農作物技術情報 第7号 水稲(令和4年9月29日発行)

ページ番号2005688  更新日 令和4年9月29日

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タイトル

  • 良質米確保のため、圃場毎の登熟状況をよく観察し、適期の刈取りに努めましょう。
  • 倒伏した圃場では、コンバイン等の作業速度をできるだけ遅くして作業しましょう。
  • 倒伏した部分や登熟が遅れている部分は刈分けし、品質の均質化に努めましょう。
  • 日没が早まる時期であるため、無理をせず安全第一の農作業を心掛けましょう。

1 適期刈取り

(1)刈遅れは、着色や胴割粒等の混入による品質低下につながります。本年は、圃場毎あるいは圃場内・株毎の登熟のばらつきが大きいため、刈取り時期は慎重に判定する必要があります。
(2)刈取り適期は「黄化籾割合80~90%」となった日です(図)。黄化籾割合は、実際に穂を手に取って観察し、最終的な刈取り可否はテスト籾すりして判断します
(3)倒伏した圃場では、コンバイン等の作業速度を遅くし、丁寧に刈取ります。また、水口付近など、周りと比べて生育等が著しく異なる部分は刈分けし、玄米品質の均質化に努めます。
(4)例年10 月は台風の発生が多い時期となりますので、台風接近前は農作業安全に留意しつつ、可能な限り刈取りを終えるとともに、通過後は速やかに作業開始できるよう、排水対策を徹底します。
なお、技術対策の詳細については9月16 日発行の「号外 台風対策」を参照してください。

図

2 乾燥・調製の留意点

(1)胴割れ粒の発生防止

  • 火力乾燥においては、1時間あたりの水分減少率(毎時乾減率)を0.8%以下とします。                                    ⇒ 乾燥速度を上げすぎると胴割れ粒が発生するため、急激な乾燥・過乾燥に注意します。
  • 4%以上の水分差がある籾を一緒に張り込むことは避けます。                      ⇒ 籾水分18%の時に一旦乾燥機を止めて放冷・循環常温通風し、その後仕上げ乾燥して籾水分の均質化を図ります(二段乾燥)。
  • 自然乾燥(ハセ・棒がけ)は2週間以内を目安とし、時々掛け替えして乾燥を促します。

(2)籾すり時の肌ずれ、脱ぷの防止

  • 肌ずれを防止するため、玄米水分15.0%以下の適正水分で籾すりを行います。
  • ゴムロールのすき間は、籾の厚さの約1/2(0.5~1.2mm)が標準です。
  • 脱ぷ率は条件により変化するので、85%程度になるようロール間隔を調整します。

(3)ライスグレーダー
出荷製品用は、LL(1.9mm)の篩い目使用を基本とし、整粒歩合80%以上に仕上げます。

3 農作業安全

日没が早まる時期です。夕方に事故の発生が多いので、計画的かつ慎重な作業を心がけます。

  • 圃場での移動、運搬の際の転倒事故や追突事故に注意
  • コンバインにワラ等が詰まった際は、必ずエンジンを止めてから作業を行う
  • 反射材や低速車マークを取り付け、路上走行中の追突事故を防止

最後

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このページに関するお問い合わせ

農林水産部 農業普及技術課 農業革新支援担当(農業研究センター駐在)
〒024-0003 北上市成田20-1
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