • 育苗期の病害防除を徹底しましょう
    • 生物農薬の使用法に留意、苗立枯病対策の徹底、耕種的対策も万全に
  • 畦畔のかさ上げ・補修を実施しましょう
    • 深水管理のできるほ場づくり、肥料・除草剤の効果安定化と用水の浪費防止
  • 土壌養分に応じた施肥設計をたてましょう
    • 土壌蓄積養分と養分持ち出し量を考慮した持ち出し補給型施肥法の検討
  • 農薬の適正・安全使用に心がけましょう
    • 登録内容の厳守、飛散防止対策

畑作物

小麦

  • 暖冬少雪の影響で、生育は例年よりも早まっています。特に適期播種された雪のないほ場では幼穂形成期が早くなることが予想されます。
  • 圃場が乾いたらできるだけ早く麦踏み・追肥を実施しましょう。また、排水対策の見直しも忘れずに行いましょう。

野菜

  • 施設栽培では、育苗時の高温により徒長苗とならないように、温度管理やずらしなどの作業を徹底しましょう。また、育苗後半の低温による品質低下にも注意しましょう。
  • 圃場の準備は計画的に行い、ハウスビニルやマルチは早めに張り地温を高め活着を促しましょう。露地では融雪、排水対策を講じ圃場水分が適湿になってからマルチを張りましょう。
  • キャベツ、レタス等は定植後の低温、霜などによる傷みを回避するために、べたがけ資材を活用します。雨よけほうれんそうは圃場の水分不足に注意するとともに、ホウレンソウケナガコナダニの防除対策を講じましょう。

花き

りんどう
根雪が少なく初期生育が早くなることが予想されます。株管理と春の施肥を適期に実施しましょう
小ぎく
定植時期に合わせた計画的な育苗管理を行いましょう
施設栽培
天候に応じたハウス開閉等の励行により適温管理に努めましょう

果樹

りんご

  • 定点調査によると、花芽率は全体的に高めとなっています。
  • 3月の気温が高めとの予報が出ており、発芽は平年より早まる可能性があります。
  • 管理作業や防除の準備を計画的に進めてください。
  • 生育が早まると、凍霜害発生の危険性が高まります。防霜対策の準備も進めてください。

畜産

  • 今年の自給飼料の生産計画を立て、準備を進めていきましょう。
  • 牧草は平均気温が5℃になった頃から生育を開始します。トラクタ作業による圃場の泥濘化の恐れがない時期を見計らい、極力早めの施肥で生育を促し1番草の収量向上につなげましょう。
  • 草地は老朽化が進んでいるため、計画的な更新を検討しましょう。簡易草地更新機による更新も普及しています。
  • 遊休農地や転作田等への放牧による効果的な自給飼料の利用も検討してみましょう。
  • 飼料用トウモロコシはTDN収量を確保するため黄熟期に収穫できるような品種選定が重要です。

次号は4月23日発行予定です。

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農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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