農作物技術情報 第9号 野菜(令和4年11月24日発行)

ページ番号2006081  更新日 令和4年11月24日

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タイトル

  • 寒じめほうれんそう ハウス内の温度管理を徹底し、収量・品質を確保しましょう。
  • 促成アスパラガス 伏せ込み後の適正な温度・かん水管理により、収量を確保しましょう。
  • 冬春どり葉根菜類 被覆資材の利用や換気等により、収量を確保しましょう。(無加温ハウス)

1 技術対策

写真12

(1)寒じめほうれんそう
ハウス栽培では、ハウスの開閉による適切な温度管理を行い、出荷できる大きさまで生育させます(写真1)。ほぼ収穫できる葉長になった時点で、ハウスの入口やサイドビニールを開放し、1週間程度5℃以下の低温に連続して遭遇させて寒じめを行い、糖度の上昇を図ります。
寒じめ処理後は、平たく開張した、葉長15~28cm のものを収穫します。調製は、下葉を取り除き、根を3mm 以下に切り揃え、土などの汚れはしっかりふき取ってから、袋詰めします。
(2)促成アスパラガス
伏せ込み後1週間~10 日程度は無加温とし、吸水するための新しい根を発生させてから、徐々に地温16~18℃まで上げるようにします。
萌芽開始後は、地温15~16℃、トンネル内温度を日中25℃以下、夜間10℃以上を目標に管理します。また、できるだけ太陽光に当てて着色を促します(写真2)。
萌芽が始まると、若茎の伸長に水分が多く利用されるので、伏せ込み床の乾き具合に応じて、晴天日の午前中に気温が上昇してからかん水します。なお、かん水量が少ないと、曲がりや開き等の障害茎が多くなり、多すぎると根やりん芽の腐敗につながります。
収穫は、長さ30cm 程度に達した若茎から順次収穫し、規格に合わせて切り揃えます。曲がりや開き、細茎等の販売不能な茎は、根株の消耗を防ぐため、早めに切り取って処分してください。
伏せ込み後20~30 日程度で収穫ピークを迎え、その後小さなピークを描きながら徐々に減少していきます。収穫期間は1.5~1.8kg の根株で60~70 日程度が目安となります。                                  

(3)冬春どり葉根菜類(こまつな、さんとうな、チンゲンサイ等)(無加温ハウス)
生育促進と凍害防止のため、カーテン、トンネル、不織布等の被覆資材を利用して保温に努めます。ただし、日照時間が少ない時期なので、光線透過率の高い被覆資材を使用し、品質を高める必要があります。
湿度が高まると、べと病や灰色かび病等の病害が発生しやすくなるので、晴天日の日中はできるだけ換気を行い、湿度を下げるようにします。
かん水は播種前に十分行っていれば必要ありませんが、圃場が乾燥し、葉がしおれる等、明らかに水分不足が見られる場合、晴天日の午前中に実施します。
近年、冬春どり葉菜類で農薬残留基準を超過する事例が相次いでいます。農薬登録情報・使用方法の確認、タンク・ノズル・ホースの丁寧な洗浄等、基本事項を徹底してください。

最後

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このページに関するお問い合わせ

農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
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