農作物技術情報 第9号 野菜(令和5年11月30日発行)
- 寒じめほうれんそう ハウス内の温度管理を徹底し、収量・品質を確保しましょう。
- 促成アスパラガス 適切な温度・かん水管理を徹底し、収量を確保しましょう。
- 冬春どり葉菜類 被覆資材の利用や換気等により、収量を確保しましょう。 ( 無加温ハウス)
1 技術対策
(1)寒じめほうれんそう
- ハウスの開閉による適切な温度管理を行い、出荷できる葉長まで生育させます(写真1)。その後は、ハウスの入口やサイドビニールを開け、1週間程度5℃以下の低温に連続して遭遇させる「寒じめ」を行い、糖度の上昇を促します。
- 寒じめ処理後は、平たく開張した、葉長15~28cm のものを収穫します。調製は下葉を取り除き、根を3mm 以下に切り揃え、土などの汚れはしっかりふき取ってから、袋詰めします。
(2)促成アスパラガス
- 伏せ込み後1 週間~10 日程度は無加温とし、徐々に地温を16~18℃まで上げます。
- 萌芽開始後は、地温15~16℃、トンネル内気温を日中25℃以下、夜間10℃以上を目標に管理します。また、日中はできるだけ太陽光に当てて着色を促します(写真2)。
- かん水は伏せ込み床の乾き具合に応じて、晴天日の午前中に気温が上昇してから行います。
- 長さ30cm 程度に達した若茎から順次収穫します。曲がりや開き、細茎等は、早めに切り取り、根株の消耗を防ぎます。
- 収穫量は伏せ込み後20~30 日程度でピークを迎え、その後は徐々に減少していきます。収穫期間は1.5~1.8kg の根株で60~70 日程度が目安となります。
(3)冬春どり葉菜類(こまつな、さんとうな、チンゲンサイ等)(無加温ハウス)
- カーテン、トンネル、不織布等の被覆資材を利用して保温に努め、生育促進と凍害防止を図ります。ただし、被覆資材は光透過率の高いものを使用します。
- 晴天日の日中はできるだけ換気を行って湿度を下げ、べと病や灰色かび病等の発生を防ぎます。
- 生育中のかん水は播種前に十分行っていれば必要ありませんが、明らかに水分不足が見られる場合は、晴天日の午前中に実施します。
- 近年、冬春どり葉菜類で農薬残留基準を超過する事例が相次いでいます。農薬登録情報・使用方法の確認、タンク・ノズル・ホースの丁寧な洗浄等、基本事項を徹底してください。
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このページに関するお問い合わせ
農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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