《野菜》間引きってどうしても必要でしょうか

ページ番号2000227  更新日 平成21年7月28日

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質問内容

《これは2000年5月の相談です》
間引きの必要性について、教えて下さい。
私、百姓を目指して3年目の素人ですが、”間引き”と言う作業がだいっきらいです。
せっかく植えた種が芽を出したのに、それを引っこ抜くという作業が、耐えられません。
発芽率のよい種を間引きが必要のない間隔で播種する事による、リスクはどの程度あるのでしょうか?
また、競争成長の効果は、何パーセントあるのでしょうか?
少しずつ自分でも実験してみようと思っていますが、もしこの件に関して、経験のある方のお話が、聞けたら嬉しく思います。
情報、待ってます。
 

回答

「間引きの必要性について」お答えします。
1.間引きの目的
(1) 種子は全部発芽しないために、基準株数の数倍播種するのが普通であるが、このままでは過繁茂になるため、間引きによって適正な間隔にする。
(2) 病害虫やその他の生育障害の苗を除く。
(3) 遺伝的あるいは生理的に不良な苗を除く。
2.「発芽率のよい種を間引きが必要のない間隔で播種する場合のリスク」
質問された内容は、間引きを省くために、播種間隔を最初から基準株数の間隔に播種した場合の障害の程度と理解して回答します。
栽植密度(基準株数)は、その作物の収量と品質が最もよいところで決られています。
最初から播種間隔を基準株数の間隔で播種すると、多くの種子は80%程度の発芽率(新しい購入種子)が保証されていますので、約20%の欠株が生じ、減収すると考えられます。また、間引きができないので不良な苗が生育して品質が低下します。
なお、真空播種機、シーダーテープ、育苗などで間引きを省略する方法もかなり普及しています。
3.「競争生長の効果」
競争生長の語句は文献等で確認できなかったので、質問の意味を「種子を密に播種すると、初期の生育が早いうえに揃う」と理解して回答します。
(1) ニンジンのように発芽力の弱い種子や乾燥など発芽条件が悪い場合には、密に播種した方が初期の生育がよいといわれていますが、この場合も間引きの時期が遅れたり、実施しないと逆効果になります。
(2) 多くの作物は密に播種すると、養分の競合や葉の重なり、日照不足等による徒長、過湿等による病害発生などの問題が生じます。

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