《野菜》キュウリの尻細りの原因と対策について

ページ番号2001723  更新日 平成21年7月29日

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質問内容:

《これは2006年9月の相談です》
一週間ほど前(8月末)から胡瓜の尻が細くなり、品質が落ちてきました。
尻太りは過去何度か経験してますが、尻が細くなったのは初めてです。
原因と対策お願いします。

回答:

「尻細果」は一般に高温乾燥が続き、たくさんの果実がなって、きゅうりの樹に負担が大きくかかり草勢が低下したり、栄養状態が低下した時に発生しやすくなります。
今年(2006年)は8月2日に梅雨明けして以来、ずっと高温が続いたことと、その影響でお盆頃まで成り込んでいたこと等から草勢が低下し、尻細果が発生したものと思われます。
普通は高温が続いても適度に降雨があって自然に水分補給が行われますが、今年は梅雨明け以降9月に入るまで局地的な雨は除き、土にしみいるような降雨がなかったことから土壌の乾燥状態も続き、草勢低下に拍車をかけ尻細果が発生しやすくなったと思われます。
対策は高温乾燥状態が回避され、成り込みが少なくなれば発生が軽減されますので、これから徐々に暑さも和らぎ、きゅうりが生育しやすい環境になってくれば発生は落ち着いてくると思われます。
また、草勢の回復を図るには、速効的に効果のある液肥等のチューブかん水や土壌潅注も有効です。
成り込みを防ぐには着果初期に果形の悪い果実を摘果することも有効ですが、最盛期は忙しくて手が回らないと思いますので、草勢を低下させない管理を重視した方が良いと思います。
なお、夕べ(2006年9月7日)は比較的まとまった雨も降りましたが、今後秋雨前線が活発化して降雨が続くようですと「褐斑病」や「炭そ病」等の病害が多発し、大きな被害を及ぼしますので、よく観察して適期防除に努めてください。
参考までに尻太果は天候不良等で日照不足が続き、茎葉の栄養状態が悪く、開花から収穫まで日数が長くかかるような場合に発生しますし、加えて夜温が下がらない場合はまとまって発生する場合もあります。
いずれきゅうりの奇形果は天候、肥料、水分、草勢が密接に関係して発生する場合が多いので、収穫量に応じた追肥やかん水を行い草勢を維持していくことで最小限の発生に抑えられると思いますので、タイミングの良い栽培管理に心掛けてください。

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