農作物技術情報 第7号 水稲(令和5年9月28日発行)

ページ番号2007307  更新日 令和5年9月28日

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タイトル

  • 県内全域で刈取り作業が進んでいます。刈遅れは着色粒・胴割粒、白未熟粒の混入率を高めるので、速やかに刈取りを終えましょう。
  • 倒伏した圃場では、コンバイン等の作業速度を遅くし、刈分けにより品質確保に努めましょう 。
  • 胴割粒の発生防止のために、丁寧な乾燥を心掛けましょう。
  • 日没が早まる時期 なので 、 無理をせず安全第一の農作業を心掛けましょう。

1 県内の刈取り進捗状況

(1)刈取り始期( 10 %)は、平年より6日早い9月 18 日頃と推定されます。
(2)9月 20 日現在、県全体の水田の 22 %で刈取りが終了しており、地帯別では、北上川上流 23 %、北上川下流 21 %、東部 26 %、北部 19 %となっています。

表1

2 品質確保に向けた収穫対策

(1)現在ほとんどの圃場で成熟期を迎えています。 刈遅れは着色粒・胴割粒、白未熟粒の混入率を高めるので、 刈取りがまだの方は速やかに刈取りを行います 。
(2)倒伏した圃場では 、 コンバイン等の作業速度を遅くし、丁寧に刈取ります 。 また、水口付近など、周りと比べて生育等が著しく異なる部分は刈 分けし、 玄米品質の均 質化に努めます 。
(3)例年 10 月は台風の発生が多い時期となりますので、台風接近前は農作業安全に留意しつつ、可能な限り刈取りを終えるとともに、通過後は速やかに作業開始できるよう、排水対策を徹底します。なお、技術対策の詳細については9月7日発行の「号外 台風対策」を参照してください。

図1 2

3 乾燥・調製の留意点

(1)胴割粒の発生防止

  • 火力乾燥においては、1時間あたりの水分減少率(毎時乾減率)を 0.8 %以下とします。

⇒乾燥速度を上げすぎると胴割 粒が発生するため 、急激な乾燥 ・ 過乾燥に注意します 。

  • 4%以上の水分差がある籾を一緒に張り込むことは避けます。

⇒籾水分 18 %の時に一旦乾燥機を止めて放冷・循環常温通風し、その後仕上げ乾燥して籾水分の均質化を図ります(二段乾燥)。

  • 自然乾燥(ハセ・棒がけ)は2週間以内を目安とし、時々掛け替えして乾燥を促します 。

(2)籾すり時の肌ずれ、脱ぷの防止

  • 肌ずれ を防止するため、 玄米水分 15.0 %以下の適正水分で籾すりを行います。
  • ゴムロールのすき間は、籾の厚さの約 1/2 0.5 1.2mm )が標準です。
  • 脱ぷ率は条件により変化するので、 85 %程度になるようロール間隔を調整します。

(3)ライスグレーダー
出荷製品用は、 LL 1.9mm )の篩い目使用を基本とし、整粒歩合 80 %以上に仕上げます。

4 農作業安全

日没が早まる時期です。 夕方に事故の発生が多いので、計画的かつ慎重な作業を心がけます 。

  • 圃場での移動、運搬の際の転倒事故や追突事故に注意
  • コンバインにワラ等が詰まった際は、必ずエンジンを止めてから作業を行う
  • 反射材や低速車マークを取り付け、路上走行中の追突事故を防止

最後

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このページに関するお問い合わせ

農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
〒024-0003 北上市成田20-1
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