農作物技術情報 第1号 畜産(令和5年3月23日発行)

ページ番号2006825  更新日 令和5年3月23日

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タイトル

  • 春先に牧草地へ堆肥やスラリーを施用する場合は、早めに散布しましょう。
  • 1番草の収量を確保するために、追肥作業は早めに行いましょう。

牧草

1 堆肥等の散布

春先に堆肥やスラリーを散布する場合は、堆肥等の混入による1番草の不良発酵を防止するため、大量散布は控えるとともにできるだけ早い時期に散布します。早めの散布は、堆肥やスラリーの分解を促しますので、遅くとも4月中旬には散布を終えるようにします。
また、堆肥は切り返し等により腐熟が進んだものを散布します。散布後、草地に堆肥の塊が見られる場合は、パスチャーハロー等をかけて堆肥を砕き散らします。

写真1

2 早春施肥

イネ科牧草は平均気温5℃から生育を開始し、出穂は萌芽期からの気温と日照時間で決まります。このため、施肥時期を遅らせても出穂期を遅らせることはできません。
春の施肥遅れは、牧草の生長遅延に繋がります。草地の萌芽を確認し、圃場にトラクタが入れるようになったら、ただちに施肥を行って1番草の収量を確保します。早春の施肥は、表1を目安に速効性の化学肥料を中心に行います。

表1

3 堆肥施用による化学肥料の削減

化学肥料は、堆肥に含まれる窒素、リン酸、カリで代替することで削減が可能です。ただし、窒素は肥効率が低いため、全量を化学肥料代替として計算することはできません。畜種や腐熟状態によって異なりますが、一般的な牛ふん堆肥であれば、堆肥中の窒素含量の1~2割が肥料分として利用されます。リン酸とカリの肥効率は、100%として計算しても利用上の問題はありません。堆肥にはカリが豊富に含まれていますので、堆肥の成分分析を行い、表1の施肥基準を参考にしながら、カリ過剰にならないように化学肥料の種類と施用量を決定してください。
なお、岩手県では、肥料コスト低減に向けて下記のマニュアルを発行し、岩手県ホームページに掲載しています。是非一度、お手持ちのパソコンやスマートフォンから確認してください。
岩手県肥料コスト低減対策マニュアル(令和4年1月)
https://www.pref.iwate.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/049/686/hiryoukoutoumanyuaru0406.pdf

最後

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